あなたにはまだ『秘密』(脚本)
人が仕事行ってる間に
浮気相手なんて連れて来られたら
嫌でしょ?
だから
部屋に監視カメラ設置しちゃった。
〇レトロ喫茶
友人「部屋に監視カメラ?!」
友人「ちょっと愛美やりすぎだって!!」
友人「いくらなんでもそんな『秘密』・・・ 彼が知ったらさすがに怒るんじゃない?」
愛美「でもさ」
愛美「やっぱり浮気するほうが悪いと思うの」
友人「あまり一方的に決めつけてもさ・・・」
友人「まだ確証はないわけじゃん?」
友人「愛美の勘違いだった場合・・・ ばれたらマジで嫌われるよ?」
愛美「大丈夫」
愛美「うちらの絆は固いから・・・」
愛美「1か月」
愛美「1か月だけ監視して何もなければ、彼を信じるよ」
〇安アパートの台所
私は愛美
介護士で夜勤勤務の彼と、
OLの私はいつもすれ違いの生活。
私が仕事から帰ってきたら
彼はもう家にはいないし
彼が帰ってくる朝10時過ぎには
私はもう出勤している。
〇安アパートの台所
愛美「ただいま・・・」
愛美「・・・っていないよね。 今日も仕事か・・・さみしいな」
彼はいつも16時に家を出て
翌朝10時に帰宅する。
私はいつも19時に家に到着して
朝7時には会社に行く。
万年人手不足の彼の職場は
連勤は当たり前。
会えない時間に彼が何を考え、何をしているのかわからない
〇安アパートの台所
顔を合わせることがないから
お互いの『秘密』を知ることもない。
そのほうが『秘密』を抱えた
私の生活のためにも
好都合なのかもしれない。
愛美「でもやっぱり」
愛美「私が家にいない間、 彼が何をしているのか不安で仕方がない」
愛美「美味しい・・・」
〇おしゃれな廊下
愛美「さてと! 会社に行ってきます!」
愛美「(早く会いたいな・・・)」
〇オフィスのフロア
友人「愛美!!おはよう」
愛美「・・・」
友人「昨日言ってた監視アプリってそれ?」
愛美「・・・」
友人「ほ・・・本当に設置したんだね・・・」
友人「この際だからはっきり言うけど・・・」
友人「あんたさ、」
友人「やってること結構怖いよ? ・・・いろんな意味で」
愛美「・・・」
愛美「あ!!帰ってきた!!」
〇安アパートの台所
彼「はあ・・・疲れた」
彼「疲れたというより・・・」
彼「なんか最近、憑りつかれている気がするんだよなあ・・・」
彼「俺、霊感あったっけ?」
彼「あれ!?」
彼「牛乳昨日こんなに飲んだっけ?」
彼「夜勤続きで頭おかしくなったのかな・・・」
彼「まあいいや今日は久々の休日だし、寝よう」
〇オフィスのフロア
友人「ひ・・・独り言まで聞こえるじゃん・・・」
愛美「そういえば牛乳。 私が昨日飲んじゃったからな~」
愛美「今日は退勤後サプライズで彼に会いに行こう♪牛乳も買って行こ!」
友人「そうだよ!」
友人「こんな風に陰でこそこそ監視するより、」
友人「何か言いたいことがあるなら 本人に直接ぶつけたほうが早いって!」
- このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です! - 会員登録する(無料)
思い込みって恐ろしいですね。
付き合ってる二人だとばかり思ってました!
面識のない人の家に入ってカメラ仕掛けるとか、めちゃ怖いですよ!
好きって気持ちがあれば、なんでも許されると思ってそうで怖い。
もはやストーカーが発展して、押しかけ彼女になるなんて思いもしませんでした。人を好きになる感情が強過ぎて変な行動に出るのも怖いです。
霊に取り憑かれているのかなと思ったら正体はもはや生霊というより人間そのものですね!どんな存在よりも怖いものは人間だと実感しました。