ロスト陰陽師-HARUKO-

シュウ

第4話 商売敵、現る!①(脚本)

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〇繁華な通り
ハルコ「みなさ〜ん!」
ハルコ「『ハルコの館』はどうですか〜?」
ハルコ「今なら30分5000円のところを──」
ハルコ「な、な、なんと──1000円!」
ハルコ「1時間でも2000円! こりゃお得だ〜!」
タクミ「カワイイ娘がいるじゃないか」
タクミ「今夜のコンディションを占って もらっちゃおうカナ♥」
「え!?」
「(ハルコ)先生!? (タクミ)アベノ!?」
  アタシの謹慎期間は延びた
  そして先生も謹慎処分を受けた

〇実家の居間
ハルコ「もう! サイアク!」
ハルコ「せっかく謹慎解けたのに!」
ハルコ「夜の店じゃないってのに!」
リカ「ハルコ、繁華街での客引きは危険ですよ」
ハルコ「だって夜型なんだもん♪」
リカ「それなら仕方がありませんね」
タダシ「ハルコ、今日の売上はどうだ?」
ハルコ「クソニート師匠!」
タダシ「せめて濁せ」
ハルコ「途中でジャマが入っちゃったけど 1日で10000円稼げました♪」
ハルコ「キャンペーン中につき30分1000円! 10人やって10000円!」
ハルコ「──って、少なすぎるわーい!!」
タダシ「楽しそうで何よりだ」
ハルコ「空元気だわ!」
タダシ「1日10000円なら上々じゃねぇの?」
タダシ「俺ん時は閑古鳥が鳴いてたぜ?」
ハルコ「そりゃカワイイ女の子と小汚いおっさん とじゃあ、結果は見えてるよね」
タダシ「誰がカワイイ女の子だって?」
ハルコ「アタシのことやろがい」
ハルコ「1ヶ月働いてやっと30万だよ?」
ハルコ「2人を養うには厳しいって!」
ハルコ「ここから税金やら経費やら引かれるって いうのに・・・」
タダシ「たくましくなったな、ハルコ」
リカ「頼りにしています、ハルコ」
ハルコ「・・・・・・」
ハルコ「よーし! がんばっちゃうぞ☆」
タダシ「そんなハルコにゃ悪いが 向かいで天才占い師が店を開いたらしい」
ハルコ「どっひゃあ〜!!」

〇繁華な通り
ハルコ(ここか)
ミツ「わあ〜! 次のお客様はSUPERヒロイン様ですか〜?」
ハルコ「Yes, I'm a super woman!(ネイティブ風)」
ミツ「Really?(ネイティブ)」
ミツ「ぺらぺらぺらぺら・・・」
ハルコ「あはは〜イエスイエス」
ハルコ(帰りてぇ)
ケイ「あ、ハルコ! 奇遇だね〜!」
ハルコ「ケイ! 久しぶり〜!」
ハルコ「そのカッコ、もしかして・・・」
ケイ「ううん! 彼氏とかじゃないよ!」
ケイ「ここの占い、当たるって評判でさ〜!」
ケイ「お父さんには服装のことツッコまれたけど」
ケイ「出かけることにはノータッチだったよ!」
ハルコ(止めたれや、父ちゃん)
ハルコ「へぇ〜、そーなんだぁ〜!」
ハルコ「どれぐらい当たるのかなぁ〜?」
ミツ「うーん、98%くらいですかねぇ」
ハルコ(負けたわ)
ケイ「しかも、タダでやってくれるの!」
ハルコ「え!? タダ!?」
ミツ「趣味みたいなものですからぁ〜」
ハルコ「金とれや」
ミツ「へ!?」
ハルコ「こちとら生活かかっとんねん」
ハルコ「金とれや」
ケイ「ハルコ・・・お金貸そうか?」
ハルコ「え、いいの!? あざっす〜!」
ケイ「・・・良かった」
ケイ「ハルコ、何も変わってないね」
ハルコ「変わったよ?」
ハルコ「ねぇ、今までのアタシどんなだった?」
ミツ「めでたしめでたし♪」
  結局、ケイから1000円借りた

〇実家の居間
ハルコ「しくしくしく」
タダシ「どうしたんだい、ハルコや」
タダシ「ホームシックかい?」
ハルコ「毎晩帰っとるわい」
タダシ「なら、どうして?」
ハルコ「『恥ずかしいカッコはやめなさい!』 ってお父さんに怒られた〜!」
ハルコ「頭冷やしてこい、って」
タダシ「・・・・・・」
タダシ「オレァ、好きだぜ? お前さんの晴れ姿」
ハルコ「師匠ぉ・・・!」
タダシ「さぁ、今日はもうお休み」
タダシ「明日もまた、働いてもらわなくちゃ ならねぇからな」
ハルコ「クソがッ!!」

〇繁華な通り
ハルコ「よーし! 今日も張り切って働くぞー!」
  2時間後──
ハルコ(今晩はもやしかな)
ハルコ(目の前の行列が恨めしい)
クナミ「クナミ、寿司職人向いてないんじゃないか って思うんです」
ミツ「お寿司が好きだからって 握るのが好きとは限りませんよね〜」
クナミ「そうですそうです!」
クナミ「なんだ、あのハルコとかいう占い師 ニセモノだったんだー!」
ハルコ(呪い殺そ)
ミツ「他人への暴言は呪詛──」
ミツ「必ず返ってきますよ」
ミツ「それに、ハルコさんはホンモノですよ♪」
ハルコ(ミッちゅわ〜ん♥)
クナミ「うう・・・クナミ、猛省します」
クナミ「とりま今日から清楚系でいきますぅ〜♥」
ミツ「お似合いですよ、クナミさん!」
ハルコ(ミッちゅわん、イイ子〜♥)

〇実家の居間
ハルコ「──ってなことがあったんだ~♪」
リカ「仕事は?」
リカ「恥を知りなさい」
タダシ「おー、お帰りハルコ!」
タダシ「今日はカレーだぞ?」
ハルコ「わーい!」
ハルコ「しゃりしゃりしゃりしゃり」
ハルコ「しょっぺぇ」
リカ「涙を拭きなさい」
ハルコ「泣いとらんわい」
タダシ「さて、茶番は置いといて」
ハルコ「慰めろや」
タダシ「『事務所』に依頼があった」
ハルコ「ほんとに来るんだ」
タダシ「記念すべき初依頼だ」
タダシ「気合入れて行って来い」
ハルコ「はい!」
タダシ「よし、それじゃあ──」
タダシ「不可思議相談事務所『賀茂塾』始動だ!」

次のエピソード:第5話 商売敵、現る!②

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