エピソード4 マジックウォッチ(脚本)
〇草原の道
前回までの
ファンタスティック──
綾の頭がい骨が・・・
クソまみれになった!
綾(あや)「もうヤダ〜!」
〇秘密のアジト
優子(ゆうこ)「よし、それじゃ綾を復活させてもらうために、魔界へと・・・」
珠美(たまみ)「待って・・・ 丸腰で魔界へ行くのは危険って言ったでしょ・・・」
優子(ゆうこ)「そうだったね」
珠美(たまみ)「武器を選んであげるから、お家に上がって・・・」
〇武器庫
珠美(たまみ)「どれがいいかな・・・」
優子(ゆうこ)「なんで武器庫がお家にあるの・・・」
珠美(たまみ)「これなんてどうかな・・・」
珠美(たまみ)「“デザートイーグル”・・・」
珠美(たまみ)「.44(フォーティーフォー)マグナム弾だから、腕なんて軽く吹っ飛ばせるよ・・・」
優子(ゆうこ)「グロすぎだよ・・・ もっと穏やかな武器はないの?」
珠美(たまみ)「ん〜、他には・・・」
〇秘密のアジト
珠美(たまみ)「届いたばかりでまだ試してないけど・・・ これならいいと思う・・・」
優子(ゆうこ)「ぱっと見スマートウォッチだけど、これが武器になるの?」
珠美(たまみ)「ただのスマートウォッチじゃないよ・・・」
〇テレビスタジオ
ノストラダムス君「人間なら、誰もが一度は こんな妄想(ユメ)を見るだろう────」
ノストラダムス君「────『魔法使いになりたい』」
ノストラダムス君「燻ってて良いのか・・・?」
ノストラダムス君「その妄想(ユメ)は!! 現実(ユメ)に変えられるってのによォ!!」
ノストラダムス君「本日紹介する商品は・・・コレ!! 『マジックウォッチ』ッッ!!」
ノストラダムス君「『コレ』さえあればッ!」
ノストラダムス君「メニューから使いたい魔法(チート)を 選択(タップ)するだけでアラ不思議ッ」
ノストラダムス君「誰でも簡単に 魔法(ミラクル)起こせちまう!」
ノストラダムス君「激アツ過ぎる『商品(ブツ)』なんだッッ!!」
〇秘密のアジト
珠美(たまみ)「ジャパ○ットで買いました・・・」
優子(ゆうこ)「今どきの通販番組はこんなアイテム、取り扱っているの!?」
珠美(たまみ)「しかも・・・ しかもだよ・・・」
優子(ゆうこ)「エッ、何なに?」
珠美(たまみ)「・・・・・・」
珠美(たまみ)「“令和最新版”だよ・・・!」
優子(ゆうこ)「中華臭が感じられて、使うの怖いよ・・・」
珠美(たまみ)「試しに使ってみて・・・」
優子(ゆうこ)「大丈夫かなぁ〜・・・」
〇草原の道
「ふぅ〜・・・」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「やっとこさ、お腹がスッキリしてきた」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「つーか、犬の姿じゃたいした仕返しができないな・・・」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「しゃーない、ここは情報収集メインでいこう」
綾(あや)「・・・・・・」
綾(あや)「しゃべった・・・」
綾(あや)「犬って言葉しゃべれるのー!?」
〇黒
綾(あや)「犬の知識は人間の2〜3歳児程度って、なんかで読んだことがあるな・・・」
綾(あや)「人間は1歳前後で、言葉を話せるようになるっていうし・・・」
綾(あや)「そう考えると犬が話せても、おかしなことじゃない・・・」
綾(あや)「しかもだッ!」
綾(あや)「人前では決してしゃべらず、自身のか弱さを徹底的にアピール!」
綾(あや)「そうやって人間に世話をしてもらっている・・・」
綾(あや)「なんて・・・ なんてずる賢い・・・」
綾(あや)「だが・・・」
「だが、わたしが霊になったことでッ」
〇幻想空間
綾(あや)「今まで隠されてた真相に、たどり着くことができた!」
綾(あや)「なんだか賢者になった気分だよ・・・」
綾(あや)「秘密にしとくにはもったいない・・・ ふたりにも教えなくちゃ・・・」
「オーイ、大発見だよー!」
〇秘密のアジト
優子(ゆうこ)「それじゃあまずは、“ファイヤー”を試してみようかな」
優子(ゆうこ)「ポチッと・・・」
優子(ゆうこ)「あれ? 反応しないな・・・」
珠美(たまみ)「ちゃんとタッチしてる・・・?」
優子(ゆうこ)「連打してるけど、ウンともスンとも・・・」
綾(あや)「オーイ、聞いて聞いて!」
綾(あや)「って、わたしの声、届かないのか・・・」
優子(ゆうこ)「ワッ、遅れて発動した!」
珠美(たまみ)「処理落ち・・・ さすがの中華クオリティ・・・」
綾(あや)「え・・・」
〇炎
綾(あや)「ギャ━━━━━ッ! アヂッアヂィ━━━ッ!」
優子(ゆうこ)「オーッ、動作は不安定だけど充分使えるね」
優子(ゆうこ)「次は“サンダー”を試そう・・・」
〇雷
綾(あや)「ギエエエエッ! 電撃、何度目だよ━━━ッ!」
優子(ゆうこ)「なんか楽しくなってきた 次は“ストーム”!」
綾(あや)「もうやめて━━━ッ!」
〇古い本
「ワアアアアッ!」
〇秘密のアジト
「あ・・・焦ったー・・・」
優子(ゆうこ)「まさか、わたし自身が嵐に巻き込まれるとは思わなかったよ・・・」
珠美(たまみ)「おや・・・ 読者サービスかな・・・」
優子(ゆうこ)「何、読者サービスって・・・」
優子(ゆうこ)「ヤダ〜! 風で服、飛ばされてるー!」
綾(あや)「わたしはフラフラで、意識が飛びそうだよ・・・」
〇建物の裏手
「ほうほう・・・」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「“マジックウォッチ”ね〜・・・ これはすごい情報を手に入れたぞ」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「うんうん・・・」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「いや、チートかよ!?」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「あの魔力を軽々しく連発って、上級魔法使いレベルだぞ・・・」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「マジックウォッチ、どうにか隙を見て・・・」
モカ(悪魔カルカン憑依中)「奪わなければ!」
マジックウォッチの不発の流れで、あ、察し…となり、またもやハイクオリティスチルが😂
スチルコンテストがあったら、ウゴ鈴木様の右に出る者はいないのではないでしょうか🤣
カルカン様の野望は叶うのか、また読みにこさせていただきます👍
へぇ……犬の秘密に気付いたんだね……
じゃあエサのグレードアップを要求致します!
しかし、まさか霊体の綾ちゃんをズタボロに出来るなんて……
読者サービスの第二弾に期待が高まります。
令和最新版の威力たるや
通販で売っていいシロモノじゃないぞぉー!