俺の事は『お兄ちゃん』と呼んでくれ!!(脚本)
〇黒
妹とは何か
それは兄が何に変えても守るもの
故に──
〇黒
〇おしゃれなリビングダイニング
川縁 万加美(かわべり まがみ)「どうか俺の事は『お兄ちゃん』と呼んでくれ」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「貴方気でも狂ってるんですか?」
〇一戸建ての庭先
川縁 万加美(かわべり まがみ)「はっ!!」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「うむ!!」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「朝から元気ですね、万加美(まがみ)さん」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「おぉ、寝子(ねこ)君か」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「いや、これは日課だ」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「その人間離れした動きを毎日・・・?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「着ぐるみの首、吹っ飛んでますよ?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「む?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「きちんと補強しておかねば」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「それで寝子君、何か用だろうか?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「玉斗(ぎょくと)さんが朝食だと呼んでます」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「おぉ、父さんからだったか」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「すぐに向か──」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「──ふむ」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「万加美さん?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「せやっ!!」
〇空
〇一戸建ての庭先
川縁 万加美(かわべり まがみ)「どうだろうか!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「・・・え、何がですか?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「今の空中回転蹴りは自信があったのだが!!」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「何か感想は無いだろうか?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「理解できない動きを朝から見せつけられて困惑してます・・・」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「そうか」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「お兄ちゃんへの道のりは遠いな」
〇おしゃれなリビングダイニング
川縁 万加美(かわべり まがみ)「おはよう、父さん」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「おはようございます万加美君」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「ちょっと待ってくださいね」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「む、母さんは?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「朱乃(あけの)さんならまだ寝ていますよ」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「お二人は先に朝ご飯を」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「初日から学校に遅刻しては、馴染むことができませんよ?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「なるほど、確かに!!」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「簡単な物ですが、どうぞ」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「ありがとうございます」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「いただきます」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「・・・いただきます」
〇おしゃれなリビングダイニング
川縁 万加美(かわべり まがみ)「ご馳走様でした!!」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「んぐ!?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「寝子君はゆっくりと食べていてくれ」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「俺は学校の準備をしてくる!!」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「朝から元気ですねぇ、万加美君は」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「それで寝子さん」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「生活には慣れそうですか?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「要望があれば聞きますが?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「・・・いえ、特に何も」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「強いて言えばあの人の『お兄ちゃん』呼び位です」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「あぁ、あれは驚きました」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「悪い人間では無さそうですが」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「えぇ、ですのでこれ以上文句はありません」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「ご馳走でした」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「はい、お粗末様です」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「寝子さんも遅れないように」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「はい」
〇部屋の前
川縁 朱乃(かわべり あけの)「ふぁ~」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「ん?」
〇シックな玄関
川縁 万加美(かわべり まがみ)「あぁ、母さん」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「今から行ってきます」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「行ってきます」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「あら、もうそんな時間なのねぇ」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「行ってらっしゃい」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「気をつけてね」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「うむ」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「父さんも」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「えぇ、行ってらっしゃい」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「あぁ、そうだ」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「父さん、朝食美味しかったです」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「・・・どうも」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「さて」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「首尾は?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「とりあえずここ数日が最初の山場でしょうねぇ」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「こっちも準備はしておくわ」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「けどその前に」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「私もその美味しい朝食とやらを貰っても良いかしら?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「えぇ、すぐにご用意しますよ」
〇通学路
川縁 万加美(かわべり まがみ)「では、行こうか寝子君」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「はい」
〇街中の道路
川縁 寝子(かわべり ねこ)「それで万加美さん」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「これからの事ですけど・・・」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「万加美さん?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「押すな押すな」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「まだまだあるからな」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「あの・・・?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「ほらこれも」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「万加美さん!!」
〇ビルの裏
〇街中の道路
川縁 寝子(かわべり ねこ)「・・・行きましょう」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「しかし・・・」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「1人2人に施した所で何の意味も有りませんから・・・」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「そんな事は」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「寝子君」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「皆、また持ってくるからな」
〇ビルの裏
〇黒
〇名門校の校門(看板の文字無し)
川縁 万加美(かわべり まがみ)「寝子君」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「校内では1人で平気ですので」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「待っ」
〇教室の教壇
???「あれが例の?」
「なんでうちの高校に?」
「学校に通う必要なんて無いだろ?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「失礼する!!」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「万加美さん?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「良かった、教室に居てくれたか」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「何の用事ですか?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「校内では1人で平気だって・・・」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「父さんからの弁当だ」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「渡しそびれていてな」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「玉斗さんから・・・」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「寝子君の生活を邪魔するつもりはない」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「ではまた放課後に」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「・・・いただきます」
〇名門校の校門(看板の文字無し)
川縁 寝子(かわべり ねこ)「はぁ・・・」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「寝子君待たせた」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「すまない、色々と質問責めにされてな」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「な、なんだ?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「別に」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「寝子君?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「だから何でもありませんって」
女性「聖女様!!」
女性「貴方が聖女様ですよね!?」
女性「お願いです、奇跡を授けてください!!」
女性「うちの子が──」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「申し訳ないが」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「勝手にそういうことは出来ない決まりなんだ」
女性「そんな!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「私が勝手を行うことは出来ないんです」
女性「そんな・・・」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「行きましょう、万加美さん」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「・・・あぁ」
〇通学路
川縁 万加美(かわべり まがみ)「・・・寝子君」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「何か言いたい事があるなら、聞くが」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「万加美さん」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「貴方の事は一応資料として読んでいます」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「実の妹を既に亡くしている、そして元ストリートチルドレン」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「あぁ・・・」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「貴方の仕事は私の護衛の筈です」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「私に妹を押し付けないでください!!」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「寝子君」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「上手くいかない物だなぁ」
〇おしゃれなリビングダイニング
川縁 万加美(かわべり まがみ)「っと、言う訳なんです」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「なるほどねぇ」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「それで私に相談に来たの」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「えぇ、母さんなら同じ女性ですし何か分かるかな、と」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「私からしたみたら貴方が理解できないけどね」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「え?」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「この依頼は聖女様の生活の安全を守る事」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「関係性なんてどうでも良いでしょ?」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「しかし」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「・・・この依頼は普通の生活を送りたいという彼女の願いです」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「普通、なら家族が居るものでしょう?」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「あら、なら家族が居ないのは普通じゃないって?」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「それに家族だからって仲が良いとは限らないわよ」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「けど、家族になることはできる」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「まぁまぁお茶でもどうぞ」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「・・・すいません」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「ちょっと頭冷やしてきます」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「あの家族への執着、いつか痛い目を見るわよ」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「あの年位の子なら家族に夢を見るのも当たり前では?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「それよりも」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「子供相手に随分とムキになりましたね」
〇空
〇通学路
川縁 寝子(かわべり ねこ)「はぁ」
万加美「本当に大丈夫なのだろうか?」
〇おしゃれなリビングダイニング
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「万加美君、明日は寝子君だけで通学してもらいましょう」
川縁 万加美(かわべり まがみ)「え!?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「何、安全の確認という奴ですよ」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「それにほら、万加美君にはちょうど良い隠れ蓑があるでは無いですか」
〇通学路
万加美「っ──!!」
誘拐犯「急げ!!」
〇車内
誘拐犯「さっさと出せ!!」
誘拐犯「へへっ、上手く──」
誘拐犯「何だ!?」
誘拐犯「上だ!!」
誘拐犯「嘘だろ!?」
〇通学路
万加美「行かせるか!!」
〇車内
誘拐犯「くそ!!」
誘拐犯「上の馬鹿振り落とせ!!」
〇街中の道路
万加美「不味い!?」
〇街中の道路
〇街中の道路
万加美「ぐっ!?」
万加美「くそっ!!」
子供「兄ちゃん!?」
万加美「明か!?」
万加美「状況を説明しておいてくれ!!」
子供「え!?」
万加美「あっちに何があるか知ってるな!?」
万加美「後は任せた!!」
〇廃墟と化した学校
川縁 寝子(かわべり ねこ)「・・・ここは?」
誘拐犯「黙って歩け」
〇荒廃した教室
誘拐犯「いやはや聖女様」
誘拐犯「こんな所までご足労願い申し訳ありません」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「貴方が主犯ですか?」
誘拐犯「えぇ、まぁ」
誘拐犯「かの聖女様がお一人など狙わない訳が無いでしょう?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「すぐに助けが来ますよ」
誘拐犯「でしょうねぇ」
誘拐犯「しかしここは町外れの地図にも載っていない廃校です」
誘拐犯「そうそう簡単にはたどり着け──」
〇廃墟の廊下
〇荒廃した教室
〇荒廃した教室
誘拐犯「なっ!?」
万加美「無事か、寝子君!?」
誘拐犯「何だ貴様は!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「万加美さん!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「え、何故着ぐるみで?」
誘拐犯「何だてめぇふざけてんのか!?」
万加美「ぐっ!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「無茶です万加美さん!!」
誘拐犯「面白れぇのは格好だけかよ」
万加美「──っ!!」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「万加美さん!!」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「朱乃さんと玉斗さんは!?」
万加美「それじゃあ、・・・間に合わなかったから──っ!!」
万加美「くっ!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「貴方にとってはただの仕事でしょう!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「何でそこまで・・・」
万加美「君の『お兄ちゃん』になるためだ・・・っ!!」
誘拐犯「なんだそれは!!」
誘拐犯「貴様馬鹿なのか!!」
誘拐犯「その血は病を、その涙は怪我を、その祈りは心を癒す」
誘拐犯「聖女として生まれた時にその人権は政府の管理となる」
誘拐犯「彼女に家族など居ない!!」
万加美「意味は、あったんだ・・・」
〇ビルの裏
〇荒廃した教室
万加美「確かにあの後妹は死んでしまった・・・」
万加美「けど、君がくれた時間は、無意味じゃなかったんだ」
〇ビルの裏
〇荒廃した教室
川縁 寝子(かわべり ねこ)「まさか・・・」
誘拐犯「この!!」
万加美「今度は俺が、借りを返す番だ!!」
万加美「兄とは、命に変えても、妹を守るものだ!!」
万加美「だから!!」
万加美「俺は、君のお兄ちゃんになる!!」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「お兄、ちゃん?」
万加美「あぁ!!」
万加美「待ってろ、すぐに」
???「なら私は『お母様』とでも呼んで貰いましょうか?」
???「それなら私は『ダディ』なんか好みですねぇ」
〇荒廃した教室
川縁 朱乃(かわべり あけの)「安心なさい、ゴム弾だから」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「死ぬほど痛いけど」
誘拐犯「この!!」
玉斗「おっと」
玉斗「安心してください」
誘拐犯「なっ!?」
玉斗「しばらく眠るだけです」
玉斗「寝子さん、ご無事ですか?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「は、はい」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「良かった」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「けど、あと1人!!」
玉斗「あぁ、問題無いでしょう」
〇廃墟の廊下
誘拐犯「くそ、罠だったか!!」
誘拐犯「どけ!!」
万加美「これは、寝子君を拐った分!!」
〇荒廃した教室
誘拐犯「貴様っ!?」
万加美「これは寝子君を乱暴に扱った分!!」
万加美「そしてこれは!!」
万加美「俺の家族に手を出した分だ!!」
〇廃墟と化した学校
〇荒廃した教室
川縁 朱乃(かわべり あけの)「寝子さん、ああいう男に惚れると苦労しますよ」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「へ!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「い、いやそんな事は!?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「既に認識が家族ですもんねぇ」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「玉斗さん!?」
万加美「寝子君」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「は、はい!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「なんでしょうか?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「お、お兄──」
万加美「す、すまないが救急車を・・・」
万加美「ひ、左腕が動かない・・・」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「何やってるんですか!?」
万加美「う、受け身は取ったのだが・・・」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「車から落ちて受け身でどうにかなる訳が無いでしょう!?」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「今私の血で!!」
万加美「い、いや勝手に奇跡を使うわけには・・・」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「そんな事を言ってる場合ですか!?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「青春ですねぇ」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「どこまで狙ってたの?」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「何の事ですか?」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「随分と高価な釣り餌を使ったみたいだけど」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「さてはて?」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「そう」
川縁 朱乃(かわべり あけの)「次相談も無し勝手な事をしたら実弾打ち込むから」
川縁 玉斗(かわべり ぎょくと)「・・・肝に命じておきますよ」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「朱乃さん!! 玉斗さん!!」
川縁 寝子(かわべり ねこ)「早くこっちに!!」
〇黒
家族とは何か
父(元暗殺屋)
母(元殺し屋)
兄(元喧嘩最強)
妹?(聖女)
それは──
〇街中の道路
〇ビルの裏
〇街中の道路
「妹」という存在に対する万加美の思い入れがしっかり伝わるストーリーでした。護衛がついたり誘拐されたりする「聖女」の寝子には、社会でどのような価値があり、どういった役割があるのか、もう少し知りたくなりました。
家族じゃない所から、家族になっていくのもドラマ性があって良いですよね☺☺☺✨わずかな描写ですが兄が受けた恩を語るシーンなどは、ジーンときます😣😣😣😣
家族とは何なのか、その問いにかなり悩んでいます。
確かに様々なカタチがあっていいと思いますが、人によって異なるカタチの家族は受け入れられない人もいますし…。
ただ、この作品のような家族は私はアリだなぁと感じました!