第三話 鈴蘭(脚本)
〇ソーダ
「ああ、愛しいあなた」
「何をしたらあなたに喜ばれるだろう」
「あなたが喜ぶ為ならなんでもしよう」
「あなたが私に気付かなくても」
「私はいつもあなたのそばに・・・」
〇華やかな広場
「おかあさん この花いい香りがする」
母「これは鈴蘭ね」
「かわいいお花ー」
母「あなたはこの花に触ったらだめよ」
「どうして?」
母「この可愛いお花はね」
母「毒があるのよ」
〇山中の坂道
警察「ガイシャの身元は分かったか?」
検死官「はい DNA検査の結果 10年前に失踪した少年と一致しました」
警察「死因は?」
検死官「死因については特定が難しいですね・・・ 白骨化しているのと 動物に荒らされた形跡もありますし」
警察「そうか・・・」
やる気のなさそうな男「警部ー この前逮捕した痴漢男なんですけど」
警察「おいおい 今はこっちの事件で忙しいんだ 後にしてくれよ」
やる気のなさそうな男「いやぁそれが・・・」
〇黒
〇部屋のベッド
「それじゃ、シャワー浴びてくるわね」
胡散臭そうな男「・・・」
胡散臭そうな男(緊張するなぁ)
胡散臭そうな男「ん? ベッドの下に何かが・・・」
胡散臭そうな男「いや、勝手に見てはいけないな」
胡散臭そうな男「・・・」
胡散臭そうな男(なんか形状がアレに似てたような)
胡散臭そうな男(もしやこれから使う為の道具!?)
胡散臭そうな男(どんなの普段使ってるんだろ)
胡散臭そうな男(ちょっとだけなら・・・)
胡散臭そうな男「・・・」
胡散臭そうな男(これ・・・まさか本物!?)
胡散臭そうな男(マジで本物にしか・・・ いや、これが玩具でも気持ち悪い)
胡散臭そうな男(この女、大人しそうなのに やべぇ)
胡散臭そうな男(ヤラしてくれるかと思ったけど まさか目的は・・・)
胡散臭そうな男(やばすぎる!! 逃げよう)
「お待たせー・・・って 昌也さん? まさやさーん?」
〇古いアパートの部屋
「やめて・・・やめて・・・」
???「あぁ!? いいから大人しくしろ」
「うう・・・」
〇黒
「痛い・・・やめて・・・やめて・・・」
〇古いアパートの部屋
???「いいか、誰にも言うんじゃねぇぞ」
「なんで・・・ 私がこんな目に・・・」
「・・・違う、私じゃない これは夢これは夢」
「これは私じゃない 別の人の事なのよ きっと・・・」
「・・・」
〇幻想空間
???「大丈夫だよ」
???「あなたの苦しみは私が引き受けるから」
???「私に任せて だからあなたは何も心配しないでいいの」
・・・
あれは誰だったのだろう・・・
夢だったのだろうか
何も思い出せない・・・
ただ唯一覚えているのは
彼女からミュゲの香りがした
・・・ような気がする
〇黒
〇病院の診察室
医者「──ということで いつものお薬を出しておきますね」
「まだ薬を続けた方がいいですか? もうなんともないと思うんですが・・・」
医者「そうですねぇ・・・」
医者「もう少し服薬を続けて様子を見ましょう また1週間後に来てください」
「わかりました・・・ ありがとうございます」
医者「お大事にね」
医者「・・・」
看護師の女性「先生、お客様がお見えです」
医者「ああ、さっき連絡があった刑事さんだね 今行くと伝えておいてくれ」
看護師の女性「わかりました」
医者「・・・また彼女の症状が出たのかな」
〇黒
ああ、なんでこんなに
意識が朦朧とするのだろう
薬は飲んでるのになんで・・・?
もうなんともないはずなのに
「ダイジョウブ ノマナクテモヘイキ」
そう・・・かな?
「ノマナクテモイイヨ」
いいかな・・・?
「ダイジョウブ」
そうかな・・・そうかも
「シンパイシナイデ」
ありがとう
・・・ところであなたはだれ?
「ワタシハ・・・」
「ワタシ・・・ダヨ」
胡散臭そうな男が見たアレとは一体……(白目)
「玩具でも気持ち悪い」とは言ってましたが、確かに本物そっくりに作られていたら男でも気持ち悪いと思うでしょうね笑(何がとは言わない)
効果音のレパートリーが、生々しさを想像してしまいます…💦
事件の真相は「アレ」が鍵を握る…!?
続きを待ってます!
なんと、親友が諸悪の根元かと思いきや…。なんともですな。そして香りは彼女から発せられるものではなかったと。これは恐ろしいですね。
断片的ながら壮絶な過去エピソードに衝撃です!効果音フル稼働ですねw
そして、アレの存在を明記しないところにアレな恐ろしさがアレしますね!