第2話(脚本)
〇学校の校門
まず、始めに学校の顔と言える、正門の前で撮ることになった
こうして、学校パンフレットの撮影が始まった
平日ではなく、土曜日に撮影することになった
後輩2人は、アシスタントで、主に桜が撮っていく
舟岡桜「まず始めに、真美と吉村君。 今回は、モデルを引き受けてくれてありがとう」
「ありがとうございます」
立花真美「こちらこそ、今日はよろしくね」
吉村翼「よろしく」
「よろしくお願いします」
舟岡桜「さっそくなんだけど、真美と吉村君は正門の前に立ってください」
立花真美「桜、こんな感じで良い?」
舟岡桜「それで、大丈夫だよ」
舟岡桜「2人とも、笑顔でお願いします」
舟岡桜「はい大丈夫です。次、行きます」
正門の撮影の次は、屋上で撮影をすることになった
〇開けた景色の屋上
舟岡桜「次に、屋上で撮影していきたいと思います。 真美と吉村君は、そこにベンチがあるので、2人でおしゃべりしてください」
立花真美「おしゃべり? OK!」
吉村翼「・・・」
桜と後輩2人がセッチングをしていく。
今回は自然な感じで撮っていくために、写真を撮る時の掛け声は、特に使わないし、タイミングも決めない
立花真美「吉村君と話すの初めてだね!1年生の時から、同じクラスだけど」
吉村翼「そうだね」
立花真美「私、吉村君の友達の星見君と良く話すんだけど、星見君とは、いつから知り合いなの?」
吉村翼「幼稚園の時から」
立花真美「幼稚園! 私は、桜とは保育園からずっと一緒なんだ」
吉村翼「そうなんだ」
立花真美「ところで、今回、吉村君はどうして、モデルを引き受けてくれたの? そういうことやりそうなイメージないから、驚いちゃって」
吉村翼「確かに、やりそうなイメージないよね。 自分でも、どうして引き受けたのかよく分からないんだ」
吉村翼「でも、舟岡さんに必死に頼まれたら、これはやらなくちゃと思ったのかも」
立花真美「確かに、桜に必死に頼まれちゃねぇ。桜は、頑張り屋さんだし、責任感も強いし」
吉村翼「そうだね。そんな感じな子だと思ってた」
舟岡桜「真美と吉村君。 良い感じに撮れたから、次は校内に移動して撮っていきます」
立花真美「OK!」
吉村翼「うん」
〇学校の廊下
舟岡桜「真美と吉村君。 窓際に立ってください!」
立花真美「了解!」
吉村翼「了解」
関谷愛「先輩たち。絵みたい!!」
相川友希「そうだね。絵みたいだね」
舟岡桜「良い感じ。そのまま、外の方を見てて」
桜が撮影をしながら、指示を出し、廊下での撮影を終えた
〇教室
最後は、教室での撮影だ
教室で授業を受けている所を撮影するため、生徒会顧問の先生も撮影に参加することになっている
舟岡桜「最後は、教室で撮影します。 真ん中あたりの席に、座ってください」
立花真美「OK」
吉村翼「うん」
舟岡桜「先生は、教壇の所に立ってください」
先生「了解です」
舟岡桜「真美と吉村君は、教科書を開いて、先生の方を見ててください」
先生は、英語の先生なので英語の単語を黒板に書いていく
真美と翼は、それを真剣な表情で、時には笑顔で見ることになるが、翼の顔は、真剣な表情のままだった
舟岡桜「OKです。 教室での撮影を持って、学校のパンフレット制作に使う写真を撮り終えました」
舟岡桜「協力してくださり、ありがとうございました」
「ありがとうございました」
先生「ありがとうございました。 舟岡達、後で写真見せてくれ」
舟岡桜「はい!」
桜は、真美と翼の所に駆け寄った
舟岡桜「2人とも、今日はありがとう」
立花真美「どういたしまして」
吉村翼「どういたしまして」
立花真美「撮影が終わったなら、私は帰るけど、桜はどうする?」
舟岡桜「私は、まだやることがあるから、先に帰っていいよ」
立花真美「了解。 また、来週ね」
舟岡桜「うん。来週」
吉村翼「僕も帰るよ」
舟岡桜「吉村君。 今回は、本当にありがとう」
吉村翼「どういたしまして。 それで、約束の事だけど、落ち着いたら、付き合ってくれる?」
舟岡桜「もちろん。約束したからね」
吉村翼「楽しみにしてる」
〇映画館のロビー
桜と翼は、映画館に来ていた
映画館に来たのは、翼がモデルを引き受ける際に、桜に約束したものだった
パンフレットの撮影は夏にしたが、翼が秋に公開される映画を一緒に観に行って欲しいということだったので、
翼のお願いは秋に実行されることになっていた
〇教室
舟岡桜「映画を観たい?」
吉村翼「そう、観にいきたい映画が、秋に公開されるんだけど、1人で観に行くのはと思っていて」
舟岡桜「吉村君って。1人で映画、観に行くのダメな人なの?」
吉村翼「そうじゃないんだけど。 今回、観にいきたい映画が恋愛映画で。 周りにはカップルが多そうだし。 気まずいかなって」
舟岡桜「そういうことなら。全然、付き合うよ」
〇映画館のロビー
という理由から、2人で映画を観にいくことになったのだった
舟岡桜「吉村君が、観たい映画ってこれ?」
吉村翼「うん!」
舟岡桜「へえ~。外国の映画かぁ」
吉村翼「小説を映画化した作品なんだよ」
舟岡桜「楽しみだね!」
吉村翼「うん。楽しみ!」
〇テーブル席
2人は、映画を観賞した後、ショッピングモール内にあるカフェに入った
舟岡桜「映画良かったね」
吉村翼「うん。 原作とラストは異なっていたけどね」
舟岡桜「そうなんだ。原作も読んでみたいかも」
吉村翼「なら、貸そうか。 僕、持ってるから」
舟岡桜「うん、是非貸してください」
吉村翼「うん。分かった」
舟岡桜「吉村君と今まで話したことなかったから、無口だと思ってたけど、意外としゃべるんだね」
吉村翼「女子とはあんまりしゃべらないかも。俊弥とか男子とは普通に話すよ」
吉村翼「女子は、舟岡さんと舟岡さんの友達の立花さん以外とは、しゃべったことないかも」
舟岡桜「そうだよね。 しゃべっている所、見たことないかも」
吉村翼「舟岡さんさえ、良かったらこれからも僕としゃべってくれないかな?」
舟岡桜「もちろん。 良いに決まってるよ」
吉村翼「ありがとう」
無口でクールな同級生だと思っていたが、話してみるとちゃんと話してくれる翼と
桜は友達になるのだった