♡秘密な恋♡~星座の奇跡~

宇野木真帆

もし違っていたら...と思って聞けないこと。(脚本)

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宇野木真帆

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〇結婚式場の廊下

〇教会の中
司会者「それでは新郎新婦の入場です!」
  パチパチパチ!!!
怜華の友達「とても素敵!」
怜華の友達「綺麗だね!」
俊也「照れるな」
怜華「とても幸せだわ」
俊也「先に壇上で待っている」
怜華「うん」
  共に病弱な私たちは、病棟で恋におちた
  生きていられませんよ。挙式を挙げるまで
  ドクターに言われて迎える今日は..
  ”まさに奇跡”
怜華「もう、いかないと」
  その奇跡には
  秘密がある
怜華「ごめんなさい..」
  たぶん、俊也さんも..

〇教会の中
司会者「これより誓いの言葉となります」
  世界の理を冒した
  罪の”奇跡”
  私の”わがまま”
司会者「新郎。あなたは如何なる時も、怜華さんを愛することを誓いますか?」
俊也「はい、誓います」
  ねぇ、アン
  今まで本当にありがとう
司会者「新婦、怜華。 あなたも誓いますか?」
  アルカスとの再会を
  星になって願っているわ
怜華「はい、誓います」
司会者「それでは向かい合い、誓いのキスを」
  さようなら、俊也
  永遠に愛しているわ
  バタン!
  怜華!?
  怜華ーー!!

〇結婚式場のテラス
怜華の友達「怜華ちゃん、大丈夫かな」
怜華の友達「心配だよね」
怜華の友達「先に立食パーティー始まっちゃたけど」
怜華の友達「心配で楽しめないよね」
  ごめーん!二人とも!
怜華の友達「怜華ちゃん!?」
怜華の友達「すごいお色直しだね!」
怜華?「そ、そうなんだ~」
怜華?「待たせちゃってごめんね」
怜華の友達「元気そうで良かった」
怜華の友達「もう体は大丈夫なんだ?」
怜華?「う、うん! だいじょーぶ!」
怜華?「それより俊也見なかった?」
怜華?「式場の人が探してて..」
怜華の友達「それなら森っぽい所で見かけたよ!」
怜華?「ありがとう!行ってみる!」
怜華の友達「怜華ちゃん雰囲気変わった?」
怜華の友達「お色直しすると明るくなるのかもね!」

〇森の中
怜華?「式場にまさか森があるとは」
怜華?「俊也は一体どこに..」
  ーー!
怜華?「あ!あそこかな!」

〇森の中
怜華?「え、雨!?」
怜華?「さっきまで晴れていたのに!」
  お前の奥さんはゾンビだって言われてんだよ!
怜華?(それは私が..)
怜華?(怜華の魂をすぐに連れ戻せなかったから)
怜華?(何度も仮死状態にさせてしまって)
怜華?(私のせいだ..)
  ふざけるな!訂正しろ!
  俺が嘘を言ってるとでも!?
  ドンッ!
  ドサッ!

〇森の中
怜華?「俊也!!」
怜華?(後頭部からのすごい出血..)
怜華?(とても救急車は間に合わない)
怜華?(でも、力を使ってしまったら..)
怜華?(今度はバレちゃうかもしれない..!)
怜華?「ううん!それでもよ!」
怜華?「怜華の愛した人を見殺しになんてできないわ!」
  我、乙女を冠するもの..
  汝に、乙女の祝福あれ!
怜華?(あとはこっそりこの場を離れて)
俊也「ん、んん..」
怜華?(うそっ!! 目覚めるの早過ぎない!?)
俊也「怜華、か?」
怜華?「そ、そうよ!」
怜華?「大丈夫?」
俊也「あんた誰だ?」
怜華?(バレちゃった!?)
怜華?(もー、こうなったら!)
怜華?「お願い!秘密にして!!」
怜華?「私はまだこの世界でやるべき事があるの!」

〇黒

〇月夜
  目には見えるのに見えない世界
  遥かなる上空には星座の世界が存在する。
  星座の誕生は人間の思想
  その地位もまた人間の思想に左右される。
  神の物語を与えられし星座は上位。
  人間の道具、彫刻具座、顕微鏡座などは下位。
  さらに最下位の存在は、人間が黙するようになり、星界からも追放された。
  ケルベルス座、監視者メシエ座など
  それからさらに時を経ても
  追放は止まらない。
  次の星裁は定説のない星座たち
  うしかい座、おとめ座、などであった

〇雲の上
???「私はれっきとした12星座よ!?」
ペルセウス座・パーシアス「それなら俺はペルセウスを冠するものだ」
ペルセウス座・パーシアス「姫を救った英雄だぞ?」
???「それなら私にだって!」
ペルセウス座・パーシアス「うるさい! お前は定説のない不確かな星座だ!!」
ペルセウス座・パーシアス「追放の対象なんだよ!!」
???「いや!触らないで!!」
???「彼女から手を放せー!!」
ペルセウス座・パーシアス「もうあの人数を追っ払ったのか!?」
???「無事だったのね!!」
???「婚儀の最中に、とんだ災難だ」
???「大丈夫よ。それならまた、」
ペルセウス座・パーシアス「いいや!お前らにまたはない!」
ペルセウス座・パーシアス「ここで終わりだぁー!!!」
???「!?」
???「お前だけでも逃げるんだ!!」
???「いやよ!そんなことできないわ!!」
ペルセウス座・パーシアス「堕ちろ!!」
ペルセウス座・パーシアス「神の懐へー!!!!」
???「う、わぁぁぁ!!!」
???「いやぁー!!」
ペルセウス座・パーシアス「来星は定説の物語を神より賜るんだな」

〇雲の上
ペルセウス座・パーシアス「さて女、お前の番だ」
  バシッ!
???「触らないで!!」
???「私は自らの意志で逝く」
???「永遠に愛してるわ...」
ペルセウス座・パーシアス「終わったな..」

〇森の中
怜華?「そういうわけで、地上に堕ちた彼をまだ探しているのよ!」
俊也「男の名は?」
怜華?「それも秘密にしてよ!」
俊也「分かったから」
怜華?「アルカスよ」
怜華?「うしかい座を冠するもの」
俊也「アンなのか!?」
アン「どうして私の名前!?」
アン「まさか!?」
アルカス「俺だ!アルカスだ!」
アン「うそ..」
アルカス「本当だ!」
アルカス「俊也が髪を青くすると思うか!?」
アン「お、おもわない..」
アン「ってことは俊也も!?」
アルカス「あぁ。挙式の前にな」
アルカス「プロポーズできれば十分、と言って逝ったよ」
アルカス「そして俺は俊也になり代わったが」
アルカス「それにしてもアンは..」
アルカス「怜華が下手だな」
アン「なっ!?」
アルカス「そんなんじゃ怜華に怒られるぞ」
アン「それは色々あったから」
アン「でも、そうよね」
アン「この世界で生きていくには、私たちのこと秘密にしないとね」
アルカス「あぁ。俺たちは二人の分まで幸せにならないと」
アン「あ!それなら!」
アン「”アレ”やりましょ!」
アルカス「あぁ。俺たちもまだだったな」

〇黒
  俊也と怜華に届きますように..
  HAPPY WEDDING‥chu-☆

〇黒

〇森の中
司会者「ようやく会場へ赴きましたか」
司会者(私の雨がなければ..)
司会者(全て星界に筒抜けでしたよ)
司会者(冠する星名、監視者メシエ座。 このミトレインがいたから良いようなもの)
司会者「それで、あなたはどうされますか?」
司会者「視えていますよ」
司会者「理の外側からですね」
司会者「さすがの私も..」
司会者「理の外には手が出せないんです」
司会者「なので、どうか..」
司会者「二人のことはご内密にお願いします♪」

〇黒
  これから幸せな時が始まるのですから..
  shi-☆cret・love♥️end♥️

コメント

  • 短い文章の中に、壮大なスケールのお話を感じ取りました。
    時空を超えて、再び出会った二人に心からよかったね、と思いました。
    この世界で幸せになれることを願ってます。

  • 時空を超えて愛するものと再会、ロマンチックで素敵でした。やはり運命というものがあるのでしょうか?2人の今後の幸せを祈り、秘密を守り続けることを誓います。

  • ラストで私達読者も秘密の共有者になるところがとても良かったです。星座に詳しくないので途中ちょっと?となってしまいましたが、それでも全体の流れは理解できましたし、素敵なお話でした。

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