エピソード1(脚本)
〇草原
──とうとう見つけたぞ
──吸血 鬼女
──成敗してくれるわ!!
「・・・」
「──やったか!?」
ぽりん「・・・」
──ばたっ
ぽりん「いただきます、、」
四つ葉クナイから滴り落ちる血を
──あでやかな舌先でなめとる。
──ぺろり
ぽりん「──っ ・・・まっずい味」
──自慢の武器はさびない特別なものだ。
こんな錆さびしい味ではない。
──にしても
ぽりん「──なんか、 (ひーくんのほうがおいしかった。)」
──甘く、優しい味。
ぽりん「、、、っ (あっちのほうがまだましなだけ)」
ぽりん「次に会うときは絶対に、、、」
──仕留める
〇清潔なトイレ
──次回、じゃじゃ馬ソルジャー
死のブレードがキミを狙う♡
をお楽しみに!
御子柴 みつる「くっ・・・ (今日の放送も素晴らしかった、、)」
御子柴 みつる「特に、ぽりん の 必殺:悩困(ノーコン)☆BATブレード が今日も輝いていたでござる!」
御子柴 みつる「吸血鬼、ツンデレ×悪役×忍者って最高だよね、、」
御子柴 みつる「しかも、、たわわ」
御子柴 みつる「完ツッツツツ璧!!」
御子柴 みつる「仰げば尊し、ぽりん様!」
御子柴 みつる「この世に生まれてよかった」
中学二年の頃
ボクは、恋をした。
言わずもがな。
ぽりん様である。
毎週水曜の午後六時半から放送している
じゃじゃ馬ソルジャー。
別次元の戦国時代に飛ばされた主人公
早乙女 聖(さおとめひじり)(男)
が色々な美少女から命を狙われる話。
清楚系からセクシーなおねぇさんまで
まさに、色とりどりといったところである
──そんな中でも、吸血忍者ぽりん
──彼女は、悪役でありながら
主人公に恋をしてしまう。
しかし彼女は、
その想いが何なのかわかっていない。
御子柴 みつる「ただし、これには別の解釈もあって」
御子柴 みつる「自分の恋心に気付いた上でのツンデレか 気付かない上でのツンデレか。 解釈が分かれるんだよね、、」
御子柴 みつる「奥が深い、、」
〇汚い一人部屋
御子柴 みつる「さっそく、今日の感想をカキコするぞー」
御子柴 みつる「今日の掲示板の様子は、、っと」
御子柴 みつる「ふむふむ、、 常連=サンA”今、、日もポリン可愛い” 常連=サンB”吸われたい” 常連=サンC”マジそれ尊い”」
御子柴 みつる「同意が大半ねぇ、、」
御子柴 みつる「ン!?」
たった一つの投稿に目が行く。
新参者でござる=サン
:──なんだよあんなアニメ見てるとか。
お前ら低レべ乙
しかも、6時半放送で流血とか・・
マジあり得ない。
技の命名センス狂ってんじゃねーの?
あんなにだっせぇ名前叫ばれて
こっちは耳が腐るかと思った
しかもツンデレとか
テンプレ乙。
今季一番のくそアニメだわ
御子柴 みつる「──ちょっ!!」
勢いよく椅子から立ち上がったせいで
棚の上に積み上げたジェンガのような書類
が雪崩を起こす。
御子柴 みつる「あぁーーっ!!」
咄嗟に手を伸ばしたが虚しく。
あろうことか、机の上に置いておいた
ココアが入ったコップを殴ってしまう
御子柴 みつる「げっ、、、」
つかもうとしたが、最悪なことに
カップを
床にたたきつける結果となってしまった。
──ごっん
御子柴 みつる「あ、、あゎああああ!!」
床のカーペットが、どんどんココアを吸っていく
──やめてお願い。
それ僕のココア
──飲まないでぇ、、
──そう願うも
現実は、甘くはなかった。
御子柴 みつる「くそココア、、」
ココアに罪はない。
悪いのは、ボクの左手と
ココアを飲んだカーペットである。
御子柴 みつる「──」
──チャキ
御子柴 みつる「おらぁ!!!!!!!!」
──ぶんぶんぶんぶん
御子柴 みつる「こうでもしないと気が済まないっつーの」
──ぴろん
御子柴 みつる「んあ?_」
〇水玉
骨武者「──カタカタ」
鬼灯 アカネ「──やめろ!こっちくんな!! スケスケ野郎!!」
花柳 もも「──そこまでよ!!」
花柳 もも「──ハレルヤ・・・パレルヤ 神の御力お貸しください、、」
魔法少女☆マジカルスマイル
──今日もあなたに笑顔になってほしくて、、
プィプィ「──頑張ります!!」
プィプィ「──さぁ、禊の時間ですよ!!」
プィプィ「痛いのー痛いのー」
プィプィ「飛んでいけ!!」
──ドゴォッ
骨武者「──アガガガァ・・・」
──
鬼灯 アカネ「・・・ありがとうおねーちゃん」
鬼灯 アカネ「じゃあね、、」
──ダッ
元気に手を振り
向こうに走り去っていく。
花柳 もも「・・・無事でよかったぁ」
花柳 もも「魔石も回収できたし。 コレにて一件落着!」
──
〇女性の部屋
──魔法少女まじかる☆スマイル
ー次回も見てね☆
奥田 稔「、、今日もプィプィ」
奥田 稔「かわいかったなぁ~」
奥田 稔 おくだみのる
小学六年生。
──6時から放送している
まじかる☆スマイル
の大ファンだ。
アニメ制作会社:Grand
キャラデザ:いそはたゆうや
──CV.桃井渚。
俺のお気に入りの
アニメ会社さん
キャラデザさん
声優さん
三位一体の神アニメ
稔ー
お友達から電話よー
奥田 稔「──はーい」
家電ということは、アイツか。
奥田 稔「・・・はい。稔です」
──もしもし ワタシだ。
〇標本室
またたびたろう「──やあ。もしもし聞こえているかな わたくし だ」
またたびたろう「わたくし こと、”またたびたろう”だ」
またたびたろう「キミに、指令を送ろう」
またたびたろう「・803 ・危機を回避せよ ・危険度:5分の5」
またたびたろう「──ではよろしくだ」
〇飾りの多い玄関
奥田 稔「──803、、危機を回避せよ、危険度5」
奥田 稔「──やれやれ」
( ´Д`)=3 フゥ
とため息をつく。
奥田 稔「──おばさん、ちょっと出かけてくる」
奥田 稔「──友達が、 ”泊りでゲーム大会しようぜ”って」
奥田 稔「──だから」
奥田 稔「──友達んちにとまってくるわ」
──あら、いつものお友達ね。
行ってらっしゃい。
奥田 稔「んじゃ、行ってきまーす」
〇マンションの共用廊下
──803号室。
隣の部屋の住民
──今回の、ターゲット。
奥田 稔「LAimで、、」
奥田 稔「『MK-0随分と荒れているみたいだな』」
奥田 稔「『うっぷん晴らしに話を聞こう』」
奥田 稔「『今、玄関の前にいるんだ』」
奥田 稔「どうだ?」
──ガチャ
〇玄関の外
御子柴 みつる「──」
明らかに不機嫌そうなMK-0がそこにいた
──左手には日本刀。。
奥田 稔「随分と、ふくっれ顔だなぁ」
御子柴 みつる「・・・いんだよ」
奥田 稔「・・・はい?」
御子柴 みつる「──ウザいってんの!!」
御子柴 みつる「ボクは、今忙しいんだ!!」
御子柴 みつる「GK-Zじゃないなら帰れ!!」
奥田 稔「・・・あちゃ~」
奥田 稔「・・・しゃーねーな」
奥田 稔「──変身するから、まってろ」
御子柴 みつる「──!!」
御子柴 みつる「アイツ──」
〇玄関の外
奥田 稔「さて、、、」
奥田稔
小学6年生。
裏の名前はGK-Z
正義のひーとーGK-Z!!
GK-Z「さて、と」
御子柴 みつる「GK-Z、、、」
御子柴 みつる「・・・くそココア」
武人怪人:御子柴「ござる、、ござる、、」
武人怪人:御子柴「きる、、きる、、どこ」
玄関前をうろつく怪人。
隣の御子柴さんは高ぶると
武人怪人:御子柴になるのであった!!
武人怪人:御子柴「GK-Z」
武人怪人:御子柴「──居た」
ー音もなく武人怪人は姿を消した
GK-Z「(いつものパターンか)」
──
・・・
──すぱり
斬撃から遅れて、真っ二つに崩れるドア。
武人怪人:御子柴「いない・・・いない・・・」
「こっちだ!! MK-0」
武人怪人:御子柴「・・・」
〇魔界
GK-Z「さあ、かかってこい!!」
MK-0とGK-Zが
一つの空間で対峙するとき
必ずそこは魔界になるのである!!
武人怪人:御子柴「敷物、湯飲み、いんたーねっと、、、」
武人怪人:御子柴「──くそアンチ」
──
──激しくぶつかり合う二人。
──衝撃波は髪をかき乱し
その中心点となった地面を抉る
GK-Z「オラぁ!!」
──焔舞:フレイム
前方に火をまとわせた拳をつきだす!!
この力の源は、
今日見たまじかる☆スマイルに
対する愛である!!
・・・ぐ
武人怪人:御子柴「アンチ、、くそ アンチ、、くそ」
武人怪人:御子柴「──うああああああああああ!」
武者怪人の握る日本刀が
見る見るうちに
禍々しくかわってゆく、、
武人怪人:御子柴「すき、、否定、、コワイ、、くそ!!」
武人怪人:御子柴「アンチ、、斬る」
武人怪人:御子柴「細切れ、みじん切り、大根おろし」
「”ぶった斬る”」
GK-Z「──!!」
・・・今日は一段と厄介そうだ。
〇魔界
GK-Z「ぐぁあーー!!」
GK-Z「いってぇ~」
GK-Z「(、、体力もたねぇかもな)」
沈む意識。目の前に
MK-0が立っている気配を感じる。
武人怪人:御子柴「GK-Z」
崩れ去ったGK-Z。
武人怪人:御子柴「問おう」
武人怪人:御子柴「アンチ、、お前、、どう思う」
GK-Z「、、そりゃ嫌いだよ」
GK-Z「・・・俺だって嫌だもん」
武人怪人:御子柴「なら、、」
GK-Z「でも、それでも、、、」
GK-Z「・・・見えないところを、見てくれるのが」
GK-Z「アンチ、、だから、、」
武人怪人:御子柴「──!!」
GK-Z「・・・って これ全部アニメからの 受け売りなんだけどな」
武人怪人:御子柴「・・・」
〇汚い一人部屋
いつのまにか、MK-0は元に戻り
御子柴 みつる「うぅ・・・」
──泣いていた。
奥田 稔「あ、、ちょ、、ぇ、、と」
御子柴 みつる「──だって」
御子柴 みつる「──なんか、」
御子柴 みつる「──悔しいじゃん」
御子柴 みつる「──好きなこと、あれこれ言われたら」
御子柴 みつる「ボク、、わからない」
御子柴 みつる「自分の気持ち、、分からなくなる」
御子柴 みつる「この気持ちは、全部幻で、」
御子柴 みつる「本当は、間違ってるんじゃないかって」
御子柴 みつる「ボクらは、人造人間だから」
──そうだ。俺たち二人は人造人間だ。
アンチの影響力は大きい。共感よりも嫌悪のパワーの方が大きいから。怒りを燃料源とする武人怪人自身がまさにそれを証明しちゃってましたね。作者さんの後書き「隣に住んでいる人に何かあるのは鉄板」には笑えました。そして同感、実感。それはお互い様だから日本中が何かある人の坩堝なんですよね。でも日本刀だけは勘弁してほしい。
展開に頭が追いついていかない笑
自分が好きなものや作品のアンチは確かに自分も嫌いですね。しかも嫌う理由が浅はか!
でも良もあれば悪もある。そういうバランスなのかもしれません。