Distorted

びわ子

グラス 5分の4(脚本)

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〇綺麗なダイニング
双葉 紫音(シオン)「ただいま・・・」
深井 緑(ミドリ)「おかえりなさい・・・!? シオン君、大丈夫?顔色悪いよ?」
双葉 紫音(シオン)「ああ、 ちょっと疲れがでてきたみたいだ・・・」
深井 緑(ミドリ)「うん、無理しないでね」
双葉 紫音(シオン)「ありがとうミドリ」
双葉 紫音(シオン)「俺より、お腹の子の調子はどうだ?」
深井 緑(ミドリ)「うん・・・妊娠して3ヶ月、 ツワリもおさまってきて」
深井 緑(ミドリ)「母子共に問題なしだよ!」
双葉 紫音(シオン)「それは良かった!」
深井 緑(ミドリ)「・・・」
深井 緑(ミドリ)「あの・・・シオン君」
深井 緑(ミドリ)「私が倒れた時、月島病院に搬送してもらったんだけどシオン君もきてくれてたの?」
深井 緑(ミドリ)「会社の人から聞いたの・・・」
深井 緑(ミドリ)「わざわざ駆けつけてくれたんでしょ、 私嬉しくて・・・」
双葉 紫音(シオン)「えーっと、あの日ね──」
双葉 紫音(シオン)「そう、いったよ! 着替えを持って行った!」
双葉 紫音(シオン)「そして、ああ・・・アレだよアレ・・・」
双葉 紫音(シオン)「ここんとこ徹夜続きで疲れが溜まっててさぁ」
双葉 紫音(シオン)「その後点滴を打ってもらってたんだ」
双葉 紫音(シオン)「疲れが溜まっているときに会社から近いし」
双葉 紫音(シオン)「点滴を頼むことがあるんだよね」
深井 緑(ミドリ)「そうだったんだありがとう!!」
双葉 紫音(シオン)「いやいや・・・それほどでも・・・」
深井 緑(ミドリ)「あと一つ聞いていい?」
深井 緑(ミドリ)「私が紙に包んでた財布を 置いてたのに無くなってるの・・・」
深井 緑(ミドリ)「シオン君移動した・・・?」
双葉 紫音(シオン)「えーっと、もしかしてゴミの日に間違って 一緒に捨ててしまったのかな!?」
双葉 紫音(シオン)「ごめん!気付かなかったよ!」
深井 緑(ミドリ)「ううん、私も古い財布だし使わないから紙に包んでたの・・・そっか・・・」
双葉 紫音(シオン)「はい、シオンです・・・はい・・・はい!」
双葉 紫音(シオン)「わかりました!すぐに伺います!」
深井 緑(ミドリ)「また出かけるの・・・!?」
双葉 紫音(シオン)「ごめん社長から呼び出しだ・・・ いってくる・・・」
深井 緑(ミドリ)「・・・いってらっしゃい」

〇ダブルベッドの部屋
深井 緑(ミドリ)(私、シオン君を信じていたいのに・・・ この胸のざわめきは何だろう・・・)
深井 緑(ミドリ)「そうださっきの話、 甘味刑事に報告しておこう・・・」
  甘味トウゴ『はい、甘味です!』
深井 緑(ミドリ)「双葉ミドリです・・・頼まれていた話を夫に聞きましたので伝えようと思いまして・・・」
  甘味トウゴ『こちらも今あなたにお電話をしようとしていた所です!』
深井 緑(ミドリ)「何かあったのですか?」
  甘味トウゴ『まだ、公に公表されてませんので黙っててほしいのですが・・・』
  甘味トウゴ『美空マシロさんをひき逃げした犯人が自首してきました!!』
  甘味トウゴ『双葉さん・・・もしもし?もしもーし!?』

〇公園のベンチ
深井 緑(ミドリ)「・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「お待たせしました・・・ 尾行がされていないか確認終わりました」
深井 緑(ミドリ)「ありがとうございます・・・」
深井 緑(ミドリ)「それでマシロの件なのですが・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「結論からいいます マシロさんをひき逃げしたのは──」
甘味 橙吾(トウゴ)「沼田 小豆(ヌマタ アズキ)という男です」
深井 緑(ミドリ)「沼田・・・誰ですか・・・!?」
甘味 橙吾(トウゴ)「沼田は郊外で農業を営んでいる 70歳の男性なのですが」
甘味 橙吾(トウゴ)「旅行前日、 散水タイマーの入れ忘れに気づき」
甘味 橙吾(トウゴ)「急いでビニールハウスに向かう途中、マシロさんを轢いたといっています」
深井 緑(ミドリ)「ではマシロの事故は偶然・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「はい・・・しかし沼田が言うには・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「マシロさんは車の陰からフラフラと自ら飛び込んできたとも自供しております」
深井 緑(ミドリ)「マシロが自殺だなんて・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「そうかもしれませんが、 問題は車の陰からということに注目してます」
甘味 橙吾(トウゴ)「事件現場の道路は車をずっと駐車する スペースなどない場所ですので」
甘味 橙吾(トウゴ)「誰かが必ずその場にいた・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「つまり車の持ち主である運転手は 近くにいて見ているはずです!」
深井 緑(ミドリ)「・・・」
深井 緑(ミドリ)「では・・・マシロは自殺したのではなく、 誰かがそう仕向けさせたかも?」
甘味 橙吾(トウゴ)「その可能性もあります・・・」
深井 緑(ミドリ)「いったい・・・どうなってるの?」
深井 緑(ミドリ)「・・・」
  私は甘味刑事に昨日
  シオン君から聞いた話を伝えた──
甘味 橙吾(トウゴ)「ふーむ・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「話を聞いてくださって ありがとうございました」
甘味 橙吾(トウゴ)「マシロさんが亡くなって7日、犯人が見つかって御家族も複雑な心境でしょうね・・・」
甘味 橙吾(トウゴ)「また捜査に進展があり次第 お電話させていただきます──」
甘味 橙吾(トウゴ)「それでは失礼します」
深井 緑(ミドリ)「・・・」
深井 緑(ミドリ)(そうだ・・・マシロの自宅に電話・・・)
深井 緑(ミドリ)(訪問の連絡して一度マシロに 手を合わせに行かなきゃ・・・)
深井 緑(ミドリ)「もしもし・・・」

〇平屋の一戸建て

〇古い畳部屋
深井 緑(ミドリ)「急にお邪魔してすいません・・・」
美空 青(アオ)「ううん、電話してくれて嬉しかったわ」
美空 青(アオ)「妊娠中にわざわざ来てくれてありがとうね マシロも喜んでるわ・・・」
深井 緑(ミドリ)「いえ、とんでもない・・・」
美空 青(アオ)「だいぶお腹も出てきたみたいね」
深井 緑(ミドリ)「もう3ヶ月目に入るんですよ」
美空 青(アオ)「そうなんだ」
深井 緑(ミドリ)(アオさんいつ見ても綺麗だな・・・)
美空 青(アオ)「ん、どうした?」
深井 緑(ミドリ)「いえ!なんでもないです・・・」
深井 緑(ミドリ)「・・・」
美空 青(アオ)「犯人捕まったんだよね・・・」
深井 緑(ミドリ)「はい・・・」
美空 青(アオ)「マシロ妊娠してたんだってね、相手誰だったんだろう・・・」
深井 緑(ミドリ)「わかりません・・・」
美空 青(アオ)「私、あの子のこと全部知ってるようで 何もわかってなかったみたいね・・・」
美空 青(アオ)「母親失格かな・・・」
深井 緑(ミドリ)「そんな・・・!マシロはアオさんの事、1番大事な人だっていってましたよ!!」
美空 青(アオ)「ありがとう・・・」
美空 青(アオ)「マシロがそんな事を・・・」
深井 緑(ミドリ)「・・・」
美空 青(アオ)「ミドリちゃん・・・もうすぐ日も暮れるし 明るいうちにお帰りなさい」
美空 青(アオ)「ここらへん街灯ないし つまづいたら危ないから」
美空 青(アオ)「そうだ!もしもの時、私が駆けつけれるようにお互いに位置情報の登録しておきましょう」
深井 緑(ミドリ)「はい!よろこんで!!」
美空 青(アオ)「うんうん、これで安心ね」
深井 緑(ミドリ)「ではまた近いうちに・・・」
美空 青(アオ)「・・・」
美空 青(アオ)「・・・マシロ」

〇和室
美空 青(アオ)「あの子の家から全て届けてもらったけど、そろそろ整理しないとね・・・」
美空 青(アオ)「『ゾンビ生存の書』だって?声優は、いろんな声をするんだな・・・」
美空 青(アオ)「マシロが話すところが付箋してあるのね」

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コメント

  • うおお!?いろいろと事態が動きすぎて、裏で何が起こっているのか…気になります!!
    マシロの手記には何が書かれていたのか…😳

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