乙女の弾倉と血痕

なし

おとめのけっこん(脚本)

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〇教会の中
カルマ「最高の気分だよん この国を吸収すればイマソカリ共和国はもっと強くなるよん」
カルマ「早すぎるブーケトス!?」
殿 福「その結婚式、待った!!」
あづま「ダーリン──兵器に覚醒しちゃったのか」
殿 福「なんか人間じゃないらしい、びっくりだぜ」
カルマ「ボクの素晴らしい演説のように3行で手早くまとめるべきだよん!」
殿 福「俺は、許嫁を泣かせる奴を、許さない!」
カルマ「たった3節──素晴らしい、友達になれそうだよん」
カルマ「人質の命はないよん」
殿 今日「ぎゃーばたん。え、死なないのですが」
カルマ「能力を使いこなしてる〜!」
カルマ「こうなったら、数で攻めるよん」
殿 福「言っとくけど量産兵士大量投入は負けフラグ、ダメ食らう」
殿 福「どんどん来いよ──ってあり?」
カルマ「この勝ちの波に乗り損ねる奴、いるんだよん・・・」
あづま「気まずいよダーリン・・・」
カルマ「ダーリンと呼ばれるお前を許さないよん!」
殿 福「逃げろ逃げろ2げろげろ!」
あづま「カッコわる・・・」
カルマ「さああづま、結婚するよん!」
殿 今日「きみ、どうしてそこまであづまくんと結婚したいんだ?」
カルマ「決まってるよん! 兵器同士の結婚パートナーシップは力を高め、社会的にもイマソカリ共和国の統制を強められるよん!」
殿 今日「あづまくんを好きだとかそういう気持ちはないのか?」
カルマ「気持ちがあって人殺しができるかだよん。人を殺す最適の手段は自分の心を殺すことだよん」
カルマ「自分を複製してぶっ壊したとき、絶対の強さが手に入ったよん」
あづま「自分も大切にできないのに国を守れるもんか!」
カルマ「うるさいよん! ボクを強くするオプションパーツの分際で! これだから男装して反攻勢力に参加する女なんて嫌だったよん」
カルマ「お前なんか兵器じゃなかったらこうだ!」
あづま「コイツ、きもちわるーい。やだあ」
(反応かる・・・)
殿 福「そこまで聞いて黙ってられるかッ!!」
カルマ「結構な時間黙って聞いてたな」
殿 福「うおおおおおおお──」
カルマ「あづまの血が能力のトリガーってことは調べが付いてるよん。重体のあづまから血を奪うよん?」
カルマ「まずい、また勝ちパターンの波に軌道修正した!?」
殿 福「乙女の涙は、血より重いだろうがああああ」
カルマ「なんだこの引力は!」
カルマ「ボッボクの兵器が──吸い込まれてく!?」
殿 福「ごっつあん」
カルマ「今思いついたようなセリフッ!! くうう悔しいいいいい」
殿 福「無理に奪って身につけてってやり続けるから、いつかは裸の王様にされるんだ!!」
殿 福「待てあづま」
あづま「コイツはボクの祖国を苦しめて仲間も傷つけた奴だ」
殿 福「許せないからこそ、一旦法に預けるんだよ」
あづま「ダーリン・・・前にちゃんと裁判できなかったこと、まだ根に持ってるのか。わかったよ、この国のルールに任せる」
殿 福「あれっ俺まあまあ普遍的にいいこと言ったつもりなんだけどな。やっぱ小さい人間だって思われてんのかな」
殿 福「何はともあれ──住人どものせいですっかり板に付いた、説教をしてやるぜ!」
あづま「続いて、説教──と見せかけて、長ったらしいから割愛されると思う!」
殿 福「ええっ」

殿 福「いや終わらせないぞ!! まずなあ、お前たちは暴力を振るうのがおかしい!」
殿 福「俺は許してるのがおかしい! 親の顔が見たい! いや親はあの親父だったから俺はしょうがないか!?」
殿 福「みんな自分の好きに正直すぎる! 好きなことに命かけすぎてる!」
殿 福「俺はとにかく人が死ぬのが嫌だ!! 玄担が(ただ単に酔って)もう起きなくなったとき、マジで怖かった!」
殿 福「この事件で何人負傷したんだろう! 考えたくねーめんどくせーけど考えちゃうよ当事者だし」
殿 福「辛いこと全部笑い飛ばしたい!」

〇教会の中
殿 福「気が済んだぜ」
玄担 一茶「これで快方に向かうはずだ」
あづま「ありがと!」
殿 福「マジで医者みたいな刀の使い方してる・・・」
玄担 一茶「人を傷つける刃で人を癒すことができるのは、料理人・医師・武士のみだ」
殿 福「いや武士・・・傷つける筆頭・・・」
殿 今日「福。良いニュースと良いニュースがあるぞ」
殿 福「この状況で!? どうやって復興すんだよこれ! 冗談にしちゃタチが悪い」
殿 今日「ご褒美だ、せっかく綺麗なドレスを着てるので婚約式を挙げさせてやろう」
殿 福「婚約だなんて、そんな・・・でへへへ」
あづま「嬉しいの?」
殿 福「うるさい!」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「なんだねチミは!! 手土産の一つも持たずに! なんだそのだらけた格好!」
殿 福「あっ・・・あー、”婚約”式だもんな、こういう儀式だよな せっかく綺麗なドレスって何だったんだよ」
殿 福「すみません義パピー」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「チミに義パピーと呼ばれる筋合いは無い!!」
あづま「まあまあパピー落ち着いて」
殿 福「それ義マミー役のセリフじゃない?」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「言いたいことがあるのならはっきり言ったらどうなんだ!」
殿 福「赤子の身ですげー煽ってくる」
殿 福「む、娘さんを僕にください!」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「10数年育てた我が子を渡すとは、寂しくなるなあ」
殿 福「ついさっきまで何年も寝てたんでしょーが ここでの常識は全部俺が教育したんだぞ!?」
あづま「最初は大変だったな!」
殿 福「今も。昔は悪かったみたいな言い方よくないぞ」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「あなたは神を信じますか?」
殿 福「えっ、どちらかといえばそう?」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「病める時も健やかなる時も愛することを誓いますか?」
あづま「誓うぞ!」
殿 福「いま何の時間? 時系列飛んだ?」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「誓わないのか・・・?」
殿 福「ち、誓う」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「いいぞ、今のは誓い得だったからな」
殿 福「損得で誓いを考えちゃダメだろ!」
かづま=マ=アヴァランチカスタム「よかった。我輩チミにならたった1人の家族を任せられる──」
殿 福「おねんねした」
殿 今日「盟友かづま殿は長い眠りについた。活動時間の短いボディだから、力を振り絞ってお前にあづまくんを託しておきかったんだよ」
殿 福「義パピーさん・・・」
あづま「またね」
殿 今日「と言うわけでもう一つの良いニュースは疑似結婚式もやるということだ」
殿 福「なんか、平和な家庭っぽい──」

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