King's death game

葉月胡瓜

不穏な探索―1(脚本)

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〇屋敷の書斎
2番「意外と色んな部屋があるんですね」
  館に集められた十二人は、三人ずつに分かれて部屋の探索をすることになった
3番「ええ。 ・・・難しそうな本ばっかり」
1番「そうですか? 結構古そうな本も多いので面白そうっすけど」
2番「1番さんは、勉強がお好きなんですね」
1番「はい、めっちゃ好きっす」
1番「・・・来年には、就活しなきゃっすけど」
3番「就活・・・大変ですね」
1番「なーんて。 親の会社継ぐんで就職先はとっくに決まってます」
「!?」
1番「あはは、その反応新鮮っすね」
1番「仕事を継ぐ約束の代わりに今好きに勉強してるんでいいんすよ」
1番「俺がやってる文献研究なんて、卒業してからも趣味程度ならできますから」
2番「いいですね」
3番「そうですね。 ・・・自由を与えてくれるのはいいことです」
1番「・・・?」

〇城の会議室
5番「ここは食堂か」
6番「すごく豪華ですね。 この館は誰が所有してるのでしょう?」
4番「お金持ちではあるでしょうね」
5番「ああ、それに思いの外新しい」
6番「たしかにそうですね」
5番「・・・なあ、4番さん」
4番「はい?」
5番「7番に従兄弟だとバラされて随分苦い顔をしていたが・・・何かあるのか?」
4番「・・・そうですね」
4番「蓬さんも、5番さんも、言わないでくれますか?」
5番「もちろん」
6番「ゲームに関わらないことなら」
4番「・・・僕の家、地主なんです」
5番「(予想外の話が飛び込んできたな)」
4番「僕が本家の一人息子で、他に叔父伯母がいます」
4番「僕は・・・結婚願望がなくて、両親もそれでいい、土地も売って構わないって言ってくれてるんです」
6番「優しい親御さんですね」
4番「はい、僕の人生を支えてくれた恩人です」
4番「だから、両親から相続したとしても、僕が死ぬまでは土地を守りたいんです」
4番「でも、親戚はみんな、先のある奴に相続させるべきだって」
4番「冷たい親戚とは関わりたくないし、権力を譲りたくないんです」
5番「7番もその一人、ということだな」
4番「はい。・・・このことは、秘密にしてください」
5番「当たり前だ。 俺たちを信用して話してくれたことなんだ。 口外はしない」
6番「ええ、もちろん私も言いませんよ」
4番「ありがとうございます」

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