Fifth star(脚本)
〇広い屋上
剣持 はづき「あっあのっ・・・ 箕輪パイセン・・・」
剣持 はづき「わたしとっ、付き合ってくださいっ!」
箕輪 公「え!?・・・剣持さん?」
箕輪 公「き、気持ちは嬉しいけど・・・」
剣持 はづき「お願いですっ!今週の土曜、 本屋まで付き合ってください!」
箕輪 公「ああ・・・そういうこと; いいよ」
田代 銀二「おーい」
田代 銀二「俺ハブられてますけど~? (ーー;)」
剣持 はづき「田代パイセンと一緒だと、 警察に目をつけられるので」
剣持 はづき「あえてハブきました♪」
田代 銀二「なんだその笑みは!!!!」
箕輪 公「あはは; 銀二も一緒にいこ。 ちょうど先生から参考書代として お金貰ってるから」
田代 銀二「...なら、ついてく」
〇商店街
箕輪 公(そういえば、二人と出掛けるの はじめてだな・・・)
箕輪 公(どんな本を読むんだろ)
田代 銀二「おっ!あったぜ「月刊喧嘩番長」 かっけぇ~~」
箕輪 公(銀二は思った通りだ)
箕輪 公(剣持さんは、少女マンガとかかな・・・)
剣持 はづき「なんてことだぁあーー!!」
剣持 はづき「今日発売の「オカルト雑誌ムー」がっ!」
剣持 はづき「売り切れなんて・・・・・・・・・」
箕輪 公(あーオカルト雑誌)
剣持 はづき「売り切れなんて・・・ 売り切れなんて・・・・・・」
箕輪 公「二人ともー?」
箕輪 公「言っておくけど、予算は参考書一冊分しか 無いからね?」
田代 銀二「早く言えよそういうことを!」
田代 銀二「諭吉かと思ったのに!」
箕輪 公「ざーんねん、野口さんでした」
箕輪 公「剣持さんも、帰るよ」
剣持 はづき「売り切れ・・・なんてぇ・・・」
〇広い屋上
次の日、剣持さんは部活に来なかった
公と銀二に届いたLINEには
「意気消沈のため。休みます」とだけ
メッセージが入っていた
箕輪 公「いつも明るい剣持さんが、 休むなんて・・・」
田代 銀二「ほっとけ」
田代 銀二「ヲタクの底力が、底をついたってだけだろ」
田代 銀二「明日にはケロッとしてるって」
箕輪 公「・・・」
〇可愛い部屋
剣持 はづき「はあ...」
剣持 はづき「ムーが買えなかったの、悔しすぎる...」
剣持 はづき「本屋に一緒に行きたかったのは」
剣持 はづき「箕輪パイセンが参考書代を 貰ってたところを見たからなんだけど」
剣持 はづき「やっぱり、パイセンたちが一緒だと 楽しいな──」
剣持 はづき「けど、幻滅したかな...」
剣持 はづき「...パイセンたち、本一冊売り切れてた くらいで落ち込む、こんなバカみたいな ヲタクのことを」
剣持 はづき「きしょいだの、バカみたいだの」
剣持 はづき「・・・・・・・・・わたしのこと、」
剣持 はづき「・・・・・・・避けちゃうかな・・・?」
ビロビロ(不気味な通知音)
剣持 はづき「ん?」
剣持 はづき「・・・」
剣持 はづき「は・・・!」
〇広い屋上
田代 銀二「あれ?もちけん今日もきてねえの?」
箕輪 公「んー・・・」
箕輪 公「昨日連絡したんだけどね;」
剣持 はづき「・・・」
箕輪 公「あっ!剣持さん!」
剣持 はづき「"雪男からの誘いだよ"って・・・」
剣持 はづき「笑えない冗談やめてくださいよ」
箕輪 公「ごめんごめん、そう書いたほうが 剣持さんが来てくれるんじゃないかって 思ったんだ」
箕輪 公「無理やり呼び出したのは、 これを渡したくて──」
田代 銀二「っ!わこう、それお前も買ったのか?」
箕輪 公「ええっ、銀二も買ったの?その本」
田代 銀二「なんだよぉ わざわざ買ってきたってのに」
田代 銀二「はぁ、必要なかったな」
剣持 はづき(うそ・・・・・・)
剣持 はづき(まさか、予算じゃなくて 自腹でムーを買いに行ったの?)
剣持 はづき(フフっ♪)
剣持 はづき「パイセンたち・・・」
剣持 はづき「わたしが欲しかった雑誌、 買ってきてくれたんですか?」
箕輪 公「買えなくて落ち込んでたから」
箕輪 公「"俺だって、役があれば掴み取りたいし"!」
田代 銀二「・・・もちけんが元気ねえのは、 なんか、調子狂うからな」
箕輪 公「良いとこあるじゃん♪」
田代 銀二「まぁな!俺は律儀な 漢(おとこ)だからな♪」
箕輪 公「そうは見えないけど;」
田代 銀二「んだとー?」
箕輪 公「いえ、何も言ってません;;」
剣持 はづき「・・・凄く嬉しいです」
剣持 はづき「わたしの為とはいえ、 買ってくれたなんて・・・」
剣持 はづき「オカルトに興味があるなら言ってくださいよお~~~♪♪♪」
剣持 はづき「わたしが持ってる雑誌、 全部読みますか?????」
田代 銀二「そーーーいうことじゃねんだよ!!!」
田代 銀二「こんのオカルトヲタクがあっっ!!!」
箕輪 公(いつもの剣持さんだw)