二話(脚本)
〇村に続くトンネル
李恋「『蓮・・・』」
李恋「『私あなたに会いたいの・・・』」
李恋「『でもあの子を代わりにするしかないから・・・』」
李恋はぶつぶつ何かをいいながら去っていった。
〇朝日
ひたすら落ちていく。
こんな夢を見た。
私「私はいなくなってしまうから──」
李恋「理央・・・」
私「私はただの李恋の欠片だから」
私「いつかはあなたに戻らないといけない」
私「くっつかないと──・・・」
その時どこからか舞ってきた桜の花弁に理央が包まれた
李恋「理央・・・っ!!」
李恋「まって」
李恋「まってよ──」
李恋「いなくな・・・っ・・・」
強烈な光に包まれて目がおかしくなっていく。
〇シックな玄関
あれはいつの話だっただろうか
私「学校いってくるね!お母さん」
「早く行きなさい。遅れるわよ」
李恋「さっさと行こう!理央!」
二人は走り去っていった。
〇ゆるやかな坂道
私「李恋!!?」
李恋「何?話してる暇はないわ」
私「はや・・・はやいってぇ!!!!」
李恋「蓮との待ち合わせ時間に合わないでしよ!!」
李恋「急いで!」
私(なんで・・・?まだ間に合うのに)
私「もぉーー!早いって!」
〇公園の入り口
ついた頃には蓮がいた。
李恋「ま、待ったかな・・・?」
蓮「大丈夫だよ」
私「はあ・・・はあ・・・っ!」
李恋「理央ごめん!速かった?」
私「速いに決まってるよ!!」
李恋「ごめんって~」
心にもやもやが残ったまま学校へ向かった。
私(李恋なんかおかしい・・・)
〇川沿いの原っぱ
李恋「きっとその時から始まっていたんだよ」
李恋「どうか別の個体であり続けたかった」
李恋「なんで・・・」
李恋「なんで私が・・・」
なにかどす黒いものに包まれた気がした──