Story(脚本)
〇コンピュータールーム
イリア「・・・えぇ、権限なら私、持っておりますの。お任せなさいまし」
ルイ「待て、ポッドの操作権限は私だったはずだ」
イリア「あら、そうでして?」
ルイ「・・・全く、イリアは忘れっぽいな・・・」
イリア「違いましてよ!今のは確認ですわ!」
ルイ「・・・本当にそうならいいが」
イリア「・・・まぁ、いいですわ。 ルイ、ポッドをお開けなさい」
ルイ「・・・あぁ」
イリア「・・・問題ありませんわね」
ルイ「正常に動いているな」
イリア「ポッドの稼働状態もモニターの通り問題ありませんわ」
ルイ「・・・・・・本当にいいんだな?」
イリア「・・・なんのことでして?」
ルイ「──ポッドには生命維持機能がついている」
ルイ「そして、不老状態のまま保存する機能も備わっており、お前はその機能を利用して永遠にこのポッドにこもる・・・と」
イリア「えぇ、構いませんわ!私はいつまでも、生を終えるまで美しいままでありたいのですから」
ルイ「・・・・・・後悔は・・・ないな?」
イリア「・・・ルイに触れなくなるのが残念ですが、もう・・・いいのですわ」
ルイ「・・・お前に時間はあるはずだ・・・」
ルイ「・・・本当にそれが必要か、考えて欲しい・・・」
イリア「・・・・・・・・・・・・」
ルイ「俺はお前が本当に必要とした時に・・・ポッドの蓋を閉じる。だから・・・」
イリア「・・・・・・・・・ルイ・・・」
〇秘密基地のモニタールーム
エル「・・・保管ポッド・・・ね・・・」
エル「・・・あれ・・・人間用じゃないはずなのにね」
ソー「おう、どうかしたか?エルっち」
エル「・・・カメラ見て。 ・・・あの2人・・・その部屋の管理権限持ってるんだけど・・・」
ソー「へぇ〜、なにやってんだろうなぁ〜」
エル「・・・イリアさん・・・入ろうとしてる・・・」
ソー「イリアっち、美容がーとか容姿がーとかよく言ってるぜ〜この期に及んでよぉ〜」
ソー「研究所じゃあ関係ないのにな! 美しさに重点置きすぎて目的忘れてねーか?」
エル「・・・・・・」
ソー「・・・ま、ボクは定位置戻るから監視しといてくれよ〜?」
エル「・・・イリアさん・・・どうして・・・?」
エル「・・・あら・・・別室・・・・・・」
〇近未来の開発室
イノシュ「・・・こーるどすりーぷ・・・正常・・・なのです・・・」
イノシュ「・・・いつでも起動できるので・・・問題ない・・・なのです・・・」
L-Va「・・・それは良かった」
イノシュ「・・・ルーヴァさん・・・調子はどう・・・なのです・・・?」
L-Va「システム、正常。自立機能、復旧可・・・といったところだ」
L-Va「・・・いつでも”器”の起動はできそうだ。 今からでもやってやろうか?」
イノシュ「じゃあ・・・お願い・・・するなのです・・・ ひさびさに・・・顔を見て・・・おはなし・・・できるのです・・・!」
L-Va「起動に伴い、音声案内一時コネクト終了。 ・・・器のチャージ完了・・・起動完了・・・」
イノシュ「・・・よかった・・・なのです・・・」
イノシュ「ルーヴァさん・・・顔を見て・・・お話・・・できる・・・なのですね・・・!」
イノシュ「わ・・・何・・・?」
イノシュ「しす・・・てむ・・・が・・・?!」
L-Va「何だ!?何かに妨害されたようだが・・・」
イノシュ「・・・じゃあ・・・顔・・・見れない・・・です・・・?」
L-Va「泣くな泣くな・・・お前の様子はシステム越しに見えているんだ、そう悲しそうな顔をするな・・・」
L-Va「起動には成功したはずだが・・・どうやら妨害システムのせいで不整合が起きてしまったらしい・・・」
イノシュ「いやなのです・・・・・・!ぼうがい?どうしてなのです・・・?」
イノシュ「ルーヴァさん・・・・・・ルーヴァ・・・さん・・・!」
〇秘密基地のモニタールーム
エル「・・・あっちもあっちで・・・」
エル「・・・まぁ、いいわ・・・・・・」
エル「この管理者を任された私たち・・・・・・」
エル「・・・・・・いつまで・・・やればいいの・・・・・・いつか・・・・・・戻って来るの・・・・・・」
エル「・・・・・・」
エル「・・・」
エル「そういえば・・・・・・」
エル「・・・大人の人・・・・・・まだ残ってたかしら・・・・・・」
エル「2人以外・・・・・・みんな抜けたと言っていた・・・けど・・・・・・」
管理室のドアを叩き誰かがそのドアを開く
???「・・・よう。監視カメラの調子は相変わらずかね?」
エル「・・・・・・!!・・・・・・は・・・い・・・」
キゼン「それはなりよりだ」
キゼン「それと・・・フランゲヌト研究所にあんたらを迎えて、なんとか研究を続けられそうでよかったよ」
エル「・・・・・・監視・・・・・・してるけど・・・・・・みんな・・・心配・・・・・・です・・・けど・・・・・・」
キゼン「あれも・・・・・・記録として貴重な・・・・・・いや、もしサボってるつうんだったら俺から注意しにいく」
エル「・・・・・・え・・・?」
キゼン「・・・・・・あんまり気にすんなよ。・・・ともかく・・・・・・若者のお前らには引き続き、機械の調子を見てもらおうか」
エル「キゼン・・・・・・さん・・・?」
キゼン「・・・・・・ま、そういうこった。よろしく頼むぜ」
エル「・・・・・・あ・・・・・・」
エル「・・・・・・聞けなかった・・・・・・」
〇ブリーフィングルーム
クフロ「・・・・・・この研究所は・・・・・・時の研究所、だったな」
キゼン「クフロ、これからどうするつもりだ?」
クフロ「若者の研究所での活動記録を残し・・・悠久の地についての研究結果を出そうと思う」
クフロ「キゼンも・・・協力してくれるな?」
キゼン「結果的に試験的にとはいえ彼らを幽閉するんだろ?よくそんなことができるな・・・」
クフロ「まぁ、若者達にはこのことは知らせていない。それに・・・・・・」
クフロ「元々の研究員はどうも・・・皆行方不明でな・・・この機会にと・・・」
キゼン「・・・・・・お前・・・・・・」
登場人物の中でも特に、イリアとルイ、イノシュとL-Vaの関係性が気になりました。ポッドで保存する永遠の若さが一つのテーマみたいですごく興味があるのですが、読切とのことで残念。永遠の若さにもストーリーにもEXIT(出口)無しといったところかな。
まだまだ謎が多い部分が多く、作者様も思いついたら書くということで、続きの幅は非常に多そうですね!
顔が見えないとグズるところは可愛くてよしよししたくなりました笑