エピソード1(脚本)
〇公園通り
俺,草薙優斗は友達の桜木優衣の手を引き走っていた
後ろには大量のゾンビが俺たちを追ってくる
草薙 優斗「優衣,すぐに安全なところに──」
その時──
優衣は俺の手を振り解いた
桜木 優衣「優斗」
桜木 優衣「早く行って」
草薙 優斗「・・・え・・・?おい・・・嘘だろ・・・?」
桜木 優衣「ごめん」
桜木 優衣「実はさっき噛まれちゃって・・・」
草薙 優斗「嘘だろ・・・。ま,待ってろ・・・今楽にしてやるからな・・・!」
桜木 優衣「・・・[首を横に振る]」
桜木 優衣「一度噛まれた人は,元の人間には戻れないの」
草薙 優斗「・・・嘘だ・・・」
草薙 優斗「神様!仏様!夢だと言ってくれ!頼む!!!」
桜木 優衣「優斗」
桜木 優衣「優斗なら,やれるはず」
桜木 優衣「頑張ってね」
草薙 優斗「優衣・・・」
桜木 優衣「さぁ・・・行くのよ!」
草薙 優斗「・・・くっ・・・」
俺は後ろを向いて,優衣と正反対の方に走り出した
桜木 優衣「(もう・・・毒が・・・効きはじめた)」
桜木 優衣「優斗なら・・・できる・・・」
桜木 優衣「がん・・・ばって・・・ね」
〇田舎の病院の病室
草薙 優斗「・・・」
草薙 優斗「ハッ・・・!?」
草薙 優斗「ここは・・・」
「気がついたのね」
草薙 優斗「こ,ここは・・・どこですか・・・?」
八橋 紫「ここは病院よ」
八橋 紫「あっ,初めまして」
八橋 紫「私は看護婦の八橋紫よ」
草薙 優斗「よ,よろしくお願いします・・・」
草薙 優斗「たっ,助けてくれてありがとうございます!」
八橋 紫「あぁそんなの気にしなくて良いの」
八橋 紫「これが私の出来る仕事だから」
草薙 優斗「・・・はぁ・・・はい・・・」
草薙 優斗「!?」
八橋 紫「ど,どうしたの・・・?」
俺は窓から見た景色を観て驚いた
その世界は,俺の元いた世界とは全く別の,
SF映画のような世界だった
草薙 優斗「い,今は西暦何年ですか!?」
八橋 紫「だ,大丈夫・・・?頭を打って一時的に記憶が飛んでるのかしら・・・」
八橋 紫「今は2023年だけど・・・?」
草薙 優斗「そう・・・ですか・・・。・・・あっ!?」
草薙 優斗「優衣は・・・優衣はどうなったんですか!」
八橋 紫「・・・え・・・あなた・・・!」
八橋 紫「優衣さんを知っているの・・・!?」
草薙 優斗「・・・え・・・優衣は・・・俺の親友で・・・」
八橋 紫「これは・・・。紗良さんを呼ばないと・・・!」
八橋 紫「あなた,ちょっと待っててね」
草薙 優斗「・・・え・・・?」
草薙 優斗「どうしたんだろう・・・」
???「あんたなの?優衣さんを知っている子は」
草薙 優斗「!?」
赤石 紗良「あんたに聞いてるの。早く答えてよ」
草薙 優斗「っ・・・そ,そうです・・・」
赤石 紗良「へぇ・・・」
赤石 紗良「でも,あたしはあんたを見たのは初めてよ」
その人は初対面の俺にニコッと笑いかけてくれた
赤石 紗良「だから初めまして。あたしは,赤石紗良!」
赤石 紗良「よろしくっ!」
草薙 優斗「あ・・・。はい・・・!」
赤石 紗良「あ,そーだ!!」
赤石 紗良「軍団での会議あるんだった!」
赤石 紗良「あんたも一緒においでよ!」
赤石 紗良「これ着てたら誰でも入隊出来るから!」
そう言って紗良さんは服を手渡してくれた
草薙 優斗「(世界観大丈夫かよここ・・・。)」
そう思いながら俺は服を受け取ったのだった
どんなキッカケがあって、この世がSF映画のような有様になってしまったのかも気になります。
是非続編を書いていただけると凄くスッキリします…!
目まぐるしく移り変わる展開にスピード感を感じますね。世界設定や主人公を取り巻く環境などについて、次話以降に明らかにされるのでしょうね、楽しみです。