episode 1 運命(脚本)
〇魔法陣
・・・
・・・人間は・・・愚かだ・・・
人は簡単に嘘をつく
人は簡単に嘘に騙される
人は簡単に他人を裏切り、貶す
そんな世界が嫌になった
そんな気がしてた
〇美しい草原
今日は風がよく吹いていた
いつも通りだ
何も無い日常だ
でも今日は違った
今日、私は出会ってしまった
???「・・・」
???「・・・誰?」
???「ん?俺?」
???「・・・そう。何見てたの?」
???「そうだなぁ・・・風にあたってた。ってところだな」
???「ふーん・・・本当にそれだけ?」
???「はは、確かに君を見てなかったって言ったら嘘になるかな」
???「・・・私と喋ってたいなら時間の無駄。何も得られないよ」
???「時間の無駄か・・・ 時間なら持て余してるからなぁ」
???「・・・」
???「話したくないなら、話さなくていいよ 俺もさっきまで歩いてたから休憩を取ろうとしてるだけだよ」
???「・・・そう・・・」
???「隣、失礼するね」
そう言って男は少女の隣に座った
少し風が止んだ
まるで何かが起きようと予言されたように感じた。
???「・・・貴方も旅をしているの?」
???「そんなところだね。特にこれといった目的はないから気まぐれで旅してるよ」
???「・・・そう・・・ でもこの構図傍から見たら誘拐しようとしてるようにしか見えないと思うよ。おじさん」
???「ははは、確かにそれにしか見えないねぇ」
???「・・・」
???「意外だなぁ。君冗談言えるんだ」
???「・・・人と話さないだけだよ。話す気もない」
???「確かにここじゃあ誰も来ないもんね」
???「・・・私は静かなところが好きなだけだよ」
???「そっか。それなら不味かったかな?独りの邪魔をしてしまって、申し訳ない」
???「・・・平気」
???「え?・・・」
「オラァオラァオラァ!!!」
盗賊「お前らこの辺のもんじゃないな?」
???「・・・どうしたの?」
盗賊「金が欲しいんだよ。お前ら今持ってる全ての金を俺に渡してくれねぇか??」
???「渡さないとどうするつもりなんだ?」
盗賊「あぁん??決まってんだろ。2人をボコボコにするだけだが??」
???「ふーん・・・」
???「いやさ、そんな態度取るのであれば──」
???「──こうするだけだよ」
盗賊は、男によって氷漬けにされてしまった。
???「・・・」
???「・・・」
しばらく沈黙が続いた
でも、不思議だ
彼に特にこれといった特徴は無いのだけども、何故か話してて何かしらの安心感が感じた
おかしな空気のせいなのか私から話をまた始めてしまったと思う。
???「・・・ルナーナ・・・」
???「え?」
ルナーナ「私の名前。貴方は?」
???「うーん俺か・・・」
???「呼びやすいのがいいか?」
ルナーナ「・・・うん」
???「じゃあ。フレアって名乗っておくよ」
ルナーナ「・・・そう。よろしくフレア」
フレア「こちらこそよろしくルナーナ」
もう何も無い人生だと思ってた
変わらない日常生活を送っていた私に目掛けて
大きな変化が風と共に迫ってきてるような気がした。
主人公である少女が絶望感を漂わせ始まったストーリーが、この青年の登場で一気に色づいてきて、その先にどんなシーンが待っているのか今からわくわくしています。