炎の中へ(脚本)
〇諜報機関
私「ここが警備室ね。あの!火事が起きてるんですが、非常ベルが鳴らなくて・・・」
私は警備室に飛び込んで驚いた。
警備員らしき人が二人、倒れていたからだ
私「大丈夫ですか!?」
警備員「う、う〜」
警備員「さっき突然男が入って来て、針を刺された・・・ う〜ん」
私「ど、どうしょう・・・。 だ、誰かぁ!」
警備員「どうしました!? 大変だ!救急車を呼ばなければ!」
私「はい!それに、ビルの中で火事が起きています。でも非常ベルは鳴らないし、スプリンクラーも動いてないんです」
警備員「なんだって!?火事? モニターを見ると・・・ほんとだ!」
警備員「直ぐに非常ベルを鳴らして⋯」
ジリリリィィィーーー!
警備員「スプリンクラーも稼動させますね。あれ?スプリンクラーが動かない・・・?とりあえずこの二人を何とかしなければ⋯」
警備員「おーい!そこにいる皆さん!来てください! この二人を外へ運び出して下さい! よし! さあ、あなたも逃げないと・・・」
私「ちょっと待ってください・・・さっきのスイッチをオンにして・・・。あっ、スプリンクラーが動いた」
警備員「おかしい・・・スプリンクラーが動いてないフロアーが一ヶ所だけあります !これは、三階だな」
警備員「消防士に言ってください。それまでその消火器で何とかします!」
その警備員さんは、行ってしまった。
私はもう一度受付に戻り、社内放送する
〇おしゃれな受付
私「・・・えっと・・・放送用マイクは・・・」
私「中の階段で避難している皆さん、 一度社内に入り、そのフロアーを通り抜け、外にある非常階段から避難して下さい」
私「これでヨシ! 時系列で考えると、そろそろ私がおじさんと話した頃ね。連絡を受けた現場の警察が犯人を探し出すかな」
私「警察が見つける前に、あいつが逃げ出す可能性は高いわね。私が先に見つけなきゃ」
〇システムキッチン
はやとさん「火をつけるのはどんな時でも楽しい。 ここも油は・・・ないですね。 五枚の布巾に火をつけて・・・木製の戸棚に置いてと」
はやとさん「さあ、これで人の居ないトイレ2ヶ所、給湯室2ヶ所に火をつけました」
ジリリリリィィィーーーー!
はやとさん「チッ、なんですか、壊したはずの非常ベルが動いてますね」
はやとさん「2日前に誤作動ベルを鳴らしたから、皆油断してるはずですけど」
はやとさん「ふふふ・・・」
〇システムキッチン
「中の階段で避難している皆さん、 一度社内に入り、そのフロアーを通り抜け、外にある非常階段から避難して下さい」
〇システムキッチン
私「やっぱり、ここにも火をつけていたのね。 スプリンクラーのおかげでほぼ消えてるわね。ゴホッゴホッ・・・」
私「あいつはどこに行ったの?もしかしてさっきの「外の非常階段へ」って放送で社員達を追いかけて行ったとか?皆が危ない!」
〇マンションの非常階段
女子社員「こっちも混んでるわね」
女子社員「火が消えてきてるのかな?こっちまで煙が来ないし、下まで降りれば大丈夫そうね」
男性社員「私は高い所が苦手なんだ。早く降りたい」
長治の同僚(うっ、なんかトイレに行きたい)
長治の同僚「皆、さっきより急いでいるから後少しで地上に戻れるな」
ながさん「あっ、あきさん!もう来てくれたんですか?」
あきさん「あっ、ながさん!早く降りてください。僕は上に用事があります」
ながさん(何か胸騒ぎがする。俺も行こう)
〇オフィスのフロア
私「三階に着いたけど⋯あ、床が少し燃え始めてる」
私「あっ!さっきの警備員のおじさんが倒れてる!しっかりしてください!」
私がおじさんの体に近づこうとした時⋯
はやとさん「ここだけ炎が見えたので、来てみれば⋯どうしてあなたがいるのですか?まさに飛んで火に入る夏の虫ですね〜」
私「いい加減にして!私は四年前の私じゃないのよ! 人から「あなたは誘拐された」と聞く度、二度と誘拐されないように体を鍛えたの」
私「このやろーーー!」
ガガーン!
私は転がっていた消火器を犯人に投げつけた!それは、犯人の脛に当たった!
はやとさん「痛い!!」
私「次は、殺された女の子達の分よ!」
私はそばにあった椅子を高く持ち上げ、脛をさすってしゃがんでいる犯人に振り下ろす!肩に当たった!
私「骨が折れた!?でも、こんなの、女の子達の無念を思えば大した事ないわ!」
はやとさん「う、うーん」
そして机の上のノートパソコンを持ち上げ、犯人の頭をバンバン殴る
私「この!この!私と長さんの分よ!」
そこへあきさんが飛んで入って来た。
あきさん「葉子ちゃん!大丈夫か!?」
あきさん「あっ⋯」
ながさん「葉子!?どうしてここに居るんだ? 大丈夫か!? えっ!犯人をやっつけたのか!」
つよしおじさん「ずいぶん派手にやったなぁ」
あきさん「つよしさん、火を消して下さって、ありがとうございます」
私「はぁ、はぁ⋯これで、これでもう大丈夫よね?」
私「はぁ。疲れた」
私「私、前の時間に戻るね〜。だから後片付けお願いね〜」
あきさん「つまり、葉子さんはさっきの葉子さんって事で⋯あ〜も〜訳わかんね〜!」
ながさん「えっ!?何?今のっていつの葉子?後でわかるように説明してくださいね」
つよしおじさん「そうだな、とりあえず皆で外に出よう」
〇警察署の資料室
これは、ちょうど火事が起きた頃である。
私「ただいま〜。つよしおじさ〜ん!私疲れたから、二人で長治さんの会社の三階フロアーに行ってちょうだい」
つよしおじさん「わかった。上手くいったんだね。ここで座って待っていなさい」
あきさん「えっ!?何が起きてるんだ? あ、はい。おじさんと一緒に会社に行けばいいんですね」
〇警察署の入口
犯人を逮捕した後の警察署。
つまり〜火事が収まって、私が帰って来て、署で待ってた時間。
私「待ってたよ。皆さん、お疲れ様〜❤」
ながさん「葉子も犯人をやっつけたんだろ?本当なら、無茶をしたから怒るべきだろうけど、無事で良かったよ〜」
私「犯人に腹が立ってたから、力がでたの。こうして長さんの腕の中に戻れてうれしいよ」
ながさん「そうか。葉子はこんなに強かったんだな。ますます好きになったよ〜。後で大事な話が⋯」
あきさん「はいはい、お家でやってください! ⋯おふたりさんにはこれから、本当の事と建前の出来事を上手く語ってもらいますからね!」
あきさん「まったくも〜」
あきさん「それで⋯つよしさんの事ですが⋯通りすがりの方って設定で大丈夫ですか?」
葉子ちゃんが、めっきり強くなっていてビックリです(笑)
つよしおじさんの「通りがかりの人っていう」設定が笑えました。
うわ~、葉子ちゃん、強くなりましたね~♪
正しい消火器の使い方だと思います(キッパリ!)迫力あるシーンの連続に息を飲みました! いよいよ佳境~♪ ラストが楽しみで~す!