陰キャな私は、二人の男子に迫られています

澤村製作所

2話 癒やしの幼馴染(脚本)

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〇階段の踊り場
山本 奈子(よし、帰ろう。 今日は数学の復習して、それから・・・)
山本 奈子(あれ、渚からだ)
  今日、ひま?
  公園にいる
山本 奈子(え、なんで公園?)
  なんで?
  ひまだから、なんとなく
  来る?
  なんか話?
  そんなかんじ
  いそがしい?
山本 奈子(うーん・・・まあ、帰り道だし、いいか)
  平気。帰り道だし、寄るよ
  おけ、まってる
山本 奈子(なんの話だろ? まあ、いいけど。ついでだし)

〇学校の廊下
  渚とは幼馴染
  家が近くて、家族ぐるみで仲良くしてた

〇黒
  特に、渚の双子の妹の澪とは、
  とても仲が良かった
  でも、中学校から、渚と澪は
  中高一貫の私立へ

〇学校の昇降口
  私は、近所の公立へ行ったから、
  二人と会う機会は減って・・・

〇黒
  中三の時、澪が、交通事故で亡くなった

〇病院の廊下
  澪は病院に搬送されて、
  二日後に亡くなった。
  みんなにとって納得がいかない
  死だった

〇学校の昇降口
  それで私は、医者になろうと思って
  渚は法律家になるって言って
  それからは、たまにSNSやメッセで
  やりとりするくらいになった

〇教室の外
  今日、家、来ない?
  親いないんだ
  残り一周ー!
  ファイッ、ファイッ!!
  放課後の校庭はにぎやかだ
  みんな、それぞれの高校生活を
  満喫している

〇学校の裏門
山本 奈子(でも、私は帰宅部。 帰ったら勉強)
山本 奈子(自分で決めたからことだから いいけど)
山本 奈子(青春って私とは無縁だなあ)

〇公園のベンチ
  公園では、渚が携帯をいじりながら
  待っていた

〇公園のベンチ
田中 渚「・・・奈子!」
山本 奈子「久しぶり。 変わらないね」
田中 渚「お前もな」
山本 奈子「話ってなに?」
田中 渚「親がさ、渡したいものがあるから 家によれって」
山本 奈子「えっ、なに?」
田中 渚「たぶん、さくらんぼ。 ばあちゃん家からたくさん来たんだよ」
山本 奈子「そんなの、メッセで言えばいいのに」
田中 渚「まあ、そうなんだけど。 ヒマだったしさ」
田中 渚「奈子はここ、帰り道だし」
田中 渚「その・・・」
田中 渚「久々だから、会いたいと思って」
山本 奈子「別の高校、行ってると、 会う機会、ないよね」
田中 渚「つーか、奈子が忙しすぎるんだよ」
田中 渚「勉強だけでも大変だろうに 生徒会? よくやるぜ」
山本 奈子「生徒会は、なりゆきで なっちゃったから」
田中 渚「断るか、さぼればいいのに」
山本 奈子「引き受けちゃったからね。 やらないと」
田中 渚「マジメ」
山本 奈子「うん、自分でもそう思う」
山本 奈子「渚は、高校、勉強とかちゃんとやらなくていいの?」
田中 渚「よくはねえけど、内部進学だからなあ。 奈子みたいに医学部行くわけじゃねえし」
山本 奈子(久しぶりだけど、渚とは、 昔と同じように話せる)
山本 奈子(澪のことは、 まだチクリと胸が痛くなるけど)
山本 奈子(渚と話していると安心する)
田中 渚「ん・・・?」
山本 奈子「誰?」
田中 渚「クラスの女子」

〇おしゃれな教室
  渚とクラスメートたちが映る動画は
  よくSNSで回ってくる

〇グラウンドの隅
  男子も女子も、
  映っている子はさまざまだ。
  今も、渚は、みんなの人気者らしい。

〇公園のベンチ
山本 奈子「彼女?」
田中 渚「は?」
田中 渚「ちげーよ。友達!」
田中 渚「なんか・・・恋愛相談?」
田中 渚「ちょっと待って。 軽く返事する」
  私は、携帯をいじる渚を
  じっと見つめる。
田中 渚「・・・奈子」
山本 奈子「ん?」
田中 渚「お前さ」
山本 奈子「うん」
田中 渚「好きなヤツとか、いねーの?」
山本 奈子「えっ・・・」

次のエピソード:3話 渚が来る

コメント

  • 二人目も登場して、今後の進展が楽しみですヽ(=´▽`=)ノ

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