悪役令嬢婚約破棄、二度目の人生聖女で溺愛ルート

R・グループ

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〇謁見の間
チョータイコク王子「私はこの女との婚約を破棄する!」
アックヤーク公爵令嬢「王子・・・私に何の落度があるというのですかっ!?」
チョータイコク王子「知らぬとは言わせぬぞ!」
チョータイコク王子「このBL本の山はなんだ!」
アックヤーク公爵令嬢「これは・・・殿方の生活を研究するために貴婦人として必要な教養ですわ」
チョータイコク王子「こんなくだらぬ男同士の妄想に耽る性根の腐った妻などいらぬ!」
アックヤーク公爵令嬢「BLは乙女の嗜み、けして穢れてなどいません!!」
ウワーキ・シテイル伯爵令嬢「王子、公爵令嬢様はきっと悪意があってこのような穢れた本を読んでいるのではありませんわ」
ウワーキ・シテイル伯爵令嬢「きっと彼女の心の奥底に封印された邪悪な性根に引き寄せられた悪魔がさせたものでしょう」
チョータイコク王子「おお! 伯爵令嬢はなんと美しい心の持ち主なのだ。 このような穢れた女を擁護するとは!!」
アックヤーク公爵令嬢(えっ!? 今の擁護なの!?)
チョータイコク王子「彼女のような清らかな心を持つ娘こそ我が妻に相応しい!!」
ウワーキ・シテイル伯爵令嬢「まぁ、王子さまったら・・・」
チョータイコク王子「このような邪悪な妄想に耽る悪女など見たくもない!! この穢らわしき悪女を牢に繋いでおけ!」
アックヤーク公爵令嬢「お、王子!!」

〇牢獄
アックヤーク公爵令嬢「大貴族の私がこんな辱しめを受けるなんて・・・」
アックヤーク公爵令嬢「辛い・・・」
アックヤーク公爵令嬢「あっ、思い出したわ!」
アックヤーク公爵令嬢「私の前世はブラック企業に勤めていた30代のOL・・・」
アックヤーク公爵令嬢「確か年収1000万以上限定合コンに向かっている最中、ロシア軍の空挺戦車に轢かれて死んでしまったのよ・・・」
アックヤーク公爵令嬢「せっかく、会社のお局にゴマを刷りまくって紹介してもらった医師・歯科医・弁護士・行政書士専用パーティだったのに・・・」
アックヤーク公爵令嬢「偶然通りかかったBMD-4に轢かれるなんて、なんてついていないのかしら・・・」
アックヤーク公爵令嬢「毎月33333円のつみたてNISA、一度も使わずに転生してしまうなんて・・・」
アックヤーク公爵令嬢「まって!?」
アックヤーク公爵令嬢「この世界の設定・・・私がプレイしていたBL乙女ゲーム『プリンスボーイLoveLive』の世界じゃないかしら?」
アックヤーク公爵令嬢「そうよ、私の身体、絵師の岸和田モモコ氏のデザインじゃない!」
アックヤーク公爵令嬢「確か私は悪役令嬢として伯爵令嬢の引き立て役として邪魔を繰り返した挙句・・・」
アックヤーク公爵令嬢「最後は敵国の名軍師、ヤンなんとかの計略によって無惨に処刑されてしまうんだわ・・・」
チョータイコク王子「まったく、相変わらずくだらぬ妄想を呟いておるな」
アックヤーク公爵令嬢「王子! 私は無実です!!」
チョータイコク王子「何を世迷言を・・・証拠ならあるぞ!!」
アックヤーク公爵令嬢「証拠?」
チョータイコク王子「このお前のTwitterの裏垢は何だ!!」
アックヤーク公爵令嬢「そ、それは・・・」
チョータイコク王子「婚約者である私や令嬢の侮辱ばかり・・・これでもシラを切るというのか!」
アックヤーク公爵令嬢「それは日頃のストレスを発散するためのもので・・・本心ではありませんわ!!」
アックヤーク公爵令嬢「ストレスを溜めない方がいいと自己啓発本に書いてありましたの!!」
チョータイコク王子「弁明など不要!!」
チョータイコク王子「お前の処刑が決まった!!」
アックヤーク公爵令嬢「王子!! あの伯爵令嬢は実は中身が男なのです! 信じてください!」
チョータイコク王子「この期に及んで何を血迷ったことを! ウワーキ・シテイル令嬢が男なわけがないだろう!!」
アックヤーク公爵令嬢「このルートは王国滅亡エンドなのです! 王子のイケメンな従者も殺されてしまうのですのですよ!」
チョータイコク王子「き、貴様は!! さては私が従者とあらぬことをしていると妄想していたのだなっ!!」
アックヤーク公爵令嬢「はい、推しカプです」
チョータイコク王子「もういい!! この汚らしい女が!! 即刻処刑する!!」
アックヤーク公爵令嬢「そんなっ!! 私は何も悪いことをしていないのに!!」
アックヤーク公爵令嬢「これじゃあ、バッドエンドだわ・・・」

〇湖畔
キヨラ・カーナ聖女「はっ?」
イズーミの精霊「どうしたにゃ?」
キヨラ・カーナ聖女「確か私は悪女として処刑されて・・・」
キヨラ・カーナ聖女「ここはどこなの?」
イズーミの精霊「ここは聖なる湖イズーミだニャ 貴方は湖の聖女キヨラ・カーナ ボクは湖の精霊だニャ!!」
キヨラ・カーナ聖女「聖女って・・・これはRPG『精霊剣士わくわくどうぶつの森』に登場する聖女じゃない!?」
イズーミの精霊「そうだニャ 聖女サマはゲームも詳しいニャ?」
キヨラ・カーナ聖女「ええ、これは私の推しのイケボYouTuberがスマクラで使っていたキャラなの」
イズーミの精霊「そうかニャー」
イズーミの精霊「おや、誰か来たニャ」
イチバンデカーイ王国の王子 「くっ・・・ ここがあらゆる傷を癒すというイズーミ湖か・・・」
イチバンデカーイ王国の王子 「大魔王との戦いで傷つき、やっとここへ辿り着いたというのに・・・」
イチバンデカーイ王国の王子 「もうダメだ・・・おしまいだ・・・」
キヨラ・カーナ聖女「まぁ! 酷いダメージだわ! HPが3しかない!!」
イズーミの精霊「聖女サマ! いまこそチート最強回復魔法を使うニャ!!」
キヨラ・カーナ聖女「わかったわ!!」
キヨラ・カーナ聖女「痛いの痛いの飛んでいけー!!」
イチバンデカーイ王国の王子「おお、あれだけ重傷だったケガが一瞬で・・・」
イズーミの精霊「傷は治ったようだニャ ステータスも青くなっているニャ」
キヨラ・カーナ聖女「大丈夫ですか!!(イケメン!!) 私は独身です!!」
イチバンデカーイ王国の王子「おお、心優しき聖女よ! 貴方を妻に迎えたい!! 是非、私のお城へ!!」
キヨラ・カーナ聖女「えっと、あなたは・・・確かチョータイコクを上回るイチバンデカーイ王国の王子・・・」
イチバンデカーイ王国の王子「ええ、よくご存じですね。 さすがは聖女だ!!」
キヨラ・カーナ聖女(ここは簡単に靡いて尻軽だと思われない方がいいわね。 もっと焦らして私に惚れさせましょう)
キヨラ・カーナ聖女「しかし私は聖女・・・ この泉を離れることはできません。 独身です」
イズーミの精霊「別にできるニャ・・・」
キヨラ・カーナ聖女「👊」
イズーミの精霊「ニャニャ!!」
キヨラ・カーナ聖女「ゴホン!! 失礼いたしました」
キヨラ・カーナ聖女「イケメンの勇者よ、私を妻にしたければ都内で4LDKのタワーマンションを用意する必要があります」
キヨラ・カーナ聖女「あと、ふるさと納税は宮崎県の和牛がいいわ」
イチバンデカーイ王国の王子「おお、あなたのような美しい乙女の為ならどんな苦難でも乗り越えてみせましょう!!」
イチバンデカーイ王国の王子「いざ!! 聖女様と婚姻の儀を結ぶべく探索の旅に参らん!!」
キヨラ・カーナ聖女「うっひっひ!! あんなイケボのイケメンと溺愛ルートに入ったわ!!」
イズーミの精霊「涎が出ているニャ・・・」
キヨラ・カーナ聖女「えーっと、このゲーム。この後どうなったんだっけ?」
イズーミの精霊「このシリーズは人気がなくて打ちきりになった二ャ」
キヨラ・カーナ聖女「そ、そんな・・・せっかくの黒毛和牛のしゃぶしゃぶが・・・」
イズーミの精霊「その代わり格闘ゲームのスマクラに女キャラ枠で参戦している二ャ!」
キヨラ・カーナ聖女「えっ!? 聖女の私がどうして格闘ゲームに・・・」
イズーミの精霊「この業界じゃよくあることニャ」
イズーミの精霊「おや? 対戦相手がエントリーした二ャ! さっさと戦う二ャ!」
キヨラ・カーナ聖女「ええ──っ!? 私、格闘なんてできないわよっ!!」
イズーミの精霊「聖女の戦いは始まったばかり二ャ! これからの活躍に期待してほしいニャ!!」
キヨラ・カーナ聖女「そんなーっ!!」

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