クロノアオルガン

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第八話 最悪なココロ(脚本)

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〇城の客室
オルガ「うーん・・・。 すぐに元の色になったけど・・・確かに桃色に光ってた・・・よね?」
オルガ「・・・えーと・・・つまり── 私・・・クロノアを好きになりかけて・・・いる?」
オルガ「・・・」
オルガ(・・・別に・・・嫌いではないのよ!)
オルガ(でも・・・このまま好きになるのも・・・ 何か・・・負けたような気がして── 釈然としないわっ!!)
オルガ「”愛されるのを怖がっているように見える”か──」
オルガ(しょうがないじゃない・・・。 私・・・愛し方も愛され方も・・・ よくわからないんだもん・・・)

〇田舎の教会
  生まれてすぐ・・・私は、教会の前に捨てられていたそうだ。
  それを教会の孤児院の人に救われて──
  育ててもらった。
  シスターや多くの”きょうだい”達に囲まれて──私は”愛されていた”と思う。
  幼心に覚えているのは、みんな”優しかった”という記憶。
オルガ(幼少期)(じゃまにならないように・・・ すてられないように・・・ みんなのおにもつにならないように・・・)
  優しい生活の中で──いつも”捨てられないように”と怯え、みんなの顔色を伺う日々。
  でも、私はみんなが好きだった。
オルガ(幼少期)(いつかみんなにおんがえしがしたいなぁ・・・)
  不自由がないって言ったら嘘になるけど・・・
  私は、育ててくれたこの”かぞく”を私なりに愛していた。
  そんな折──ソルの国で大怪盗ゾアコトルが活躍していると耳にする。
オルガ(そうよ!コレだわ! 私もゾアコトルのような義賊になって、 みんなを笑顔にしたい!!)
  そして私は”義賊ベルスフィア”になって、みんなにささやかながら恩返しをして行った。

〇城の客室
オルガ(クロノアと交わしていた文通は・・・素直に嬉しかったし楽しかった)
オルガ(”義賊ベルスフィア”を頼ってくれて・・・ 求められるのも嬉しかった・・・)
オルガ(・・・でも・・・”私自身”が手放しに求められる事に・・・私は・・・ちょっと戸惑っている事も・・・確かなのよ)
オルガ(クロノアは・・・”臆病な私”が好きなのかな? それとも”義賊ベルスフィア”が好きなのかな?)
オルガ(・・・クロノアを好きになって・・・いいのかな?)
オルガ(クロノアが好きなのは一時的な物で・・・体だけ求められて・・・飽きられちゃって・・・ってなったら・・・)
オルガ(”いらない”って思われるのは── 嫌だな・・・)
オルガ(それなら・・・最初から好きにならない方が楽だし・・・傷つかないし・・・)
オルガ「はぁ・・・」
オルガ「何かクロノアに・・・顔、合わせ辛いなぁ・・・」
オルガ「は、はいっ!!」
使用人?2「オルガ様。夜分遅くに失礼致します」
オルガ「な、何でしょうか?」
使用人?2「これを──」
使用人?2「クロノア様からの差し入れでございます」
使用人?2「それと──このお手紙を渡すように言付かっております」
オルガ「・・・手紙?」
使用人?2「・・・オルガ様。 差し出がましいかと思うのですが・・・」
使用人?2「クロノア様は優しい一途なお方です。 好きになられても・・・大丈夫だと思いますよ?」
オルガ「えっ!?」
使用人?2「エラトの魂跡も・・・少しずつ覚醒しておられるようにお見受け致します」
使用人?2「オルガ様は、クロノア様のどこが引っかかるのでしょうか?」
使用人?2「あんなに、想いを寄せられて・・・怖いのですか?」
オルガ「えっと──怖いというか・・・不安というか・・・?」
使用人?2「フフ。クロノア様は、裏切らないと思いますが?」
オルガ「えっと──?」
使用人?2「オルガ様にささやかなアドバイスを・・・。 考えるより感じてみて下さい」
使用人?2「では、失礼致します・・・」
オルガ(んんん?)
  オルガは、不思議に思いながら手紙の封を開ける。
オルガ「わざわざ手紙なんて──何だろう?」

〇貴族の部屋
クロノア「オルガへ さっきはごめん」
クロノア「・・・嫌な思いをさせてしまったね・・・。 本当にすまなかった。 焦ってしまった事── 反省しているよ」
クロノア「・・・でも、エラトの魂跡が淡く桃色に染まっていたのを見た時は・・・本当に嬉しかった」
クロノア「・・・少しは僕の事、好きになってくれたって自惚れても良いだろうか?」
クロノア「そこでね!考えたんだ!」
クロノア「僕は──君を求めるあまり・・・君に迷惑をかけている・・・よね?」
クロノア「だから、少し距離を置いて君に好きを伝えてみようかなって」
クロノア「あ、距離を置くって言っても・・・君の為に朝ご飯も作りたいし!話も普通にしたい!」
クロノア「・・・けど、僕からは君に触れない。 君からいいよって言ってもらえるまで・・・ 触れない」
クロノア「・・・だけど、好きをたくさん伝えたいから・・・また・・・ 手紙の交換をしてくれると嬉しい」
クロノア「短くていいんだ。 ただ、君の胸の内を知りたいだけ──」
クロノア「良ければ、返事をおくれ。 ──それじゃあ・・・愛しているよ。 おやすみ」

〇城の客室
オルガ「ふふ・・・何この手紙?」
オルガ「同じ敷地内で手紙の交換なんて── 何考えてるのかしら?」
  そう言いながら差し入れのパンケーキと紅茶に口を付ける。
オルガ「・・・相変わらず・・・美味しいわね・・・」
  ふと、オルガは鏡の中の自分と目が合った。
  鏡の中のエラトの魂跡は・・・再び桃色に光っているように見えた・・・。
オルガ「・・・」
オルガ「この首飾り・・・心の機微を読み取れるのかしら?」
オルガ「私の心、丸見えって感じで・・・ちょっと恥ずかしいな・・・」
オルガ「そして、なんか・・・ クロノアに餌付けされてる感が・・・否めない・・・!」
オルガ「・・・私だけ心を見透かされているって言うのも・・・フェアじゃないと思うのよね・・・」
  そう思いながら、オルガは返信の手紙を用意するのだった・・・。

次のエピソード:第九話 最悪なニチジョウ

コメント

  • 恋愛モードのオルガ、とても可愛らしいですね!ストレートな恋愛回にトキメキを感じてしまいます。
    使用人?さんの再登場、しかも訳知り顔でアドバイスまで。メインキャラだったかな、、と錯覚しそうになりましたw

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