一般人が伝説の勇者!?

Aruna

#2(脚本)

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〇けもの道
瀬波 咲「うーん...」
瀬波 咲「あ、れ...ここはって...!」
瀬波 咲「何この格好!?」
妖精 エミア「お目覚めになられましたか?」
瀬波 咲「あ、はい!」
瀬波 咲「じゃないでしょ!?」
妖精 エミア「え?」
瀬波 咲「ここどこ!?しかも、この格好...!?」
妖精 エミア「お、落ち着いて下さい!」
妖精 エミア「それは、この世界で生きるために必要な装備なんです!」
瀬波 咲「え?この世界で生きるため...?」
妖精 エミア「そうです!」
妖精 エミア「この世界はモンスターが沢山いる世界なんです!」
妖精 エミア「それに、魔法が栄えているんですよ!」
妖精 エミア「貴方様の世界で言う・・・」
妖精 エミア「RPG?という物に近いのかもしれませんね!」
瀬波 咲「あぁ、そうなんだ....」
瀬波 咲「でも、なんで私を連れてきたの? しかも勇者って....?」
妖精 エミア「うーん、そうですね...」
妖精 エミア「少しだけお話が長くなるのですが、よろしいでしょうか?」
瀬波 咲「大丈夫だよ!」
妖精 エミア「それでは、お話させていただきます....」

〇ヨーロッパの街並み
  遠い昔...エリアント城下町にて...
大妖精 エミア「皆様、こんにちわ」
男性村人「おぉ!エミア様だ!」
お祖母様村人「エミア様、こんにちわ。 ご無事な様で何よりです...」
大妖精 エミア「皆様も、相変わらず元気なようで 安心しました!」
  遠い昔、人とモンスター達、妖精など、様々な種族が互いに助け合う生き方がまだあった頃です。
  その時はモンスターであろうと、妖精であろうと差別せず、共存するということが普通でした。
先代勇者「エミア様、お久しぶりですね」
大妖精 エミア「あぁ!お久しぶりですね!」
  この時、実は勇者は居たのです。
  あの方は仲良くなることが好きで、色々な種族の方々と、交流をしていました。
  戦いを好まず、人助けも大好きな方でした。
  まさに、この世界を支えた方と言っても過言ではないでしょう....
  でも、それはもう崩れてしまいました....

〇荒廃した街
大妖精 エミア「..何故...?」
  その後、人間やモンスターなどの種族との戦争が起きてしまったのです。
  その時のあの方は、悔しかったでしょう。
  最後まで、止める事が出来なかったのですから...
先代勇者「...なんで...」
先代勇者「...なんでこのような事が..!」
大妖精 エミア「....」
大妖精 エミア「....!」
  私だって、人間もモンスターも、妖精も!
  どの種族だって、大好きでした...!
  だから、あの方の気持ちも、痛い程分かるのです...
先代勇者「.....」
大妖精 エミア「...どちらに行かれるのですか?」
先代勇者「もう、会うこともないだろう」
大妖精 エミア「なん、ですって....!?」
先代勇者「俺は、俺のけじめをつける」
先代勇者「だから、会うことも無いかもしれない」
先代勇者「もし、ずっと会わなかった時にはこれを使ってくれ」
大妖精 エミア「これは...?」
先代勇者「俺の代わりとなる者を探す事が出来る」
先代勇者「俺が居なければ、世界の均衡も崩れていくだろう....」
先代勇者「そうならない為の物だ」
大妖精 エミア「はい....」
先代勇者「どうか、この先の世界を守ってくれ」
先代勇者「それでは....」
先代勇者「また、会える日を...願っている...」
大妖精 エミア「待って.........!!!!」
大妖精 エミア「待って.....」

〇けもの道
妖精 エミア「そして均衡が崩れている今、貴方様を探し、あの方との約束を果たそうとしたのです...」
瀬波 咲「.....」
妖精 エミア「私として、貴方様をワガママ事に付き合わせてしまうことに対して罪悪感はあるんです」
妖精 エミア「嫌なら、元の世界にお返しして、私だけで世界の均衡を取り戻します」
妖精 エミア「突然連れてこられたのですから、帰りたいのですよね....」
瀬波 咲「いや、やるよ」
妖精 エミア「え....?」
妖精 エミア「い、いいのですか...!」
妖精 エミア「きっと、長旅になってしまいますよ? もしかしたら、家族の方々も心配するかもしれませんし...」
瀬波 咲「ううん、私、今の話を聞いててね....」
瀬波 咲「助けたいって思ったの」
瀬波 咲「まだ、あの方?っていう人と会えてないんでしょ?」
瀬波 咲「その人の事を探してみたいとも思ったの」
瀬波 咲「きっと、会えなくて寂しかったんだろうし」
妖精 エミア「....」
瀬波 咲「前に私のおばあちゃんはね・・・・・・」
瀬波 咲「助けたいと思うなら、偽善じゃなく正義でやりなさいって....!」
瀬波 咲「言ってくれたんだよ...今になって思い出してね...」
瀬波 咲「なら、私は偽善なんてしたくないの! 絶対に助けてあげたい!」
妖精 エミア「...!」
妖精 エミア「ありがとう....ございます....!」
瀬波 咲「...」
瀬波 咲「これから、よろしくね。エミア!」
妖精 エミア「は、はい!」

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