episode 6 誘拐(脚本)
〇森の中
ルナーナ「・・・」
ルナーナ「・・・やっぱり何も思い出せない・・・」
ルナーナ「・・・どうして嫌な記憶しか残ってないの?」
「おーいそこのお嬢ちゃん」
ひったくり犯「どうもー」
ルナーナ「昨日のひったくりの人・・・」
ひったくり犯「まぁまぁ、手荒なことはしたくないんでね」
ひったくり犯「お嬢ちゃん、おじさんについてきてくれないか?」
ルナーナ「何?誘拐する気?」
ひったくり犯「そんな言い方困るでやんすなぁ」
そう言って男は銃口を向けた
ひったくり犯「とりあえず着いてくるでやんす」
ルナーナ「・・・手荒なことはしたくないんじゃないの?」
ひったくり犯「まぁ、騒がれたら困るからでやんす」
ルナーナ「はぁ・・・」
ルナーナ「・・・分かった」
〇森の中
・・・一方その頃
フレア「・・・」
フレア「あった・・・」
「順調か?」
フレア「・・・」
フレア「ぼちぼちですかねぇ・・・」
???「そうか、まぁ程々にしろよ」
フレア「・・・程々とは?」
???「いくらお前でも・・・分かるだろ」
フレア「はぁ」
???「まぁ注意はしたからな」
フレア「えぇ・・・」
フレア「とりあえず、やりたいこと見つけたので終わり次第ですかね」
???「ふんっ、お前らしいな、頑張れよ」
フレア「えぇ」
フレア「・・・」
フレア「さてと、この花とこの薬と──」
〇洞窟の入口(看板無し)
ひったくり犯「さぁこの洞窟に入ってくれでやんす」
ルナーナ「・・・何する気?」
ひったくり犯「俺にはわかんねぇっす」
ひったくり犯「まぁお嬢ちゃんに傷1つでもつけたら親方に殴られちゃうでやんすが」
ルナーナ「・・・」
ルナーナ(・・・フレア、気づくかな)
〇牢獄
ひったくり犯「すまないでやんすが、ここに入っていてくれでやんす」
ルナーナ「・・・それだけ?」
ひったくり犯「少したったら誰か来るでやんすよ」
ひったくり犯「じゃあ大人しくしてるでやんすよ」
そう言ってルナーナの牢獄の鍵を閉めて去った。
ルナーナ「・・・」
ルナーナ「寝床があるだけマシか」
ルナーナ「少し寝よう」
〇洞窟の深部
盗賊「・・・」
「兄貴ー」
ひったくり犯「言われた通り、連れてきやしたよ」
盗賊「そうか、分かった」
ひったくり犯「あの子はどうするんですかい?」
盗賊「・・・実はな──」
「騒々しいな」
親方「なんだ、戻ってきてたのか」
ひったくり犯「あ、親方、例のガキを連れてきやしたよ」
親方「そうか・・・傷つけてはないだろうな?」
ひったくり犯「も、もちろんでやんす」
親方「そうか、様子を見てくるからお前たちは来るなよ」
ひったくり犯「え?──」
盗賊「承知しました、ゆっくりしてきてください」
親方「すまんな・・・」
盗賊「・・・」
ひったくり犯「あ、兄貴」
ひったくり犯「親方は一体何をする気なんでしょうか・・・」
盗賊「あの子は・・・」
盗賊「親方が探してた少女なんだ」
〇牢獄
ルナーナ「・・・」
親方「・・・」
親方は檻を握った瞬間
大きな音を鳴らした
ルナーナ「!?」
親方「・・・良かった・・・生きておられた・・・」