ここはどこ?(脚本)
〇菜の花畑
アレクサンドル・ライル・ヘリオス「僕と結婚してくれるか?」
リリシア・ル・クラウディウス「ええ、もちろんよ」
二人は永遠の愛を誓い
キスをした。
終わり
〇男の子の一人部屋
水沢怜「やっとできた!!」
わたしは水沢怜。
Web小説家をやってる。
わたしが手がけた小説
『実はわたしが魔法使いでした』
は、自分で言うのも何だけど、
大人気の作品。
王女リリシアが魔法の力に目覚めて、
仲間と共に魔物と戦うお話。
仲間のアレクが実は隣国の王太子で
最後には結ばれる。
小説家になりたくて小説投稿アプリ
『小説の子』を始めて5年。
ついに、報われる時が来た。
『小説の子』の運営から、
出版打診が届いたのだ!
そして今、出版する小説の推敲を
ようやく終わらせた。
水沢怜「えっ!もう12時??」
時計を見て驚いた。
推敲をしているうちに
12時になってしまったようだ。
突然眠気に襲われる。
わたしはパソコンで打った原稿を
担当さんにメールで送った。
〇城の客室
ジュリア「姫さま!朝ですよ! 起きてください!」
大きなアニメ声に思わず目を開ける。
広い部屋。
豪華な天蓋付きベッド。
え? ここ、どこ?
それに姫さまって??
ジャネット・ル・クラウディウス「ここはどこなの? それに姫さまって誰?」
ジュリア「もう!姫さま 寝ぼけたこと言わないでください! ここは、姫さまの住むお城でしょう?」
ジャネット・ル・クラウディウス「えっ?」
どういうこと?
確かわたし、担当さんにメール送って
寝落ちして・・・・・・
もしかして!
ジャネット・ル・クラウディウス「あなたの名前はジュリア?」
ジュリア「姫さま、何おかしなこと言ってるんです? そうに決まってるじゃないですか。 わたしずっとこのお城にいるじゃないですか」
なんてことだ。
ここは「実はわたしが魔法使いでした」の世界だ!
夢?夢を見ているの?
しかもわたしは
モブのお姫様。
聖女である姉のリリシアを疎み、殺害を企て最後には殺される役だ!
ジャネット・ル・クラウディウス「姫さま、驚いた顔してどうしたんですか?」
ジュリアは、わたしのメイドで
唯一の友人。
だけどわたし(ジャネット)が
リリシアを疎むようになり、
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