日本最古の!?

ましまる

記録に残るエピソード(脚本)

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〇学校の部室
  ──文芸部・部室
ぶちょー「締切まであと1週間だけど、 ちゃんと間に合いそうかしら?」
るる「むー、無理そう・・・」
るる「ちゃんと1作提出したのに、 ぶちょーがボツにしたからですよ‥‥!」
ぶちょー「だって、校長先生とPTA会長の ハードBLなんて認められる訳ないでしょ!」
るる「良く書けていたと思うのに・・・」
ぶちょー「校長先生がただただ凌辱されるのって、 良く書けていてもダメだって!!」
ぶちょー「あんなの読んで、いったい誰が喜ぶの!?」
るる「教頭先生は喜ぶかも!」
ぶちょー「・・・確かに」
ぶちょー「じゃなくて、テーマだけでも、 今日中に絶対に決めるからね!」
るる「えー、おなかすいた・・・ ラーメンが食べたい・・・」
るる「ラーメンのことしか考えられない・・・」
ぶちょー「だったら、テーマを「ラーメン」に してもいいから!」
ぶちょー「日本で最初にラーメンを食べたのは 水戸黄門様って言われているから、 黄門様とラーメンをテーマにしたらどう?」
るる「いいかもっ♪」
るる「じゃあ、取材ということで、 ラーメンを食べに行ってきまーす♪」
ぶちょー「あっ、ちょっと・・・」
???「ちょっと待って!」
せんせー「最近の説では、黄門様よりかなり前、 室町時代にラーメンが食べられていたと されているわ」
るる「あっ、せんせー!」
せんせー「京都の相国寺鹿苑院で、1488年に、 中国の元の時代の書物『居家必要事類』の レシピ通りに麺料理を作ったというの」
せんせー「それが、かん水を使うレシピで、 現代の中華麺の製法に近いらしいわね」
せんせー「ただ、スープについては、 レシピでは「任意」と書いていたから、 精進出汁でこさえたと思われるわ」
せんせー「時代もそうだけど、 場所もお寺の中だからね」
ぶちょー「何でそんなこと知っているのですか?」
せんせー「ちなみに、黄門様のラーメンは、 出汁は中華ハムでとっていたから、 動物性スープのラーメンでは最古かもね」
るる「ほぇ~!」
るる「黄門様も「ニンニクマシマシ」を したんですか?」
せんせー「マシマシしたかは知らないけど 「五辛」という薬味、具体的には ニンニクやニラ、ショウガなどを ラーメンに入れていたようね」
るる「ほぇ~、おもしろ~い!」
ぶちょー「面白がっているのはいいけど、 さっさと作品のテーマを決めないと!」
ぶちょー「先生も、話に割り込んできたのですから、 協力してください!」
るる「んー、ラーメンみたいに、 日本最古のモノって面白そうかも!」
せんせー「それだったら、 『古事記』『日本書紀』に 日本最古のモノがあふれてるわよ!」
せんせー「2つを合わせて『記紀』って呼ぶけど、 いろんなスゴイ話で満載だから」
るる「えー、どんなのがあるんですか?」
せんせー「日本最古の夫婦喧嘩は、 イザナギ(伊邪那岐命)と イザナミ(伊邪那美命)のものだったりね」
せんせー「しかも黄泉の国でバトルってるわよ」
せんせー「そして、夫婦喧嘩の末、 イザナギが日本最古の「全力坂」を しているわよ。黄泉比良坂をね」
るる「すごい、太古の昔からの流行り!?」
ぶちょー「いや、違うから・・・」
せんせー「あと、日本最古のヒキコモリが、 アマテラスオオミカミ(天照大神)なのは 有名な話よね」
せんせー「そんなアマテラスのヒキコモリ脱却で 一役買ったアメノウズメ(天宇受賣命)は 日本最古の「公然わいせつ」だから」
るる「こ、公然わいせつ・・・」
せんせー「ちなみに、アマテラスの弟神の スサノオ(須佐之男命)なんだけど、」
せんせー「オオゲツヒメ(大気都比売神)と 日本最古のスカト■プレイをしているわ」
ぶちょー「先生!!」
せんせー「お腹が空いたスサノオが、 オオゲツヒメに食べ物を求めたら 色々と提供してもらったのだけど、」
せんせー「その食べ物の正体は、 オオゲツヒメが自身のお尻や口から ひり出したモノだったの」
せんせー「まあ、怒ったスサノオがオオゲツヒメを 殺しちゃうのだけどね」
るる「ほぇ~、すごーい!」
ぶちょー「でも、全部「神代」のお話ですよね? 『記紀』の「歴史」の時代は 真面目なお話ばかりではないのですか?」
せんせー「いやいや、むしろ天孫降臨以降のほうが、 コイバナが満載なのよ」
せんせー「もう、NTRが満載で興奮しちゃうわ!」
るる「えー、気になる!」
せんせー「例えば、最愛の妻が、妻の実兄にNTRれて その実兄の差金で妻に命を狙われる話とか」
せんせー「自身の死後に、愛する妻を 息子に手籠めにされてしまう話とか、」
せんせー「妻として遠方の姉妹を迎え入れる際 息子にお迎えに行かせたところ、 その息子が姉妹に手を出して姉妹丼したり」
るる「えー、すごいー!」
せんせー「ちなみに、これは全部、 歴代の天皇や皇子のお話ね」
ぶちょー「えっ・・・」
るる「ちなみに、歴代の天皇や皇子で、 日本最古のお話ってあるのですか?」
せんせー「もちろん、あるわよ!」
せんせー「ヤマトタケル(倭建命・日本武尊)は、 日本最古の「男の娘」なのよ!」
るる「男の娘、キター!」
せんせー「このヤマトタケル、 九州のクマソの討伐を命じられたのだけど 童女に扮して、クマソの首領の宴会に 忍び込むのよ!」
せんせー「その女装グッズを用意したのが、 叔母にあたるヤマトヒメノミコト (倭比売命・倭姫命)」
せんせー「この叔母さん、 伊勢で天照大神を祀る最初の皇女という 歴史的にも重要な人物なんだけど」
せんせー「ヤマトタケルが九州行の挨拶に来ると、 いそいそと女装グッズを用意して 一式を渡しているの」
せんせー「そういう性癖があったのかもと 疑いたくなるわね」
ぶちょー「・・・たぶん違うかと」
せんせー「そうして、ヤマトタケルは、 叔母さんが用意してくれた女装グッズで クマソの首領の酒の席に潜入成功し、」
せんせー「男の娘のまま、 首領兄弟を切り殺してしまうのよね」
るる「その武器って、どうしたのですか?」
せんせー「現地調達したのか、 それか服の中に隠し持っていたのかもね」
せんせー「隠すとしたら、胸元とか股間とか・・・」
るる「・・・こ、股間の武器!」
せんせー「あっ、ソレいいわね! 男の娘なのに、股間には大剣が、、って!」
るる「その股間の大剣が圧倒的だったとか?」
せんせー「あながち間違いでないかもね。 首領兄弟の弟のほうが、ヤマトタケルを」
せんせー「「吾二人に益りて建き男」 (俺ら兄弟よりスッゴイ奴) と言っているから」
せんせー「ヤマトタケルの股間がまさに 「建き男」だったのかもね」
るる「その股間でクマソを征服しちゃった?」
せんせー「そうね、男の娘のヤマトタケルが、 クマソの男衆をメス堕ちさせて屈服させる そんなストーリーだったかもね」
せんせー「せっかくだから、物語にしてみたら? 『新解釈・ヤマトタケル』として」
るる「書きます! 作品テーマ、これに決めました!」
ぶちょー「絶対にダメー!!」

コメント

  • 高校のとき世界史を選択してて、大航海時代やなろう系みたいなヨーロッパの中世世界を学んでたんですが、こんなに面白いなら日本史でも良かったなーって思いました。
    ましまるさんの手にかかれば日本史がとても面白く学べますね🤣中高生が受験の息抜きに読めば点数上がりそう💯

  • 確かに古事記、日本書紀は突っ込みどころ満載のほぼフィクション歴史書ですね。水戸黄門ラーメンは水戸で食べられます。ボツになった最初の案でもいいと思いますが(笑)

  • 歴史が好きで水戸黄門が最初にラーメンを食べたとは知っていたのですが、それより以前の室町時代に食べられていたことは知りませんでした。黄門様ラーメンの出汁はハムだったのですね。これで知識が増えました!

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