明日、元カレ激似のレンタル恋人と結婚します。

ほのかなの

エピソード2(脚本)

明日、元カレ激似のレンタル恋人と結婚します。

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〇田舎の教会
  今日は、待ちに待った結婚式。
  私は幸せでいっぱい・・・
  ・・・のはずだったのに。

〇田舎の教会
  今日、私と結婚式を挙げるのは、
  レンタル恋人の裕太くん。

〇田舎の教会
  ウェディングドレスを着たくて、
  むりやり結婚式しようとしてるけど、
  やっぱりみじめ・・・

〇田舎の教会
  やっぱり結婚式なんて、
  しなきゃよかったかな。
  でも・・・・・

〇田舎の教会
母「まゆり、おめでとう。 とても綺麗ね」
父「結婚おめでとう」

〇田舎の教会
まゆり「お父さん・・・ お母さん・・・」
  両親に晴れ姿を見せてあげたかったから。
  たとえそれがニセモノの結婚式でも・・・

〇田舎の教会
母「さっきちょっと挨拶したんだけど、 直人くんも男前に仕上がってたわよ」

〇田舎の教会
  レンタル恋人の裕太くんを、
  元カレの直人くんだと思ってる。
  バレてなくてよかった。

〇アイボリー
  二人はびっくりするほど似てる。
  違うのは髪色くらい。

〇アイボリー
  ほんとうなら、
  恋人の直人と結婚するはず
  だったのに・・・・

〇田舎の教会
母「さあ、そろそろお時間みたいよ。 ほらお父さん、ウェディングロード、 ちゃんと歩いてきてくださいね」
父「もちろんだよ、 さあ、まゆり、行こう」
母「私は お席に戻って待ってるわね」

〇教会の中
  憧れのウェディングロード・・・
  父と一緒に、
  ゆっくりと前に進む。
  親族だけのささやかな式。
  彼のご両親は海外に住んでいて、
  今日は来られないということにしている。
  だから、拍手を送ってくれているのは、
  母とスタッフさんだけ。
  でもそれでいい。
  そして・・・
  この道の先で、
  待っていてくれるのは・・・

〇教会の中
裕太「まゆり・・・ 綺麗だ」

〇教会の中
まゆり「えっ、ウソ、髪色・・・!? 染めたの?」
  そこには、
  髪を黒く染めた裕太くんがいた。

〇教会の中
裕太「せっかくだから、 完璧にしたかったんだ。 どうかな?」

〇教会の中
まゆり「そこまでしてくれるなんて・・・ ほんとうにありがとう」
  なんだか
  本当に、元カレの直人と、
  結婚式してるみたい・・・

〇教会の中
神父「さあ、ふたりともこちらへ・・・」
裕太「さあ・・・まゆり」
まゆり「はい・・・」
神父「新郎直人、あなたは、 病めるときもすこやかなるときも、 妻のまゆりを愛し続けることを誓いますか?」
裕太「はい。誓います!」
神父「新婦まゆり、あなたは、 病めるときもすこやかなるときも、 夫直人を愛し続けることを誓いますか?」
まゆり「・・・」
神父「どうしましたか?」
まゆり「わ、わたし・・・」
  どうしよう・・・
  ニセモノの夫なのに、
  誓っちゃって、いいのかな・・・
神父「誓えますか?」
まゆり「あ、あの・・・・」
裕太「まゆり・・・」
裕太「幸せになろう」
まゆり「・・・・」
裕太「僕が幸せにするよ。 だから、安心して」
まゆり「・・・・」
  裕太さんのささやきを聞いていたら、
  本当に幸せになりたくなってきて・・・
神父「誓えますか?」
まゆり「はい・・・! 誓います!」
  私は愛を誓った。
  今、この一瞬だけでも、
  幸せな花嫁でいたかったから。

〇教会の中
神父「では、誓いのキスを」

〇教会の中
まゆり「・・・!」
  そうだった・・・
  結婚式なんだから、
  キスをしなくては。
  裕太くんには、
  事前にキスのオプション料金も
  払っているけれど・・・

〇教会の中
裕太「まゆり・・・」
  裕太くんがキスしようと近づいてくる。
  レンタル恋人だから・・・
  仕事だから・・・
  仕事だから
  平気でキスできちゃうの・・・!?

〇教会の中
  私・・・
  キスしちゃっていいの・・・!?

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