エピソード1(脚本)
〇説明会場
友人「やあ、待っていたよ」
私「一体何の用で?」
友人「聞いてくれ!今度の文化祭で出すフルダイブ型のゲームをプレイしてみて欲しいんだ」
私「ゲームか・・・よく作ったなそんなもの」
友人「自信作なんだ、いいだろ?」
私「分かった、やろう」
友人「じゃあ早速ヘッドセットを付けてもらって、と・・・スイッチオン!」
〇学校の廊下
私「ここは・・・?学校か」
私(そういえば肝心のゲームの内容を何も聞いてなかったな・・・まあ、文化祭の出し物なんだ、NPCに聞けば説明してくれるだろう)
私「おーい!」
〇学校の廊下
生徒Aが現れた!
生徒Bが現れた!
生徒Cが現れた!
(何で戦闘になるんだよ!!!)
(あと凄まじく場違いなビジュアルのがいるがあれは本当に生徒なのか・・・?)
生徒Aは不思議そうにこちらを見ている
(お?戦闘っぽい雰囲気の演出だったが
対話できるのか?)
生徒Bは回し蹴りを放った!
プレイヤーに2ダメージ!
(ちくしょう仕掛けてきやがった!)
プレイヤーの攻撃!
生徒Bに5のダメージ!
生徒Bは倒れた
生徒Cは波動砲を繰り出した!
プレイヤーはひらりと身をかわした!
(こいつ絶対生徒じゃねえだろ!)
生徒Aはおろおろしている
プレイヤーの攻撃!
生徒Cに5ダメージ!
生徒Cは倒れた
(どうする・・・?)
(生徒Aは無害なようだが・・・)
生徒Aは助けを呼んだ!
警察官Aが現れた!
警察官Bが現れた!
(ちくしょう最悪な形で常識的だ!)
プレイヤーは逃げ出した!
しかしパトカーに回り込まれてしまった!
警察官Aの連行!
プレイヤーの身体が
警察署に運び込まれていく!
君の冒険はここで終わってしまった・・・
GAME OVER
〇説明会場
私「どうなっとんじゃいこのゲーム!!!」
友人「失策だったね、生徒Aから倒さなきゃダメさ。何の罪も無い生徒を倒す罪悪感に苛まれるがいいよ、アッハッハ」
私「最悪だなテメェ! あとチュートリアルくらい設けろ!」
友人「・・・? 訳も分からずハチャメチャに押し寄せられて慌てふためく人の姿を見るのが楽しいんじゃないか」
私「このゲームにしてこの作者ありだな・・・」
友人「いいからリトライ求む」
私「ちゃんとクリア出来るんだろうな・・・」
友人「もちろん、結果の決まってる勝負はつまらないからね」
私「そりゃよかった・・・と」
〇学校の廊下
生徒Aが現れた!
生徒Bが現れた!
生徒Cが現れた!
(来たな!)
プレイヤーの攻撃!
生徒Aに5ダメージ!
生徒Aは悲痛な叫びを上げ倒れた
(すまん、生徒A・・・すまん・・・)
生徒Bは倒れた!
生徒Cは倒れた!
(ふう・・・)
生徒Aは宝箱をドロップした!
中から徳川埋蔵金の地図が出てきた!
(もう何が何やら分からんな・・・)
〇田舎の学校
私「場所は、校舎南口からまっすぐ進んだ先にあるグラウンド隅のブナの木・・・ここだな」
私「その木を反時計回りに3周したあと盆踊りしながら時計回りに2周、その後好きだー!と叫んでから木の根元を掘り起こす・・・」
ぐるぐるぐる、えらやっちゃえらやっちゃよいよいよいよい・・・
私「好きだー!」
ざっくざっくざっく
おめでとうございます!
これでゲームクリアです!
すぐに帰還します!
〇説明会場
友人「あ、おつかれー。 クリアおめでとう」
私「おうワリャア舐めたマネしくさってこのどう落とし前つけてくれんじゃオオなんじゃあのクリア条件顔から火ィ吹くとこじゃオオ!?」
友人「キャラ変わってるよ?」
このふざけた知人を絞め技で落としていく。ゲームは大量のクレームが発生したものの出来自体は高評価だったようだ。
こういうD’ont think, feel 的な展開のゲームはいいですね。プレイヤーの性格を白日の下に晒すような感じで。文化祭の会場が盆踊りと絶叫に包まれるカオスな現場を見てみたくなりました。
なんでしょう、このプレイヤーの精神力をひたすら削ってくるゲームは!(いいぞもっとやれ)
可愛らしいビジュアルの2人とのギャップがたまりませんね!
盆踊りしながら木の周りを回って最後好きだーと叫ぶ場面を想像したら面白かったです。可愛い女の子なのに男らしい言葉遣いもギャップがあって楽しかったです。