一緒にゲームをやろう!(脚本)
〇おしゃれなリビングダイニング
湊さんが休みの日、俺達は彼女の家に来ていた。
立花 湊「いらっしゃい」
立花 湊「何もないけど、ゆっくりしてくださいね」
お茶を準備します、と言って彼女はキッチンに消える。
高城 誠「結構きれいにしてるんだな・・・」
川口 莉子「そうですね。作家さんって意外と散らかっているイメージでした」
杉山 修斗「偏見が過ぎない・・・?」
原田 蒼汰「それ以前に、こんな広いことに驚きだ・・・」
確かに湊さんの家はとても広く、一人暮らしとは思えなかった。
立花 湊「どうぞ」
俺達の前に紅茶とお菓子が置き、湊さんはパソコンの前に座る。
高城 誠「ありがとうございます」
立花 湊「ごめんなさいね、原稿の期限がもうすぐなんです」
立花 湊「ちょっとここでやらせてください」
大橋 小陽「見てもいいですか!?」
佐々木 渉「おいおい、さすがにダメだって・・・」
立花 湊「誰にも言わないなら、別にいいですよ」
成田 恵茉「いいんだ!?」
立花 湊「えぇ、私は気にしないです」
坂木 清隆「それでいいのか・・・?」
立花 湊「えぇ、他言しないなら特に制限かけているわけではないので」
遠藤 一月「そ、そっか・・・」
湊さんがカタカタと文章を打ち始める音が聞こえる。
動画投稿者とは違う、作家さんとしての一面だ。
高城 誠「どれくらいかかるんですか?」
立花 湊「短いもので一か月ぐらい、そこから添削もしていくので三か月はかかりますね」
管原 涼真「意外とかかるんですね・・・」
立花 湊「まずネタがないと話になりませんからね」
立花 湊「書く時間は短くても、物語を考えるだけで半年とかざらにありますよ」
高城 誠「じゃあほぼ一年ってことですか?」
立花 湊「一年ですめば早い方ですよ」
横山 碧「もしかしてそれ以上・・・?」
立花 湊「かかるときはかかりますね」
高城 誠「そうなんだ・・・」
作家の世界もすごいんだなぁ・・・と改めて思い知らされた。
〇おしゃれなリビングダイニング
この日はそのまま、湊さんの家で撮影することになった。
高城 誠「湊さんって、本当にゲームが上手ですね」
立花 湊「いえ、そんなことないですよ」
立花 湊「私の友人の方が上手で・・・」
赤月 恭介「あー、あの人っすか!」
赤月 恭介「いつも実況見てるっすけど、二人とも本当にうまいっすよ!」
大橋 小陽「あの人、誰なんですか?」
川口 莉子「確かに気になってました!」
立花 湊「高校時代の友人ですよ」
立花 湊「結構な有名人ですけど」
横山 碧「有名人?」
立花 湊「うーん・・・言っていいのかな・・・?」
湊さんは困った表情をしている。
それだけ有名人、ということだろうか?
杉山 修斗「あまり言えないんですか?」
立花 湊「ちょっと聞いてみます」
湊さんが誰かと連絡し、どうやら許可を取ったらしい。
立花 湊「大丈夫ですって」
高城 誠「誰なんですか?」
立花 湊「・・・涼恵さんです。 ホープライトラボの所長さん」
高城 誠「・・・え?本当ですか?」
ホープライトラボはかなり有名だ。
何せ現役東大生が所長を務めており、しかも成果をちゃんと出しているところだからだ。
その上、その所長さんもかなりの美人と話題になっている。
高城 誠「すごい人と知り合いですね・・・」
立花 湊「高校の時の友人なんですよ」
そうして、湊さんは少しだけ過去を話してくれた。