エピソード10 ゲーム開始(脚本)
〇豪華な部屋
優子(ゆうこ)「わたしとゲームで勝負してください!」
優子(ゆうこ)「わたしが勝ったら無償で、 綾を生き返らせてもらいます」
カルカン「・・・ほう、そうきたか」
カルカン「それで、ゲームの内容とは?」
優子(ゆうこ)「ロウソク・・・を使ったゲームです」
〇時計
優子(ゆうこ)「ルールはシンプル」
優子(ゆうこ)「ロウソクに火を点け、自然と消えるまでの時間を、より正確に当てた方が勝利です」
カルカン「フム、“ロウソクの燃焼時間当て”ゲーム、といったところか・・・」
カルカン「いいだろう・・・」
カルカン「だがそのゲームをするには、正解の時間を計測する第三者が必要になるな・・・」
カルカン「打ってつけのアイテムを持ってるぞ! そのゲームを円滑に進めるためのな」
カルカン「ちょっと待っとれ・・・」
これだ
〇豪華な部屋
優子(ゆうこ)「・・・黄ばんでいてばっちい紙」
カルカン「ばっちくないわい! ただの紙じゃないぞ・・・」
“魔法の契約書”──
お互いに取り決めた内容を、
確実に守らせたいときに使うアイテムだ
カルカン「そんじゃゲームのルールを記入してっと・・・」
カルカン「・・・・・・」
カルカン「やっぱやめじゃ」
優子(ゆうこ)「エッ、どうして!?」
カルカン「お前には負けた場合のリスクがあるにはあるが、」
カルカン「綾という女を生き返らすという願いは、 勝っても負けても叶うわけだろ・・・」
カルカン「だがワシが負けた場合、 ただ働きという完全なる損だ」
カルカン「なぜ命をもらうと思う? それだけ身を削るような魔力を消費するからだ、」
カルカン「“どんな願いでも叶える”魔法とはな・・・」
カルカン「お互いの損得を分かりやすく見せると、 こんな感じか」
優子 勝ち:○ 負け:△
カルカン 勝ち:○ 負け:✕
※○・・・得 △・・・そこそこ損 ✕・・・損
優子(ゆうこ)「いや、残りの命の半分を取られるのは、 結構な代償ですが・・・」
カルカン「そうなのか? 分からんな・・・」
カルカン「ワシは何万年も生きてるせいか、その辺の感覚が鈍っているんだろう」
カルカン「と に か く! 条件が釣り合わん、やめじゃやめ!」
優子(ゆうこ)「・・・・・・」
〇モヤモヤ
優子(ゆうこ)(こっちが断れない事を見越して、 条件を吊り上げようとするだなんて、)
優子(ゆうこ)(なんて図々しい悪魔なの・・・)
まぁ問題はないかな・・・
優子(ゆうこ)「分かりました そちらが納得できる条件で構いません」
カルカン「オーそうかそうか それじゃあ、 お前が負けたら命の半分はもらいつつ・・・」
カルカン「“綾の復活は無し”だ」
カルカン「どうじゃ? お互いに負けられない、 真剣勝負と行こうじゃないか」
優子(ゆうこ)「受けて立ちましょう」
〇豪華な部屋
カルカン「では改めて契約書に記入して、と・・・ ここにお前の名前をサインしろ」
優子(ゆうこ)「はい・・・」
立会人「内容を把握しました わたくしがお二人の勝負を見届けさせて頂きます」
優子(ゆうこ)「エッ、突然何者かが現われた!?」
カルカン「こいつは立会人」
カルカン「契約内容に従わない物に対して、死すらも生ぬるく感じるほどの罰則を与える」
カルカン「これが“魔法の契約書”の効果だ!」
カルカン「立会人よ 向こうの棚に飾られてる時計、あれを持ってきてくれ」
立会人「分かりました」
カルカン「・・・・・・」
カルカン(ククク・・・ワシはついておる)
〇歯車
ワシの隠れた特技それは、
“心拍数がピッタリ60回/分”!
平常心を保ち続ければ、かなり正確に当てられる 誤差10秒以内は堅いぞ
この勝負・・・
ワシの勝ちだ!
優子(ゆうこ)「・・・・・・」
優子(ゆうこ)(悪いねカルカン わたしはこのゲーム・・・)
〇電子回路
“いかさま”を使わせてもらう!
わたしが身に付けているマジックウォッチ
これにはストップウォッチ機能も、
搭載されている
デジタルだからその誤差はほぼゼロ
これをこっそり使えば・・・
この勝負、わたしの勝ちよ!
〇豪華な部屋
「フフ、ハハハ・・・!」
立会人「時計をお持ちしました・・・ ってなんで二人とも不気味に笑ってるんですか・・・」
〇雲の上
〇手術室
ドクター「手術完了じゃ」
ドクター「さて・・・」
ドクター「次はお嬢さんの番じゃよ、お待たせじゃ」
綾(あや)「待ってない!」
綾(あや)(ついに来てしまった・・・)
綾(あや)(だが手術完了までは4時間ほどだった・・・ まだ希望はある・・・!)
ドクター「歳を取るとすぐ疲れるのう・・・」
ドクター「こいつでサクッと終わらせるかの〜」
綾(あや)「エ━━━ッ!? なんでだよ!」
〇血しぶき
綾(あや)「や・・・やめ・・・」
イヤアアア━━━ッ!!
〇黒
ドクター「な・・・なんじゃ!?」
ギャアアアッ!
〇開発施設の廊下
ドクターA「ん〜? この部屋ずいぶんと騒がしいのう・・・」
ドクター「あ・・・あぁ・・・・・・」
ドクターA「この部屋担当のドクターが、 殺されたじゃと!?」
〇手術室
ドクターA「キサマ・・・キサマがヤったのかーッ!?」
綾(あや)「・・・・・・」
〇黒
わたしの体から・・・出てるこれは・・・
電気・・・? なんで・・・・・・
そういえば、出発前夜のあの時・・・
〇秘密のアジト
珠美(たまみ)「夜に魔界だなんて危険だよ・・・」
優子(ゆうこ)「そうだね 出発は明日、明るくなってからにしよう」
綾(あや)「もう! 全然、行こうとしないじゃん!」
綾(あや)「さすがに腹が立ってきたよ!」
優子(ゆうこ)「キャッ!?」
優子(ゆうこ)「ビリッときた・・・ マジックウォッチの誤作動かな・・・?」
あれはマジックウォッチの誤作動では、
なかった・・・
わたしから出た電気・・・!
〇魔法陣2
そう、綾は取り込んでいたのであった!
魔方陣から放出されたエネルギーを!
そのエネルギーが発動するのは、
感情が激しく動いたとき・・・
“死”という極限の恐怖がトリガーとなり、綾の能力が今、完全に解放された!
綾のオーバードライブ状態・・・
これが・・・これがッ!
綾ちゃん帯電武装状態(綾ちゃん・
チャージド・アームド・モード)!
綾(あや)「惨めにダンスしろ・・・!」
〇手術室
ドクターA「アガガ! グゥ・・・ッ、緊急事態じゃ! 誰でもいいコイツを止めろオ━━━ッ!」
「ハッ!」
綾(あや)「しゃべれるって事は威力が弱いのか・・・」
綾(あや)「まぁこんな場合の対処法は知っている・・・」
綾(あや)「“ホースの水”理論!」
〇水たまり
単純にホースから水を出すと・・・
近くに落ちるだけだが、
ホースの先をつまむことで・・・
圧力が上がり遠くへと飛ぶ!
という、マンガでおなじみのあの理論!
綾(あや)「ピンチの潜り抜け方はマンガで学んだ!」
綾(あや)「指先の一点に集中・・・!」
食らえッ!
“サンダー・フロム・ピンホ━━━ル”!
〇手術室
「ギャ━━━ッ!! クサシビれる━━━ッ!」
綾(あや)「ヤダ〜、 肛門(アスホール)から出ちゃった」
綾(あや)「でもコツをつかんだし、 これで怖いものは何もない・・・」
綾(あや)「復活までここでヒマつぶしだ!」
綾(あや)「トリャ━━━ッ、第二弾放出!」
ドクターA「ヒエエエエッ!! 誰かコイツを人間界に返却してくれ〜!」
〇闇の要塞
〇豪華な部屋
立会人「では、そろそろゲームを始めましょう お二人ともイスにお掛けください」
立会人「アッ!」
カルカン「アッ! お前、落とすなよ! 以外とおっちょこちょいな奴だな・・・」
立会人「す・・・すみません! すぐに拾いま・・・」
立会人「あの・・・針が止まってるようなんですが・・・ 元からでしたっけ・・・?」
カルカン「んな訳ないだろ壊しやがって! 時計は貴重品でそれしかないんだぞ!」
カルカン「参ったな、 これではゲームを始められない・・・」
カルカン「なぁお前、腕に時計をしてるよな?」
優子(ゆうこ)「いえ、そんなものはしていない・・・」
カルカン「マジックウォッチしてんだろ〜」
カルカン「ウォッチは時計の事だよな それを使えば解決だ!」
〇モヤモヤ
なんで・・・なんでマジックウォッチの事を、知ってるの・・・
ダメだ・・・
知られている以上、隠し通せない・・・
〇豪華な部屋
優子(ゆうこ)「お使い下さい・・・」
カルカン「やはりあるじゃないか〜 それの使い方を立会人に教えて・・・」
カルカン「・・・・・・」
カルカン「ワシが気づかなかったら、 隠れて使うつもりだっただろ・・・」
優子(ゆうこ)「ハハハ・・・ソンナ事ナイヨ・・・」
カルカン「なんでカタコトなんだ! お前ら誤魔化し方がヘタすぎるだろ!」
カルカン「まったく油断も隙もない・・・」
カルカン(だがこれでワシの勝利は確実になった)
カルカン「さぁゲームスタートだ!」
優子(ゆうこ)(・・・ごめん綾)
〇闇の要塞
復活させてあげられないかも・・・
肛の門からの電撃ですか…コントロールが難しそうですが見事に使いこなしているご様子。
綾ちゃんは何か特殊な訓練でもしていたのでしょうか?参考にしたいものです。
なんか面白そうなゲーム始まった😆 レイズだ。次回も面白い方に俺の魂を賭けよう。
からの「コオオオオオォォォ……」但し尻から出る。面白さがオーバードライブしてるよっ🤣🤣🤣
ドクターの頭ぱっくりシーンは、スチルだけだと軽くホラーですが、最高に笑えました。笑
魔界でのゲーム、果たして賭博黙示録なみの頭脳&イカサマバトルになるのか、ギャグで押し切ってしまうのか…楽しみです!