高校教師・陽子

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梶原俊との夏(脚本)

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〇おしゃれな玄関
佐藤陽子「おはようございます。佐藤陽子です。 俊さんの家庭教師に参りました。 よろしくお願いします」
梶原 明(俊の父)「おはようございます。 息子をどうぞよろしく」
梶原俊(かじわらしゅん)「先生おはようございます。 シクヨロで〜す」
梶原俊(かじわらしゅん)「先生、勉強部屋に行こう」
  俊は私の手を取り、とある部屋へ向かった。

〇シックなリビング
梶原俊(かじわらしゅん)「先生、ここだよ」
佐藤陽子「えー、随分広くない?」
梶原俊(かじわらしゅん)「えー、普通じゃん?」
佐藤陽子「私の部屋より広い」
梶原俊(かじわらしゅん)「俺と一緒に住みたくなった?」
佐藤陽子「ハイハイ、バカなこと言ってないで勉強始めるわよ」
梶原俊(かじわらしゅん)「は〜い!」
佐藤陽子「家庭教師初日なので、一応今までの復習をしておきましょう。もっとも俊くん完璧だから復習なんかいらないか」
梶原俊(かじわらしゅん)「は〜い、いりま〜す」
  初日は結局復習だけで終わった。
  結局夏休みの間中、学校の当番の日を除いて、毎日俊の家に家庭教師に出向いた。
  そして学校の当番の日も、俊は学校に出向いてきた。
  で、夏休み最後の日。
佐藤陽子「夕食用意したわよ」
梶原俊(かじわらしゅん)「お!サンキュー!」
梶原俊(かじわらしゅん)「うまそう!」
「いっただっきま〜す」
梶原俊(かじわらしゅん)「陽子先生、うまいよ」
佐藤陽子「ホント?ありがとう」
佐藤陽子「最後の晩餐・・・ってヤツね」
梶原俊(かじわらしゅん)「え?」
佐藤陽子「だってホラ、夏休みだけの契約だし・・・ 今日で俊くんの家最後よ」
梶原俊(かじわらしゅん)「そのことなんだけどさ、先生」
佐藤陽子「うん?」
梶原俊(かじわらしゅん)「2学期が始まってからも、そのぉ、来てほしいんだよね」
梶原 明(俊の父)「私からもお願いします。 ぜひ来てやってください」
佐藤陽子「え、あ、あのぉ。学校も始まりますし・・・」
梶原 明(俊の父)「勿論、先生が来られる日だけでいいですよ。給料もこれまでよりも多目にしますんで」
「よろしくお願いします」
佐藤陽子「はあ」

〇住宅街
  帰り道・・・
佐藤陽子「ふぅ、やっと夏休みが終わったわ」
佐藤陽子「疲れたけど・・・あっという間だったわ。 でもね、俊くん・・・・・・」
佐藤陽子「私とは付き合わない方がキミの為だよ」

〇シックなリビング
  あの後──
梶原俊(かじわらしゅん)「先生、ありがと──」
佐藤陽子「どういたしまして。 俊くん、頑張るのよ。あと、このことは絶対に内緒よ」
梶原俊(かじわらしゅん)「うん、分かってるって。で、先生に頼みがあるんだ」
佐藤陽子「なぁに、頼みって」
梶原俊(かじわらしゅん)「2学期に入るとすぐ中間テストじゃん」
佐藤陽子「そうね。頑張ってね」
梶原俊(かじわらしゅん)「数学で赤点免れたら、俺と付き合ってよ」
佐藤陽子「な、なにバカなこと言ってんのよ」

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