婚約破棄された悪役令嬢は領地に引き籠って魔法研究に励みます

もいもいさん

追手はメイド? 追手じゃない???(脚本)

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〇貴族の部屋
  ふぁー、久しぶりによく寝たわ
  でも、領地に戻って来たと言っても──
  特にやる事もないのよね・・・・・・
  専属メイドのミリアもいないし、まぁ、前世の事を色々思い出したから、一人でも問題ないかぁ~
  ぐぅ~きゅるるる
イシュタリア「お腹なったわ! って、もう、お昼すぎちゃってる!?」
イシュタリア「とりあえず、まずはご飯ね♪」

〇城の会議室
マシュー「これはお嬢様。 もうお昼は終わりましたが?」
イシュタリア「適当でいいので、何か貰える?」
マシュー「厨房へ確認してきます」
イシュタリア「ええ、お願い」
マシュー「本当に軽い物しかありませんでしたが、お座りになってお待ちください」
イシュタリア「ええ──」
イシュタリア「ごちそうさま~ さてと──」
イシュタリア「とりあえず、腹ごなしに散歩でもしますかね」

〇城の廊下
イシュタリア(やっぱり王都と違って時間の流れがゆっくりに感じるわ)
イシュタリア(それにしても、前世の記憶があっても私という存在はあまり変わりない感じなのよね)
ギャリック「イシュタリア、突然帰って来てどうしたのだ?」
イシュタリア「色々とありまして──」
ギャリック「――なんと!?」
ギャリック「で、アンネローゼは如何した?」
イシュタリア「アンネローゼはクリストファー殿下の御傍にいると思います」
ギャリック「言いたくは無いが、何故、あの子はそんな馬鹿なことを──」
イシュタリア「私にはなんとも・・・・・・」
ギャリック「妃教育もしていないのに、 いや、今更か・・・・・・」
イシュタリア「あの子はアレでも優秀ですから、 なんとかなると思います」
ギャリック「しかし、イシュタリアには苦労を掛けるな」
イシュタリア「こうなっては仕方ありません。 それに暫くは領地で謹慎ということですから」
ギャリック「そうか・・・・・・」
ギャリック「しかし、イシュタリアよ。 地下室に籠るのだけは止めるのだ」
イシュタリア「何故ですか!?」
ギャリック「お主が魔法の研究が趣味と言えど、 少し度が過ぎるのは理解しておろう?」
イシュタリア「き、き、気のせいです。 知りませんっ! と、いうか私の自由ではありませんか!」
ギャリック「はぁ~、多少は構わんが屋敷を破壊したり、他人に迷惑を掛けるのは無しだ」
イシュタリア「はぁ~い、わかりました」
ギャリック(本当に分かっているのか? くっ、胃が痛くなってきたな・・・・・・)

〇華やかな広場
キャラウェイ「あ、イシューお姉様!」
イシュタリア「キャラウェイ、元気にしていたかしら?」
キャラウェイ「ええ、アンネお姉様は?」
イシュタリア「アンネローゼは王都よ。 こちらに戻ってくる予定は無いんじゃないかしら?」
キャラウェイ「そうなのですね。 残念です」
キャラウェイ「イシュー姉様はいつまで、こちらにいるのですか?」
イシュタリア「しばらくは領地で生活する予定よ」
キャラウェイ「では私にも魔法を教えてくれませんか?」
イシュタリア「ええ、時間があれば―― それくらい問題ないでしょう」
イシュタリア(お義母様が文句を言わなければ ――だけどね)
キャラウェイ「楽しみにしてますからねっ♪」
キャラウェイ「ああっ、家庭教師が来る時間っ! では、イシューお姉様、約束ですからねっ!!!!」
イシュタリア「魔法か──」

〇黒
  前世の記憶にあるゲームでのイシュタリアと
  現在のイシュタリアの違い──
  それは──
  たぶん、魔法という点が一番の違いだ
  魔法の研鑽は才能だけでは
  中々たどり着く事は出来ない
  王族との婚約で、王族としての妃教育を
  真面目にしていた点は変わらないけど
  ゲームでのイシュタリアは
  基本的に他の事はヤル気が無かった
  傲慢な悪役令嬢とは違って、
  面倒臭そうに嫌味を言うくらい──
  そこは私も変わらないんだけど、
  趣味の魔法だけ、私は違っていた

〇暗い廊下
イシュタリア(兄上には色々と言われたけど、 やっぱり魔法研究は止めれないわよね)

〇地下室

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