ニコ☆イチ↑

Too Funk To Die

最終話 さらばニコタイン!真の敵はすぐそこに!! (後編)(脚本)

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〇華やかな広場
ピヨりん「あ?前振り?」
ピヨりん「だからねーっつのそんなもん。もういい加減まどろっこしいっつの」
ピヨりん「ほら、さっさと本編見てこい!」

〇研究所の中枢
アクロレーン「ハア、ハア・・・やはり・・・」
アクロレーン「あるではないか、ちゃんとここに・・・!」
ニコタイン「アクロレーン!エロ本なら見なかったことにしてやるから大人しくするでござるよ!」
ピュアストロベリー「いやそんなことのために逃げたわけじゃないでしょ!?」
ピュアストロベリー「あ──!!」
ニコタイン「あれは・・・!!」
ニコタイン「ハッツガーン様!!」
アクロレーン「ククク、そんなにこの老いぼれが大切ですか?」
ニコタイン「当然でござる!」
ニコタイン「初詣で5番目くらいに健康を祈る人でござるよ」
ピュアストロベリー(あと誰について祈るんだ!?)
ニコタイン「・・・一体、ハッツガーン様に何をしたでござる?」
アクロレーン「おや、感謝してほしいぐらいですよワタクシは」
アクロレーン「病気で虫の息であったこの老人を、こうして延命してあげているのですから」
ニコタイン「ふざけるな!」
ニコタイン「貴様がハッツガーン様の副流煙に混ぜたエクパワのお陰で、某たちはめちゃくちゃに・・・!!」
アクロレーン「クハハハハハ、そういえばそうでしたね!」
アクロレーン「でもいいでしょう?死に損ないが最期にワタクシの役に立ったのですから!」
アクロレーン「まあ、魂になってまで、そこの小娘に力を貸すとは予定外でしたがね」
ピュアストロベリー(やっぱり、あのおばあちゃんは・・・ハッツガーンの魂だったんだ・・・!!)
ニコタイン「いずれにしても、お前の悪事はここで終わりでござる」
ニコタイン「ハッツガーン様の身体を返すでござる!」
アクロレーン「嫌ですね」
アクロレーン「まだ、ワタクシには必要なものですから」
ピュアストロベリー「な、何する気!?」
アクロレーン「ワタクシがなぜ、この期に及んでこの老いぼれの肉体を残していたのだとお思いですか?」
アクロレーン「万が一、エクパワの元になる薬が破壊された時のために・・・」
アクロレーン「エクパワをコピーして保管しておくのにね、このババアはちょうどよかったんですよぉ!!」
アクロレーン「来い、ハッツガーン!ワタクシにエクスタシー・パワーを与えよ!」
アクロガーン「グオオオオオオオー!!!!」
ピュアストロベリー「なに、これ・・・」
アクロガーン「クヒャーッハッハッハ!!!最高ノ気分ジャアナイデスカ!!」
アクロガーン「ソウデス、何モ誰カニ魔法少女ナドニナッテモラウ必要モナカッタ!!」
アクロガーン「ワタクシ自身ガ魔法少女ニナッテシマエバヨカッタノデス!!」
ピュアストロベリー「もう魔法少女の定義について突っ込むのは疲れた・・・」
ニコタイン「笑止!!そんなにわか仕込みのエクパワなど、某たちのコンビネーションならば・・・」
ニコタイン「うっ!!」
ピュアストロベリー「に、ニコタイン!?」
アクロガーン「クフフフフ、当然デスヨネエ?」
アクロガーン「今日1日、アナタノ受ケタだめーじハ甚大」
アクロガーン「立ッテイルノモヤットノハズデスカラ」
アクロガーン「ソシテ、ソレハ・・・ストロベリー、貴様モ同ジ」
ピュアストロベリー「くっ──!!」
アクロガーン「クハハハハハ!!サア刮目シナサイ!世界最後ニシテ最強ノ魔法少女ノ姿ヲ!!」
ピュアストロベリー「はぁ、はぁ・・・」
アクロガーン「オヤ、マダ立テマスカ」
アクロガーン「イイデショウ、ソンナニ死ニタイノナラ・・・」
アクロガーン「ワタクシ自ラ捻リ潰シテ差シ上ゲマス!!」
ピュアストロベリー「あんたなんかに・・・あんたなんかに・・・!!」
ピュアストロベリー「魔法少女が、負けるもんかーー!!!!」
アクロガーン「・・・ウ」
ピュアストロベリー「えっ?」
アクロガーン「ウギャアアアアアアアアア!!!!!!!」
ピュアストロベリー「こいつ・・・弱ぁ・・・」
ピヨりん「なにやってだオメー」
ピュアストロベリー「ピヨりん」
ピヨりん「ピヨピヨランドの住人は戦闘能力なんかゼロだぞ、エクパワを使おうが」
ピヨりん「だからさっさとこいつをぶっ飛ばしとけばよかったんだ」
ピュアストロベリー「そう言うの、先言ってよ・・・」
ピュアストロベリー「この音、ひょっとして・・・」
ピヨりん「ハッツガーンがいなくなったことでアジトを維持する魔力がなくなったんだ!!」
ピュアストロベリー「それってつまり・・・」
ピヨりん「崩れるぞ!!」
ピュアストロベリー「前編でもやったぞこのくだり!!」
ニコタイン「う、うう・・・」
ピュアストロベリー「それに逃げるって言っても、ニコタインを抱えるなんて・・・」
ピヨりん「しゃーねーな、俺も手伝ってやんよ」
ピュアストロベリー「余計やりづれえよ!!」
???「安心おし、ストロベリーちゃん」
ピュアストロベリー「この声は・・・」
???「ワシがちゃんと、お外へ連れてってあげるからねえ」

〇森の中の小屋
ピュアストロベリー「すごい・・・あっという間に外に!」
???「みんな無事でよかったのぅ」
ピュアストロベリー「おばあちゃ・・・ハッツガーンさん、ありがとう!」
おばあちゃん「フォフォフォ、ええよええよ、おばあちゃんで」
ニコタイン「う、うう・・・ハッツガーン・・・様・・・?」
おばあちゃん「ニコちゃんや、今までありがとうねえ」
おばあちゃん「人間を襲ってまで、病気のワシを延命するエネルギーをくれて・・・」
ピュアストロベリー(そうか、副流會はそのために悪事を・・・)
おばあちゃん「でも、もうよいんじゃ」
ニコタイン「な、何がいいことがありますか!?」
ニコタイン「これからも人間たちからエネルギーを吸い出せば、必ず──」
おばあちゃん「もうせんよ、回復は」
ニコタイン「!!」
おばあちゃん「わかっとるじゃろニコちゃんも」
おばあちゃん「もうワシはとっくに死んどる」
おばあちゃん「アンタらがくれたエネルギーで、こうして意志を伝えてるだけに過ぎん」
ピュアストロベリー「そんな・・・!」
おばあちゃん「じゃから、もういいんじゃ。達者での」
ニコタイン「置いてかないでほしいでござる!某はハッツガーン様がいないと・・・!」
おばあちゃん「うむ。じゃがワシはそろそろ・・・」
ニコタイン「それでも!それでもハッツガーン様がいなければ副流會は成り立たんでござるよ!!」
おばあちゃん「うん。その気持ちは嬉しいんじゃが、もうワシは・・・」
ニコタイン「もう一度副流會を盛り上げるでござる!某たちならきっと・・・!」
おばあちゃん「しつこいなお前も!!いい加減静かに死なせんか!!」
ピュアストロベリー(なんか結構元気じゃん・・・)
おばあちゃん「ニコちゃんや、副流會のみんなと仲良くの」
おばあちゃん「そして、これからは自分のやりたいことをするんじゃよ・・・」
おばあちゃん「新しい・・・人生を・・・新しい・・・仲間と・・・」
ニコタイン「ハッツガーン・・・さま・・・」
ピュアストロベリー「ニコタイン・・・」
ニコタイン「・・・・・・」
ニコタイン「ま、そー言うことなら仕方ないでござるな!」
ニコタイン「切り替えてバイトでも探すでござるよ!」
ピュアストロベリー「軽ゥーーーー!!!!????」

〇黒
  こうして、アクロレーンの野望は、ニコ☆イチ↑により潰えた。
  しかしそれは、二人に別れの時が近いことを示していた──

〇新橋駅前
  ──数日後
ピヨりん「じゃあ俺たちはそろそろ行くぜ」
ピヨりん「このバカを連れて帰らねーといけねえからな」
コケたん「・・・チッ」
苺果「うん。色々ありがとうね、ピヨりん」
苺果「またどこかで、会えるよね?」
ピヨりん「さーな。気が向いたらおっかさんのケーキ食いにくるわ」
ピヨりん「じゃ、あーばよ〜」
苺果「あいつ、マジでドライだよなぁ・・・」
ニコタイン「ピヨりんどのらしいでござるな」
ニコタイン「さて、某もお暇するでござる」
苺果「えっ!?」
苺果「お母さんのお店、手伝ってくれるんじゃないの?」
ニコタイン「母上どののお店は楽しいし、お菓子も食べられるし、お菓子も食べられるし、とても楽しかったでござるが・・・」
苺果「雑念めちゃくちゃ入ってるぞ」
ニコタイン「某としても、奴らを放っては置けないでござるからな」
「・・・・・・」
苺果「そっか・・・確かに、そうだよね」
苺果(ザコさんあたりは、なんとかなりそうな気がするけど・・・)
苺果「でも、当てはあるの?」
ニコタイン「ないでござる」
ニコタイン「ないでござるが・・・」
ニコタイン「・・・ない、というのも悪くないものでござるよ」
ニコタイン「おっ、今、某ちょっとカッコよくなかったでござるか!?」
苺果「んーん。ぜんっぜん」
ニコタイン「苺果どのは手厳しいでござるなぁ!」
ニコタイン「・・・では、さらばでござる」
苺果「・・・やれやれ」
  こうしてわたしの元には、いつもの日常が戻ってきた。
  魔法少女も、バディもない、平和な日常。
  待ち望んでたはずのそれは、なんだかちょっと寂しくもあって。
  でも、それで安心するのは早かったのだ──

〇店の入口
  一年後──

〇ケーキ屋
苺果「客、来ねえー・・・」
お母さん「もう・・・お終いね・・・」
苺果「お母さんしっかりして!!」
お母さん「苺果、私の夢は・・・あなたに託すわ・・・」
お母さん「お願いだから・・・オールブルーを・・・」
苺果「なんで海産物!?」
ピヨりん「んだよ、久しぶりに来てみたら、閑古鳥カーカーじゃねえかよ」
苺果「週一で来てタダ飯食ってるやつは黙ってろ!」
める「あれ?どうしたの苺果ちゃん」
苺果「めるちゃん!来てくれてありがとう〜!」
お母さん「ああ、もう終わった・・・私の職人人生はここで・・・」
苺果「お客さん減りすぎて、お母さんのネガティブゲート開いちゃったの」
める「なるほど・・・」
める「それってやっぱり、あれのせいかなぁ」
苺果「あれ?」
める「知らないの苺果ちゃん?」
める「お隣にもパティスリーできたの」
苺果「ええー!?」
める「それで、経営してるのが・・・」

〇カフェのレジ
ニコタイン「はい、特製ショートケーキお待ちどうでござる!」
苺果「あ、あんた・・・」
ニコタイン「おお、苺果どの!久しいでござるな!」
苺果「なにしてんのこんなとこで!?」
ニコタイン「ん? 某だけではないでござるよ?」
ザ・コールタール「今フィナンシェ上がるッスよー!!」
ベンゾ・A「お会計2,342円になりまーす!」
スモーキー「モッキィー!!」
苺果「全員いるー!?」
ニコタイン「いやーあの後、お菓子作りに凝ってしまってでござるな」
ニコタイン「ノリでみんなでお店を出したらこれが大繁盛!」
ニコタイン「笑いが止まらんでござる!」
苺果「こ、こいつ・・・!お母さんに働かせてもらってた恩を仇で返しやがって・・・!!」
お母さん「あら、こんなところに新しいお店ができたのね・・・知らなかったわ」
苺果「あっ!」
お母さん「あっ!」
ニコタイン「あっ!」
お母さん「ニコタインくん・・・」
お母さん「そう、そういうことだったのね」
ニコタイン「・・・そういうことでござる」
ニコタイン「ここまで「来た」でござるよ、母上どの」
苺果「はっ?」
お母さん「面白いじゃない」
お母さん「その勝負、受けて立つ!!」
苺果「えっ?えっ?」
お母さん「帰るわよ、苺果!」
お母さん「まさかこんな近くに「真の敵」がいただなんてね・・・!」
お母さん「絶対に客を奪い返してやるわ!!」
ニコタイン「望むところでござる!!」
苺果「ええー!?」
  かくして、図らずも客を奪い合う「真の敵」になってしまった二人。
  二つのお店の勝敗は、テレビ局を巻き込んだ公開料理対決で決することになるのだけれど──
  ──それはまた、別のお話。
苺果「こ、こんな終わり方なのぉー!?」
  ──おしまい

〇魔法陣のある研究室
  その頃、副流會アジト跡地──
ぶろいら様「促成栽培の魔法少女を作るシステム、「レーヴァテイン」」
ぶろいら様「試しに奴に与えてみたが、まずまずの出来栄えのようじゃな」
ぶろいら様「・・・クククク、厄介なエクパワは潰え、もはやワシらを邪魔するものはいない」
ぶろいら様「行くぞ」
???「ハイ、マスター」
ぶろいら様「全世界に知らしめるのじゃ」
ぶろいら様「魔法少女の王にふさわしいのは、誰なのかをなぁ!!」
  ──To be continued?

〇華やかな広場
ピュアストロベリー「みんな、四ヶ月間の応援ありがとう!!」
ピュアストロベリー「みんなのお陰でとってもストロベリベリ❤️ハッピーな日々を送れたよ!」
ニコタイン「某たちの戦いはこれからも続くでござるが、ここで一区切り」
ニコタイン「また会える日を楽しみにしてるでござる!」
ピヨりん「本当にあんのか?そんな日」
ピュアストロベリー「あるかもしれねーだろ!」
ピヨりん「ま、あんまり期待しねーで待っててくれよな」
ピヨりん「それじゃあ明日も、オメーら・・・」
ニコタイン「ストロベリベリ❤️ハッピー☆な1日を過ごしてくれでござる!」
ピュアストロベリー「最後のキメ台詞盗るなああああああ!!!」

コメント

  • 遅ればせながら、完結お疲れ様でした!
    超王道な魔法少女ストーリーにピュアストロベリーのキレッキレなツッコミが入ることでもうニヤけっぱなしでした。最高のニチアサでした。(最後までリアタイで読みたかったな……)

    和解しかけた瞬間のありがた迷惑な皆の声援(しかもおばあちゃん渾身のアシスト)、隙のない最終話の次回予告&前フリ、徹底してドライなピヨりん……いずれも楽しかったです。
    ご馳走様でした!

  • 完結おめでとうございます&お疲れ様でした❤

    毎度クオリティが高く、アツい展開と、散りばめられた笑いの程良いブレンドで安心して読んでいました。(あと私甘いものとタバコが大好きで😅)これぞTooFunkToDieワールド!

    なんかスピンオフ的なのがありそうなので、のんびり待ってます❤

  • 完結お疲れ様 & おめでとうございます!
    最初から最後まで笑いアリアリでとても楽しませてもらいました^^
    ずっと見ていたくなるニコ☆イチ↑の掛け合いも見納めと思っていたら衝撃のラスト。描かれるかもしれない番外編も楽しみにしてます!
    ちなみに、苺果ちゃんのお母さんが謎の色気もあり一番好きなキャラでした。笑

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