MAMAZONE

ざとういち

親ガチャ(脚本)

MAMAZONE

ざとういち

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〇黒背景
  美香ー!早く起きなさい!
???「う、うーん・・・」
  いつまで寝てるの!起きなさい!

〇女の子の一人部屋
三上美香「もー!うるさいなー! 今日って日曜日でしょー!?」
美香母「だからっていつまでも 寝てるのはだらしないでしょ!」
美香母「シャキッとしなさい!」
三上美香「もー!勝手に部屋まで入ってるし!」
美香母「そんなこといいから! さっさと顔洗って来なさい!」
三上美香「ム・カ・つ・く〜!」

〇おしゃれなリビングダイニング
三上美香「むぅ・・・!」
未来「姉ちゃんまた母ちゃんに怒られたの?」
三上美香「ふん!良いわよね未来は!」
三上美香「お母さん、未来には甘いし!」
美香父「まぁまぁ・・・ お母さんは美香のことを 思って言ってるんだから!」
三上美香「お父さんだってよく 怒られてるじゃない!」
三上美香「ムカついたりしないの?」
美香父「うっ・・・」
美香父「そ、そんなことないぞ! お父さんはいつもお母さんに 感謝してるんだからな・・・!」
三上美香「ふーん・・・」
美香母「ちょっと美香ー!」
美香母「起きたんなら朝ご飯の用意 手伝いなさいよー!」
三上美香「えぇっ!?また私!?」
三上美香「未来とお父さんだって いるでしょうがー!」
美香母「何言ってるの! 美香は女の子なんだから!」
美香母「家事は率先してやってくれないと!」
三上美香「今時女の子だからとか・・・」
美香母「ほらちゃっちゃと手伝いなさいよ!」
三上美香「もおおおおおお!」
未来「姉ちゃん牛みたい!」
三上美香「ああん!?」
美香父「み、未来・・・今はやめとけ!」

〇女の子の一人部屋
三上美香「まったく・・・」
三上美香「なんで日曜日にこんな イライラしないといけないワケ?」
三上美香「もっと優しい人が お母さんだったら良かったのに・・・」
三上美香「ん・・・?通知・・・?」
三上美香「なにこれ・・・? 何も開いてないのに勝手にページが・・・」
三上美香「ママゾーン・・・?」
三上美香「・・・宅配かなにか?」
  音声ガイダンスを開始します
三上美香「は・・・?」
  ようこそMAMAZONEへ!
三上美香「なんか出て来たーッ!?」
  あ!ワタクシのことは
  お気になさらずに!
三上美香「いや!気にするわ!」
  MAMAZONEは母親に
  不満を持つ方に向けたサービスです!
三上美香「人の話を・・・って」
三上美香「母親に不満・・・?」
  三上美香様、あなたはお母様に
  不満を抱えていらっしゃいますよね?
三上美香「え、えっと・・・」
  隠すことはありません
  我々は母親に不満を持つ方の味方です
  MAMAZONEが美香様に、
  新しい母親を獲得する機会を
  差し上げましょう!
三上美香「新しい・・・母親・・・」
三上美香「な、なにこれ・・・ 本当に怖い・・・新しい母親なんて・・・」
三上美香「確かに私はお母さんに不満はあるけど・・・ でもこんな怪しいサービスありえない・・・」
  いきなりこんなサービスを
  紹介されても不安ですよね!分かります!
  なので、MAMAZONEは
  お試し期間を実施いたしております!
三上美香「お、お試し期間・・・!?」
  その名もズバリ!無料ガチャです!
  無料で親ガチャを引くと、
  MAMAZONEに所属している
  多種多様なママがランダムで選ばれます
  そのママを気に入れば契約成立
  晴れて美香様は理想の母親をゲットです!
  もし気に入らなかった場合、
  ガチャを引いて一週間以内でしたら、
  クーリングオフを行うことが可能です!
三上美香「クーリングオフ・・・!?」
三上美香「なんなのこれ・・・ 何から何まで怪しさしかないけど・・・」
三上美香「でも・・・」

〇女の子の一人部屋

〇おしゃれなリビングダイニング

〇女の子の一人部屋
三上美香「お、お試しでなら・・・」
  ありがとうございます!
  では、さっそく!
  無料親ガチャを引きましょう!

〇幻想

〇幻想2
  ☆★☆★ SSR 玉子ママGET! ★☆★☆

〇女の子の一人部屋
  SSRおめでとうございます!
三上美香「はぁ・・・どうも・・・」
三上美香「わけわからん・・・!」
  では、すぐにこちらのママを
  手配いたしますので!
三上美香「す、すぐにって・・・!?」
  ちょっと時間が
  巻き戻ったりするかもしれませんが、
  仕様ですのでお気になさらずに!
三上美香「な!?何を言ってるんですかちょっと!?」

〇黒背景
???「う、うーん・・・?」

〇女の子の一人部屋
三上美香「あれ・・・?私・・・?」
三上美香「あ・・・入って大丈夫・・・!」
三上美香「珍しいね・・・ お母さんがノックするなんて・・・」
三上美香「だ・・・誰っ!?」
ママ「誰って・・・酷いわ・・・ ママの顔を忘れちゃったの?」
三上美香「はぁ・・・!?」
ママ「きっと疲れてるのね・・・」
ママ「今日は日曜日だし、 ゆっくり休んでなさいね!」
三上美香「や・・・」
三上美香「優しい・・・」
三上美香「って、そんなこと言ってる場合じゃなくて!」
三上美香「あのMAMAZONEとかいうの マジだったの・・・!?」

〇おしゃれなリビングダイニング
ママ「あ!美香、起きてきたのね!」
三上美香「あ、朝ご飯が出来てる・・・」
ママ「何言ってるの?当たり前でしょ?」
未来「母ちゃんのご飯は いつも美味いなー!」
ママ「まぁ、未来ったら! 嬉しいこと言ってくれるわね!」
美香父「いやぁ!お母さんと結婚出来て お父さんは幸せ者だなぁ!」
ママ「あなたまで・・・どうしちゃったの? 褒めても何も出ないわよ?」
三上美香「未来もお父さんも普通に接してるし」
三上美香「お母さんはどこ行っちゃったの・・・?」
三上美香「ま、まさか入れ替わったってこと・・・? そ、そんな・・・嘘でしょ・・・!?」
ママ「美香、顔色が悪いわよ? やっぱり疲れてるんじゃない?」
ママ「私は美香の幸せが一番なんだから 無理しちゃ駄目よ・・・?」
三上美香「う、うん!ありがと・・・」
三上美香「こんな状況絶対おかしいのに・・・ なんでだろう・・・」
三上美香「優しくされて凄く嬉しい・・・」

〇黒背景
  それから私達は、
  新しいお母さんとの
  生活を満喫してしまった

〇スーパーの店内

〇市街地の交差点

〇牛丼屋の店内

〇おしゃれなリビングダイニング
三上美香「新しいお母さんは全然怒らないし、 気が利くし、優しいし、美人だし」
三上美香「本当に素敵な理想のお母さん ・・・なんだけど」
三上美香「玉子料理が異様に多い・・・!」
三上美香「めちゃくちゃ美味しいし、 全然飽きないし良いんだけど・・・」
ママ「どうしたの・・・? 何か悩み事でもあるの?」
三上美香「あっ!いやちょっと 考え事してただけだから!」
ママ「そう?何か困ったことがあったら なんでも相談してね?」
三上美香「くぅ・・・!優しい・・・! 本当のお母さんは絶対こんなこと 言わなかったよ・・・!」
三上美香「せっかくこんな快適な生活 送れてるんだし・・・!」
三上美香「小さいこと気にするのはやめよう!」

〇ゆるやかな坂道
三上美香「用事で遅くなっちゃった・・・! お母さん心配してるだろうな・・・」
三上美香「あれ・・・?お母さん?」
???「美香!」

〇市街地の交差点
ママ「遅いから心配したわよ?」
三上美香「え?あれ?お母さん・・・? え・・・?でもさっき向こうに・・・」
ママ「どうしたの?大丈夫・・・?」
三上美香「い、いや・・・なんでもない」
三上美香「見間違いかな?」

〇シックな玄関
ママ「美香!おかえりなさい!」
三上美香「あ、ただいま・・・」
三上美香「え・・・?」
ママ「どうしたの美香?」
ママ「具合悪いの?」
三上美香「な・・・」
三上美香「なんでお母さんが2人いるの!?」
ママ「お母さんが2人いちゃいけないの?」
ママ「お母さん悲しいわ・・・」
三上美香「な、なにこれ・・・!? 怖い!怖い!怖い!」

〇おしゃれなリビングダイニング
三上美香「未来!お父さん! お母さんが・・・!」
ママ「お母さんがどうかしたの?」
三上美香「ひっ・・・!」
ママ「うっ・・・!」
ママ「オエェ・・・ッ!」
三上美香「く・・・口から卵が・・・!?」
ママ「ふぅ・・・」
三上美香「た、卵から・・・ お母さんが・・・産まれた・・・」
三上美香「なんなのこれ・・・ 怖い・・・怖すぎるよ・・・」
ママ「泣かないで美香・・・」
ママ「お母さんは美香に 幸せになってもらいたいだけなのに」
ママ「素敵なお母さんがいっぱい居た方が 美香だって嬉しいでしょ・・・?」
ママ「ね?美香・・・?」
三上美香「こ、こんなの耐えられない・・・! 頭がおかしくなる・・・!」
三上美香「そうだ・・・! クーリングオフ・・・!」
三上美香「まだ一週間経ってないはず!」
ママ「待って美香!」

〇ゆるやかな坂道
三上美香「は、早くMAMAZONEに!」
  待ってエエエエッ!!
  美香アアアアアアッ!!
ママ「お母さんを捨てないでエエエエッ!!」
三上美香「うわああああっ!!」
  美香様、どうですか?
  お気に召したでしょうか?
三上美香「あ、あの!親ガチャの件ですが! クーリングオフします!」
  お気に召しませんでしたか?
  参考までにどこが悪かったかお聞かせ・・・
三上美香「いいから!今すぐ あれ引き取ってください!」
  分かりました・・・
  ではまた次の機会に・・・

〇黒背景
???「美香ー!起きなさい!」

〇女の子の一人部屋
三上美香「きゃああああッ!!」
美香母「ビ、ビックリした・・・ いきなり大声出して・・・」
三上美香「あれ・・・お母さん?」
美香母「変な夢でも見たの?」
三上美香「あ・・・うん・・・ めちゃくちゃ変な夢見た」
三上美香「良かった・・・ 元に戻ったんだ・・・」
三上美香「やっぱり普通が一番・・・」
美香母「まったく寝ぼけちゃって!」
美香母「早く顔洗って来なさい!」
三上美香「・・・・・・」
三上美香「・・・や」
三上美香「やっぱムカつく〜!」
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コメント

  • ガッツリホラー!?
    SSRママだけあって異形染みた玉子ママでした…。増殖系ママだったとは。
    個人的にはレア演出なしのメカママが気になるところ。怖い思いをしても、引いたママによってはまたやっちゃいそうですね笑
    PAPAZONEもあるのかな…

  • これは中々面白いのでは!? 結構好みのお話です。
    『親ガチャ』って言葉は今風ですが、教訓めいた部分もあり、普遍的な内容だと思います。
    色々とバリエーションを組めるのも良いですね👍

  • 卵料理が多いけど優しいママ……と思っていたら卵で増えるママは恐怖ですね!
    これでSSRだとSRやRはどうなってしまうのだろうとドキドキです。

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