悪魔の祓い方の巻 (脚本)
〇お化け屋敷
森で出会った青年の正体は悪魔祓い
エクソシストだという
青年がエクソシストであるとして
なぜ彼は私を悪魔のいるこの屋敷に
置き去りにしたのか
〇貴族の部屋
あなたはどうして僕を悪魔がいるこの屋敷に置いていったんですか?
謎の青年「記憶のない今の君にには不可解な状況だろうが」
謎の青年「悪魔の存在は君にとって脅威になりえないんだ」
迷子「僕にとってですか? なぜです」
謎の青年「俺はエクソシストだから悪魔の祓い方を知っている」
謎の青年「けれど君なら俺よりも簡単にしかも確実に悪魔に対処することができる」
迷子「僕には悪魔が脅威にならない簡単に対処できるから・・・」
迷子「だから僕をここに置いていったんですか」
謎の青年「君にはもともと強い力があるんだ」
謎の青年「その力を安全に扱うために記憶が戻るまではそこにいてほしい」
迷子「でも対処の仕方を僕は知らないんです」
謎の青年「簡単さ」
謎の青年「悪魔の前に手をかざし消えろと君がいうだけで悪魔は消える」
謎の青年「完全に消滅する」
迷子「そんなことができるなんて信じられない」
謎の青年「だったら試してみるといい」
謎の青年「消すまでしたくないのなら去れというだけで悪魔は君の前にしばらく存在できなくなる」
謎の青年「力を使うことで記憶を取り戻すことも早められる」
迷子「わかりました やってみます」
謎の青年「何かあればまたすぐに連絡してほしい」
〇ダブルベッドの部屋
私はさっきの悪魔とは違う気配のある部屋に行った
そこにはやはり奇妙な存在がいたのだ
スライム「キュキュキュキュ」
それは奇妙な鳴き声をあげていた
ボーンくんと同じくそれは私に何もしてこなかった
だがひどい匂いがした
何もしてこないが
捨て置くにはいささか問題のある存在であった
だからエクソシストの言っていた力を試そうと思った
迷子「去れ」
奇妙な存在は気配ごと消えていった
エクソシストの言ったとうりの力が私にはあった
悪魔の存在は私にとって脅威にはならないことが証明された
記憶のない私にとってその事実は大きな安心であった
だからこそ気づくことができなかった
ここに連れてこられた真の目的に
冷静に考えれば力があるとはいえ
ただの子どもを悪魔のいる屋敷に一人にする聖職者などいるはずがないのだから