命の炎

ユキヒーロー

すべての始まり(脚本)

命の炎

ユキヒーロー

今すぐ読む

命の炎
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇葬儀場
  生きてゆく定め 覚悟 勇気
  その言葉達が俺を駆り立てた
  1997年10月23日
田中 龍太郎「俺は生半可な気持ちでこの世界に入った」
田中 龍太郎「大切な人を失う気持ちはとても辛い」
  田中は親友の田崎政之助を失った
田中 龍太郎「あいつはなぜ死ななあかんかったんや」
田中 龍太郎「俺がヤクザにならんかったら、あいつは死なずにすんだかもしれん」
毛利 聡「お察しします・・・」
  大阪府警 刑事 毛利聡
毛利 聡「田崎政之助は後ろで鈍器のようなもので、殴られていた」
毛利 聡「おまけに指紋はバーナーで焼かれて、指は切断されていた」
田中 龍太郎「指が切断された!?」
毛利 聡「犯人はこのような酷いやり方で、殺害した」
田中 龍太郎「その理由はなんなんですか?」
毛利 聡「今は分からん・・・だが、指を全部切断されていたのが、俺は引っかかる」

〇校長室
  1996年 大村組本部
  五代目高村組総本部長 大村組組長
  大村宗次郎
大村 宗次郎「お前が、田中か」
田中 龍太郎「はい 田中龍太郎です よろしくお願い致します」
  五代目高村組 大村組 高嶋興業若中
  田中龍太郎
大村 宗次郎「お前の噂は聞いている」
大村 宗次郎「なんせあの、大都連合の会長だからな」
田中 龍太郎「いや昔の話っすよ、今は極道です」
田中 龍太郎「昔みたいに暴走族で、ブンブン走ってた頃とは違います」
  大都連合とは、この街の一番でかい暴走族の集団である。
大村 宗次郎「わしも大都連合のトップ張っていた事がある」
大村 宗次郎「お前は将来立派な極道になる!!」
大村 宗次郎「お前には、期待しておるぞ」
田中 龍太郎「はい、俺おやっさんのためにも頑張ります」
  電話が鳴った
田中 龍太郎「はい 大村組本部」
「オイ オマエハ タナカダナ」
田中 龍太郎「どちら様でしょうか?」
「ソレハオマエニ、カンケイナイ」
「オマエノダチヲ ラチシタ」
田中 龍太郎「おいなんなんだよ」
田中 龍太郎「誰だよ」
「オマエニカンケイナイ」
  ダチに電話をかけた
田中 龍太郎「チッ」
  ダチは電話に出なかった
「ヤタイ」
  非通知の電話が切れた
大村 宗次郎「どうした?」
田中 龍太郎「ダチが拉致されたかもしれないっす」
大村 宗次郎「大変だ! で、場所はわかったのか?」
田中 龍太郎「訛り口調でヤタイと言っていた」
大村 宗次郎「この辺のヤタイと言えば、町内会の会長の岩崎大志という男が切り盛りしてる屋台があるはずだ」
田中 龍太郎「わかりました。ありがとうございます」

〇神社の出店
岩崎 大志「わたあめ 美味しいよ」
田中 龍太郎「ははは・・・」
  息が切れそうだ
岩崎 大志「そこの青年、わたあめはどうだ?」
田中 龍太郎「今それどころじゃねーんだよ」
岩崎 大志「いやーおっかない顔して」
田中 龍太郎「俺のダチを探してる。この辺で俺と同じくらいの年の男を見なかったか?」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

コメント

  • 任侠ものとミステリーの組み合わせはあまり馴染みがないので興味深く拝読しました。遺体の指が全て切断されていたのはなぜなのか、そこら辺が推理のポイントになってきそうですね

  • 冒頭に”死”が提示されたので、作中に不穏な空気感がずっと漂いますね。友人の死の真相やその経緯など色々と気になる第一話ですね。

  • 短い文章からも、登場人物が置かれた背景がよく伝わり、とてもエネルギッシュな物語だと想像させられました。事件の内容より、二人の友達というところに注目したいです。

成分キーワード

ページTOPへ