第5話 咲希としての生活(脚本)
〇広い更衣室
咲希(和馬)「・・・はぁ・・・」
元の自分について調べると決意した矢先。
〇貴族の部屋
咲希(和馬)「は、はーい」
紫苑「お嬢様」
入ってきたのは、メイド服に着替えた紫苑さんだった。
紫苑「お風呂の準備ができておりますので、どうぞお入りください」
咲希(和馬)「お、」
咲希(和馬)「お風呂!?」
紫苑「はい」
咲希(和馬)「い、いやー。 今日は遠慮しておこうかなー?」
紫苑「そうはいきません!」
紫苑「病院では看護師さんが身体を拭いてくださっていたとはいえ、お嬢様の大切なお身体ですからね」
紫苑「綺麗に保っていなくてはいけません」
紫苑「私がお背中をお流ししますから、一緒に参りましょう」
咲希(和馬)「い、いい! 自分で洗えるから!」
紫苑「では、参りましょう」
咲希(和馬)(しまった・・・)
〇広い更衣室
ここまで来たからには、覚悟を決めるしかない。
咲希(和馬)「・・・咲希ちゃん、ごめん!」
俺は意を決して服を脱ぐ。
咲希(和馬)「おぉ・・・」
思わず声が漏れる。
咲希(和馬)(これが女の子のカラダ・・・)
咲希の身体がドキドキしているのを感じる。
本来なら、自分の身体を見ても興奮なんかしないのだが、
咲希の脳は、俺の男としての興奮を受け取ってしまい、興奮信号を身体中に発信してしまっているのだ。
咲希(和馬)(いかん、いかん。 こんなことをしている場合じゃない)
咲希(和馬)「・・・じゃあ咲希ちゃん。 ・・・脱ぐね」
これ以上は咲希に悪いと思い、俺は目を瞑ったまま、下着に手をかける。
しゅるしゅる。ぱさっ。
ブラジャーとパンツが床に落ち、全身が空気に触れているのを感じる。
それと同時に、解放された胸が重力に引かれるのを感じる。
両肩にかかるズシッっとした重さが、自分が女の身体だということを再認識させる。
俺はそのまま手探りでバスタオルを探し、身体に巻く。
咲希(和馬)「・・・ふぅ」
流石にいきなり裸になる勇気が無かった俺は、とりあえずバスタオルを巻いたまま風呂に入ることにした。
〇西洋の大浴場
咲希(和馬)「・・・・・・」
風呂のあまりの広さに言葉を失う。
咲希(和馬)「・・・早く身体を洗わないと」
俺は洗面台の前に座る。
咲希(和馬)「・・・改めて見ると、」
咲希(和馬)「この娘の胸って大きいんだな・・・」
咲希(和馬)「それが今は俺の胸だなんて・・・」
咲希(和馬)「・・・・・・」
俺は我慢できずに胸に手を伸ばす。
むにゅん♡
咲希(和馬)「や、柔らかい・・・」
俺はそのままバスタオルを外し、身体を洗い始めた。
女子高生のカラダはどこもかしこも柔らかく、
俺は欲望を抑える事ができなかった。
〇西洋の大浴場
咲希(和馬)「はぁ・・・」
女体の快楽に呑まれてしまったことに罪悪感を覚えつつ、俺はバスタオルを巻き直し、浴槽に浸かった。
咲希(和馬)「ふーっ・・・」
咲希(和馬)「なんだか、男の時よりも気持ちいいな・・・」
咲希(和馬)「この身体が、風呂好きなのかな・・・」
咲希(和馬)「ずっと入っていられる・・・」
女の身体での初めての風呂は、のぼせそうなくらい気持ち良かった。
〇広い更衣室
咲希(和馬)「くっ・・・こうか・・・?」
風呂を出た俺は悪戦苦闘しながらも、なんとか下着を身につける。
咲希(和馬)「胸が押さえつけられるのって、やっぱり窮屈だな・・・」
風呂で一度解放された状態を体感していたので、尚更そう感じるのであった。
咲希(和馬)「これを着ればいいのか・・・」
俺は紫苑さんが用意してくれた服に袖を通す。
咲希(和馬)「こんなフリフリした服、なんだか落ち着かないな・・・」
先程、薫さんに指摘された手前もあり、
俺は取り敢えずこの格好で脱衣所を後にした。
〇洋館の廊下
部屋に戻ろうと廊下を歩いていると。
紫苑「お嬢様」
紫苑「いかがでしたか、久しぶりのお風呂は?」
咲希(和馬)「え?」
咲希(和馬)「う、うん。 気持ち良かった・・・かな」
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