Lostory 〜ロストストーリー〜

橘花 貴冬

episode 4 魔術(脚本)

Lostory 〜ロストストーリー〜

橘花 貴冬

今すぐ読む

Lostory 〜ロストストーリー〜
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇児童養護施設
  寝静まった深夜に。フレアは1人村の外で空を見上げていた。
フレア「・・・」
フレア「・・・誰だ?」
ひったくり犯「よぉ、さっきは世話になったでやんす」
フレア「お前か・・・」
フレア「何の用だ?」
ひったくり犯「何って分かるはずでやんす、今回は強力な助っ人がいるでやんす」
フレア「強力な助っ人?」
ひったくり犯「お任せしますぜ!兄貴」
「ブァックション!!」
盗賊「あー寒い、まだ氷漬けにされた反動で体が冷えるぜ」
フレア「あーお前か」
盗賊「ふん、さっきは油断したが今度はしねえぞ。兄ちゃん」
ひったくり犯「兄貴、やっちゃってください!」
フレア「はぁ・・・」
フレア「・・・かかってきな」
盗賊「ふんっ 覚悟しな!」
フレア「・・・炎か」
盗賊「そうだ!炎なら氷に負けねぇよな?食いやがれ!!」
フレア「・・・その程度の炎──」
フレア「──これで十分だ」
盗賊「?!」
盗賊(嘘だろ?こいつ何も纏ってなかったぞ?)
盗賊「お前何をした?!」
フレア「ん?見てなかったのか?斬撃を殴っただけだが?」
盗賊「!?」
盗賊(ありえるのか?炎を素手で殴っただけで斬撃ごと消えることだなんて、こいつ・・・)
盗賊(只者じゃねぇな・・・)
盗賊「ふん、まぁいい。急用を思い出したんでな」
盗賊「おい、行くぞ!」
ひったくり犯「あ!兄貴待ってくれでやんす!」
フレア「・・・」
フレア「・・・治安悪いな」

〇草原の道
盗賊「・・・」
ひったくり犯「兄貴・ゼェゼェ・置いてかないでくださいよ・ゼェゼェ」
盗賊「おい、お前」
ひったくり犯「はい・・ゼェゼェ」
盗賊「あの男の監視をしろ、俺はあの人と交渉してくる」
ひったくり犯「あ、あの人ですかい?!なんも大袈裟じゃないでやんすか・・・」
盗賊「さっきの兄ちゃん、あれはまだ実力を隠していやがる」
ひったくり犯「・・・」
盗賊「実力を引き出すためにも、こっちも最高戦力で戦って、あいつの力を見定める必要がある」
ひったくり犯「わ、分かりやした。でも大丈夫ですか?あの人が動いてくれるのか・・・」
盗賊「そこはこっちに任せとけ。お前はしっかりとあの兄ちゃんを見張ってな」
ひったくり犯「は、はいお任せください兄貴!」
盗賊「・・・」
盗賊「・・・炎を素手で消す程の実力・・・」
盗賊「戦闘好きには申し分ないな・・・」

〇広い畳部屋
フレア「・・・」
ルナーナ「ねぇ?」
フレア「ん?起きてたのか」
ルナーナ「・・・少し騒がしかったからね」
フレア「そうか、悪いな」
ルナーナ「出会った時もそうだったけど、氷を出したりしてるの、あれは一体なんなの?」
フレア「ん?魔術のことか?」
ルナーナ「そんなもの、存在するんだね」
フレア「そうだね、まぁ魔術にもいろんな種類があるね」
ルナーナ「・・・種類?」
フレア「そう、あーでも種類より属性って言った方が分かりやすいかな?」
ルナーナ「・・・どのくらいあるの?」
フレア「んーどのくらいだろう。有名なのは10種類ぐらいかな?」
フレア「それでも、俺はまだまだ使いこなせてないんだけどね」
ルナーナ「その割にはかなり手馴れてる方なんじゃないの?」
フレア「そんなことないさ」
フレア「俺よりすごい魔術を使ってる人なんてざらに居ると思うぞ」
ルナーナ「・・・そう」
フレア「明日またすぐ近くの森で探索するから、もう寝な。俺も寝るからさ」
ルナーナ「・・・わかった・・・おやすみ」
フレア「おやすみ」
フレア「・・・」

〇黒
「調子はどうだ?」

次のエピソード:episode 5 不穏

成分キーワード

ページTOPへ