あのね(脚本)
〇本棚のある部屋
小さな頃に見たお話
自分に自信のない女の子が大好きな先生と結ばれる話
それから私はずっと探していた
私だけの王子様
幼い私に世界をみせてくれる人
〇教室
ずっと人波に溺れ続けた私には見えなかった
海よりも深く私に刺さるはじめまして
神楽坂しゅう「神楽坂しゅうです」
数日後・・・・・・
神無 唯「先生好きです」
神楽坂しゅう「ゴメン。そういう関係にはまだなれない」
あきらめるか諦めないかだよ?
〇屋上の倉庫
私は諦めないよ
振りだした雨が酷く冷たく私に降りかかる
今だけは
今だけは止まないでくれ
止んでしまったらこの涙を隠せない
私人生初めての恋をしてたんだ
神無 唯「愛゛し゛て゛ま゛す゛っ!」
しゃくりあげてぐしゃぐしゃの声で空へ叫んだ
〇黒
先生と生徒
想えばもう最初からすれ違っていたんだ
私の世界は
神無 唯「先生好きです。先生としてじゃなくて一人の男性としてです」
だから_私を見てください
神楽坂しゅう「・・・・・・ッ・・・・・・・・・」
無理だとわかっていても
神無 唯「やっぱりなんでもないです──」
無理して笑って傷ついてしまうの?
それで幸せなの?
神無 唯「先生に伝わらなくても私は幸せだよ」
〇警察署の医務室
神楽坂しゅう「唯!」
神無 唯「っ!?」
保険の先生「・・・・・・骨折ね」
神楽坂しゅう「大丈夫?」
神無 唯「ッ・・・・・・」
涙が止まらないのは足が痛いからでしょ?そうなんでしょ?
クラスメイト「先生って彼女いるんじゃないの?昨日女の人と歩いてるの見つけたけど・・・」
つかみ損ねたチャンス
私にはもう掴めない
こんな結末
人魚姫のようにいっそ泡にでも、なってしまえ しまえ!
(No!l think that It's jast a small lie・・・)
〇水中
互いを守るための言い訳がほしかっただけなの
奇跡も
声も
魔法のキスも
必要なかった―
二人で笑い合えるそんな幸せな夢よ消えないで!
私最高の恋をしてたんだ
泣き虫な私なんて泡にでもなってしまえしまえ!
〇屋上の倉庫
わかったの私は自分からこの線を越えなくちゃ
どれだけのリスクが伴うかなんてわかってる
それでも私は恋も 痛みも 全部 受け止めて居たいから
私あなたとことが──
神無 唯「しゅう先生っ!私神楽坂 しゅうが好きです!」
神楽坂しゅう「・・・・・・」
想いよ
届いてよ
儚い恋心が終わってしまう前に──
神無 唯「先生はっ!神楽坂 しゅうはっどうですか!」
想いよ届いて!
『愛して』ますと 叫ぶんだ!
神楽坂しゅう「俺は・・・・・・唯が好き」
神無 唯「っ!せんせっ!」
神楽坂しゅう「愛したいと思ってるよ」
〇教室
魅せて欲しい 夢の続きを全部
海よりも深い愛情
人混みに紛れていたの
神楽坂しゅう「よろしくね?」
神無 唯「こちらこそです!」
神楽坂しゅう「あ、でも卒業したら・・・だからね?」
神無 唯「はい!もちろんです!」
恋人としてのはじめまして
〇桜並木
神無 唯「先生」
神楽坂しゅう「ん?」
神無 唯「私のこと好きになってくれてありがとうございます」
神楽坂しゅう「!・・・それはこっちのセリフだよ」
唯のモノローグは大人から見れば少し大袈裟な気もするけれど、思春期の女子の感情の起伏や繊細さがむしろリアルに表現されているのかもしれない。最後には先生に思いが伝わって受け入れてもらってよかったです。
一人称で進んでいくストーリーがとても印象的でした。まさか最後にうまくいくとは…素敵なお話ですね。
結ばれてよかったです…。
恋って色々なカタチがあると思いますが、楽しいことより苦しいことの方が多いかもしれませんね。
それでも乗り越えて良い思い出に変えられるといいですが!