ココロの修行!(脚本)
〇田んぼ
日本の郷土料理
『漬物』
全国各地には
大小の漬物屋が点在している
〇昔ながらの銭湯
しかし近年では
惜しまれながらも
年に何十件も廃業してゆく
シビアな業界である
〇寂れたドライブイン
漬物の将来性や
競合の激しさ等があるが
1番の理由は
『後継者問題』である
〇大きな日本家屋
そして
創業100年を迎える老舗
『香ノ屋』も
今まさにその時であった
〇田舎の一人部屋
ココロ『 ん、朝・・・』
ココロ『おはようKEI君』
〇田舎の一人部屋
ココロ『なんや?』
〇雷
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「親父の考えは古いんだよ!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「んだと!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「嫌なら辞めちまえ!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「人の話を聞けよ!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「お前なんか後継ぎでもなんでもねぇ!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「出ていけ──!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「この、わからずやが!」
〇古めかしい和室
古津 フキ(フルヅ フキ)「ちょっと、源さん!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「うるせぇ!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「フキ!玄関に塩まいとけ!」
古津 フキ(フルヅ フキ)「一誠、待ちなさい!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「──ふぅ」
古津 心(フルヅ ココロ)「うるさいなぁ」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「ジーッ」
古津 心(フルヅ ココロ)「ん?どったの?」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「一誠と少しな──」
古津 心(フルヅ ココロ)「また?何回目だよ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「現場は大変だねー?」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「何のんきなこと言ってんだ」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「よく聞けココロ」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「お前も来年卒業だ」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「今日からお前が」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「4代目になれ!」
〇パチパチ
古津 心(フルヅ ココロ)「なんでやぁ──!」
〇古めかしい和室
古津 心(フルヅ ココロ)「いやいや!」
古津 心(フルヅ ココロ)「親父は!?」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「あいつは出て行った」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「次はお前と決まっとる」
古津 心(フルヅ ココロ)「す、する・・・」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「おお!そうか、してくれるか!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「いまから上得意様もくる 挨拶しにいくぞ」
古津 心(フルヅ ココロ)「するわけねぇだろ──!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「なんだとぉ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「爺ちゃんの漬物は日本一美味いよ!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「わかってるじゃねぇか!」
古津 心(フルヅ ココロ)「爺ちゃんはわかってないわ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「人の話、聞いとらん!」
古津 心(フルヅ ココロ)「漬物屋は大変やねん!」
古津 心(フルヅ ココロ)「夏暑くて、冬寒い!」
古津 心(フルヅ ココロ)「重労働で大変な割に 休みが少なく給料安い!」
古津 心(フルヅ ココロ)「そして何より」
古津 心(フルヅ ココロ)「労働環境を変えようとせん」
古津 心(フルヅ ココロ)「保守的な人の元で誰が働くかよ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「変わらなあかんやろ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「──!!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「・・・」
従業員『旦那さーん、お客さんです』
古津 心(フルヅ ココロ)「ごめん、いいすぎた」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「もうええ・・・わし1人で挨拶にいく」
古津 心(フルヅ ココロ)(──あっ!)
古津 心(フルヅ ココロ)「なんや?騒がしいな?」
〇古民家の居間
お客様「美結のKEI君!?」
お客様「素敵な笑顔!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「お待たせしました!」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「こんにちは!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「いつもありがとうございます!」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「俺、源さんの漬物が好きなんです!」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「その為にこっちの仕事 多くしてもらったぐらいで」
古津 心(フルヅ ココロ)「ええ!!美結男子のKEI君!?」
古津 心(フルヅ ココロ)「ちょ、ちょ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「爺ちゃんどういう事!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「はあ?うちの上得意様じゃねえか」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「源さんこちらは?」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「ああ、孫娘のココロです」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「初めまして!俺は小澪津 圭」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「美結男子の1人でKEIと言います」
古津 心(フルヅ ココロ)(知ってます! 国民的アイドルグループの1人!)
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「よろしく!」
古津 心(フルヅ ココロ)(握手?まじで!?)
古津 心(フルヅ ココロ)「は、はい・・・(ギュッ)」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「綺麗な髪だね!」
古津 心(フルヅ ココロ)(やばい!鼻血でそう)
古津 心(フルヅ ココロ)「ありがとうございます!」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「ココロちゃんも漬物作ってるの?」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「いや、こいつは・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「はい!作ってます!」
古津 心(フルヅ ココロ)「爺ちゃんから 後継ぎはお前だって言われました!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「な、なにぃ!?」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「あれ?後継ぎって一誠さんじゃ?」
古津 心(フルヅ ココロ)「父は修行の旅にでました!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「な・・・お前、一誠は」
古津 心(フルヅ ココロ)「爺ちゃん!シャラーップ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「今は修行中の身ですが」
古津 心(フルヅ ココロ)「いつかKEI君に 食べてもらえるよう頑張ります!」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「へー!」
マネージャー『KEIさんお時間です』
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「源さんありがとうございました!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「いえいえ・・・ またのご贔屓よろしくお願いします!」
小澪津 圭(オミオツ ケイ)「はい!ココロちゃん頑張ってね!」
古津 心(フルヅ ココロ)「はい──!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)(KEI君──!)
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「ココロ、お前・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「という訳で──」
古津 心(フルヅ ココロ)「4代目アタイにまかしときな!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「ふ、ふ・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「ふ?」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「ふざけるなぁ────」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「バタッ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「じ、爺ちゃん!」
〇古風な和室
古津 心(フルヅ ココロ)「爺ちゃん」
古津 心(フルヅ ココロ)「目を覚ましてよ・・・」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「馬鹿野郎!勝手に殺すな!」
古津 心(フルヅ ココロ)「なんだ元気じゃん」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「少し目眩がしただけや」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「それよりココロ」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「お前、漬物作りほんまにやるんか?」
古津 心(フルヅ ココロ)「うん!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「漬物作りはお前が言った通り うちの店は労働環境は良いとは言えへん」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「興奮して後継ぎや言うたけれど」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「お前にゃ荷が重すぎるやろ」
古津 心(フルヅ ココロ)「なんやて!?アタイかて」
古津 心(フルヅ ココロ)「それなりのこと知っとるわ!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「ふむ」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「とりあえず1ヶ月やってみぃ」
古津 心(フルヅ ココロ)「まかせとき!おとん直ぐ超えたらぁ!」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「──」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「おい、一誠そこにおるんやろ」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「さっきは怒鳴って悪かった」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「迷惑ついでにココロにイロハ教えたれ」
古津 心(フルヅ ココロ)「おとん!?」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「俺も仕事の事になるとつい・・・」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「すいません」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「ああ・・・もうすんだことや──」
古津 心(フルヅ ココロ)「・・・」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ココロ・・・ 中途半端なやつは仕事場に立たさん」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ええか仕事場では親子関係もない!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「俺のことは親方と呼べ」
古津 心(フルヅ ココロ)「上等だよ! アタイは喧嘩と負けん気は強いんだ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「成長した私に嫉妬すんなよ!親方!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「へらず口だけは一人前か・・・」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ちょうどお前の歳ほどの子が 2人住み込みで修行にくる」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「明日から仕事にこい!」
古津 心(フルヅ ココロ)「ああ!」
〇実家の居間
古津 心(フルヅ ココロ)「・・・」
古津 京香(フルヅ キョウカ)「父さんに聞いたわよ 現場に立つんやねぇ」
古津 京香(フルヅ キョウカ)「共に仕事する人は先輩や ちゃんと挨拶しいや」
古津 心(フルヅ ココロ)「まかしとき!」
古津 心(フルヅ ココロ)(KEI君と近づける大チャンス! やるっきゃないでしょ!)
〇店の休憩室
古津 心(フルヅ ココロ)「──という訳で今日からお世話になる ココロです!宜しくお願いします!」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「あ、浅津 二菜といいましゅ、 よ・・・宜しくお願いしましゅ!」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「塩田 牧生っス 宜しくお願いしま──っス!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「では製造の流れを見てもらう」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ついてきてくれ」
〇工房の倉庫
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ここは契約農家からの野菜の荷受け場所」
古津 心(フルヅ ココロ)「あついなー!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ここで野菜の仕入れ数量や目視検査」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「その後、使用する量を 一時洗いをして現場に入れる」
古津 心(フルヅ ココロ)「あづいぃ」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「・・・」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「次」
〇作業場の全景
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「野菜は各現場に運ばれる」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「!?」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「機械や手切りで野菜を切断後」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「殺菌し流水で洗う」
古津 心(フルヅ ココロ)「ふぁ──」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「!!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「槽に野菜と塩水を規定の量をいれ」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「重石をかけ、まる1日冷蔵庫で保管」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「次の日に洗浄、目視検査後」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「包装現場に運搬までが製造の担当だ」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「・・・」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「2人とも一度休憩室に戻って休んでてくれ」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「はいっス」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「はいっ!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ふぅ──」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「──」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「この大バカやろう──!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ココロ!今直ぐ帰れ!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「最初に言ったはずだ」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「やる気のねぇ奴は 仕事場に立たさねぇと!」
古津 心(フルヅ ココロ)「な、なんだよ! 寝てたのは悪いけど」
古津 心(フルヅ ココロ)「アタイが知ってる事 聞いてどうすんだよ!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「なぜ叱られてるかも わからないのか?」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「もう一度考えて出直してこい!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「いけ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「──」
古津 心(フルヅ ココロ)「くそ・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「なんだよ!やってられっかよ!」
〇鏡のある廊下
古津 心(フルヅ ココロ)「イライラする!」
ニナ『 叱られてないかなぁ』
マキオ『さぁ・・・興味ないっス』
マキオ『何故叱られてるかも
わからないんじゃないかな』
〇店の休憩室
古津 心(フルヅ ココロ)「あー、塩田くん?」
古津 心(フルヅ ココロ)「なんでアタイが怒られたかわかんの?」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「・・・」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「え、え?ココロちゃん」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「わかるよ」
古津 心(フルヅ ココロ)「アタイ馬鹿だからわからへん」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「・・・」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「答えは簡単だろ」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「自分で考えろよ」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「ふぇぇ」
古津 心(フルヅ ココロ)「なんだよ!ムカつくな!」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「浅津さんなんでなの?」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「ふえぇ」
古津 心(フルヅ ココロ)「ふえぇじゃない!さっさと答えて」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「私も塩田くんも 漬物屋の後継ぎなのですが」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「ココロさんもですよね?」
古津 心(フルヅ ココロ)「そうだよ!」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「ふえぇ」
古津 心(フルヅ ココロ)「だから何!?」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「ほんと頭悪いっスね」
古津 心(フルヅ ココロ)「あ!?ケンカ売ってんの?」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「はぁ」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「俺達は後継ぎとして修行にきてる」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「少ない人数で回してる店を抜けてだ」
古津 心(フルヅ ココロ)「だから?」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「つまりそこだよ」
古津 心(フルヅ ココロ)「どこだよ!?」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「お前と俺達では 『仕事に対する覚悟』が違うってこと」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「あんたみたいに、いつ辞めてもいい」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「バイト気分じゃないってことっス」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「ごめんね・・・」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「この香ノ屋にいる時間は本当に大切」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「ここで育ったココロちゃんは」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「如何に素晴らしい環境にいるか わかってないんだと思うの」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「はっ!ご、ごめんなしゃい」
古津 心(フルヅ ココロ)「──」
古津 心(フルヅ ココロ)「私に覚悟が足りない・・・ってこと」
古津 心(フルヅ ココロ)「・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「ハハハ・・・なるほどね」
古津 心(フルヅ ココロ)「確かにそうだ!」
「・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「だったらよ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「アタイの覚悟みせてやるよ!」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「なっ!」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「キヤッ!」
古津 心(フルヅ ココロ)(KEI君が綺麗と言ってくれた髪)
古津 心(フルヅ ココロ)「えい──!」
ブチ!ブチチ・・・!バサッ!!
古津 心(フルヅ ココロ)「ここに誓う」
古津 心(フルヅ ココロ)「もう半端はしない!」
古津 心(フルヅ ココロ)「これがその為の禊だ!」
古津 心(フルヅ ココロ)「どうだ!文句あるか!」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「いや・・・」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「う、うん・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「親方に謝りに行ってくる!」
浅津 二菜(アサヅ ニナ)「ふえぇ」
塩田 牧生(シオダ マキオ)「変な奴だな・・・」
〇実家の居間
親方!
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ん、なんだ?」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「クルリ」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「な!なんだぁ──その頭は!?」
古津 心(フルヅ ココロ)「言葉じゃ反省の色は見えねぇ! だからカタチであらわした!」
古津 心(フルヅ ココロ)「アタイが間違ってた・・・ 甘えがあったんだ」
古津 心(フルヅ ココロ)「これは私の覚悟!」
古津 心(フルヅ ココロ)「仕事場に立たせてください!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「──ふぅ」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「ココロ・・・」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「お前の覚悟受け取った!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「だが一つ条件がある!」
古津 心(フルヅ ココロ)「それは?」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「その適当に切った髪揃えてこい!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「それが明日に向けての仕事だ」
古津 心(フルヅ ココロ)「は・・・」
古津 心(フルヅ ココロ)「はい!」
古津 心(フルヅ ココロ)「カットのお代は 一誠様でつけてもらいますね──!」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「なんだと!?」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「あの野郎──」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「・・・」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「親父・・・」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「少しは成長したんやないか」
古津 一誠(フルヅ イッセイ)「みたいですね」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「まぁ、まだまだこれからやけど」
古津 源三郎(フルヅ ゲンサブロウ)「いまんところは」
〇商店街
ええ塩梅や──
これは……どの作品よりも実写ドラマ化してほしいって思ってしまいました😊
ストーリー内に喜怒哀楽さまざまな感情がぎゅっと詰まっていて、何てステキなお話💕 お漬物の酸味・甘味・塩味などが旨味成分と複雑に絡み合っているように、登場人物それぞれがココロちゃんと様々な感情で結びついていて、何とお見事な逸品に✨
その一方で、キャラの名前のユーモラスなこと……オミオツケイ君🤣🤣
ココロちゃんの家で作ってるのはどんなお漬け物でしょう😊
九州にいたときは漬け物といえばぬか漬け中心で味が濃い保存食のイメージでしたが、関西に来てあっさりだし味で瑞々しい、醤油をかけたりするタイプの漬け物を知って衝撃でした。奈良漬けもしば漬けもおいしいとこのは全然違う✨️苦手という人はおいしい漬け物を知らないだけかも?
単純で勝手だけど、明朗で真っ直ぐなココロの成長で爽やかになれそうです。
老舗の店を継ぐ重圧を忘れさせてしまった推しの存在、強いですね。ココロちゃんのお漬物がKei君の舌を唸らせることができますように!