STLIMAN

小松朋喜

エピソード9 真剣勝負(脚本)

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〇学校の校舎

〇グラウンドのトラック
教師「真鳥は運動神経抜群だな!男子トップだ!」
真鳥久須「当たり前っすよ!」
教師「女子は林。圧倒的に。っというか学年一。部活でもやって全国とか目指してみたらどうだ?」
林杏子「・・・考えとく」
教師「真鳥の次に男子上位は井上!スポーツ万能だった頃の感覚を取り戻してきたか?」
井上卓「どうでしょう・・・」
真鳥久須(だめだ!こんな人間がやるような体力勝負なんかじゃ意味がねぇ!)

〇教室
教師「すごいじゃないか井上!テストの点数学年トップだぞ!?ついに林を抜かしたな!」

〇教室
小島美咲「・・・って感じ。佐藤、井上に恨みがあるみたいだったけど、言いずらそうにして結局私に言ってくれなかったよ」
井上卓「君でも話してくれなかったんだね・・・」
井上卓「ありがとね小島さん!」
井上卓「じゃあママ!今度僕、中野さんに井上卓の事聞いてみるね!」
林杏子「ああ」
小島美咲「井上・・・」
小島美咲「純粋って残酷なんだからね」
井上卓「純粋って・・・残酷・・・」
小島美咲「気を付けないと 色んな人に恨まれるよ」
真鳥久須(奴の実力を知るにはやはり・・・)
真鳥久須「井上!!」
中野葉月「やっぽ~!」
中野葉月「卓〜!見て見てぇ!メイク変えたの!可愛いい?」
井上卓「え?うん。よくわからないけど・・・可愛いんじゃないかな?」
中野葉月「あ〜ん!しゅき〜!もっと褒めて〜!」
小島美咲(すげ〜な中野さん・・・よくこんな所であんな・・・怒るぞ杏子)
小島美咲(杏子が怒らない・・・重症だな)
中野葉月「あれ?熱出てきたかも!」
中野葉月「風邪かな?おでこ触って!」
中野葉月「じゃなくてほっぺた!」
中野葉月「じゃなくてやっぱり・・・ いや~ん言えな~い!」
小島美咲「だー!中野さん!あなた学級委員長でしょ!教室で夜のお店みたいなコトやめなさい!」
中野葉月「学級委員長?やめたよ?」
中野葉月「卓と付き合うためにやってただけだし」
小島美咲「・・・学級委員長ってそんな簡単にやめられましたっけ?」
真鳥久須「井上!」
真鳥久須「俺と真剣勝負しろ!」
中野葉月「何よその真剣勝負って!この前もそんな事言ってさ!いくら私が学級委員長じゃなくても先生に言ったら退学になるんだからね!」
真鳥久須「そん時は井上もだ いいのか?」
中野葉月「卓!こんな奴と関わっちゃダメよ!ケンカダメ!絶対!」
真鳥久須「どけ」
真鳥久須「真の力を出せ ストライマンの力を」
真鳥久須「人間とじゃ全力で戦えねぇってか?安心しろ」
真鳥久須「俺は怪人だ!」
真鳥久須「本気で戦わなければ殺す 地球の人間共すべてを」
井上卓「な!?」
井上卓「なんだと!?」
真鳥久須「勝負は一週間後だ」
中野葉月「卓、あいつに何か言われたんなら私が・・・」
井上卓「ママ! 僕に修行をつけてくれ! 今まで以上の厳しい修行を!」
林杏子「なぜ?」
井上卓「真鳥君がさっき僕に・・・」
井上卓(いや、真鳥君が本当に怪人かどうかわからないし、それを言ったら皆を不安にさせる。それに・・・)
井上卓「勝ちたいんだ・・・ ヒーロー・・・いや、男として 真鳥君と真剣勝負をしたいんだ!」
林杏子「いいだろう」
林杏子「死んでも知らんぞ 覚悟はあるんだろうな」
井上卓「望む所だ!」
中野葉月「なんなのよ・・・」
小島美咲「嵐の予感?」

〇荒野
林杏子「どうした!そんな事で奴に勝てると思っているのか!」
井上卓「ま、まだだ!」

〇荒野
井上卓「はぁはぁはぁ・・・」
林杏子「情けない奴め。もうへばったか」
井上卓「・・・ま、まだ・・・」
林杏子「いや、ここまでだ 今日はこれで終わりにする」
井上卓「まだやれる!!」
林杏子「ダメだと言っている! 死にたいのか貴様!」
井上卓「もっと・・・もっとやらないと!」
林杏子「なぜそこまでする? 真鳥はただの人間だぞ? 怪人と戦うわけじゃあるまいし・・・」
井上卓「やるんだ!」
井上卓「僕はストライマンだ・・・僕がやらないんとダメなんだ・・・僕が悪を・・・倒すん・・・だ」
林杏子「気絶しやがったか」
林杏子「悪を倒す・・・か」

〇学校の校舎

〇教室
中野葉月「卓~!一緒にお昼ご飯・・・」
井上卓「行ってくるねママ!」
中野葉月「ちょっと!あんた達こそこそ何してんのよ!こっちは付き合ってんですけど!」
林杏子「真剣勝負の特訓をしていただけだ 井上卓に特別な感情はない」
林杏子「貴様らの仲を邪魔をするつもりはないよ」
林杏子「いいと思うぞ! 井上卓と貴様は似合いのカップルだ!」
中野葉月「あ、ありがとう・・・」

〇白い校舎
井上卓(負けない・・・負けるわけにはいかないんだ!)

〇荒野
井上卓「ふ〜・・・」
林杏子「すごいぞ!俺様の特訓によく耐えた!素晴らしいぞ!」
井上卓「教え方がうまいだけさ」
林杏子「真鳥との決闘は明日だ。今日はここまで、後は休め」
井上卓「うん・・・ ねぇママ」
井上卓「久しぶりにうどん食べたいな!」

〇うどん屋台
井上卓「うま〜!やっぱりこの世にうどんより美味しい食べ物はないね!」
井上卓「・・・ママ・・・この前はごめん」
井上卓「小島さんにね。純粋より残酷なものはないって言われた。僕、知らずにママを傷つけていたみたい・・・」
井上卓「難しいね。佐藤君とか中野さんとか、色々な人が色々な悩みを持っている」
井上卓「それって単純に白とか黒とかじゃ答え出せないんだね・・・だからその・・・ごめんねママ」
林杏子「純情で単純な奴が何を言っている?貴様はそれでいい。そのままでいいんだ。中野の事、大切にしてあげるんだぞ」
井上卓「うん!」
林杏子「じゃあな、金は払っておく。食ったら帰って休め」
井上卓「もう帰るの?」
林杏子「ああ、遅いからな」
井上卓「わかった 明日ね」
井上卓(・・・なんだろうこの気持ち。なんかもっと他に言えばよかった。でも何を言えばいいのかわからない・・・)
井上卓「むずかし〜!」

〇草原の一軒家

〇黒背景
林杏子「ただいま」
林ゆかり「どうした?何かあったか?」
林杏子「別に お風呂入ったら寝るね」
林ゆかり「・・・それでいい 人間の感情など捨てろ ウォリアン!」

〇学校の校舎
  放課後

〇白い校舎
小島美咲「すご・・・色んな人が見に来てる・・・」
小島美咲「スーパースターが登場したような盛り上がりかただね・・・」
中野葉月「きゃ~!卓!かっこいい!こっち向いて!」
林杏子「奴は手強い。ただの人間と思うな。動きをよく見て隙をついて決めろ!」
井上卓「わかった!」
中野葉月「あんた卓に何話してたのよ!」
林杏子「井上卓は今決闘で頭がいっぱいなんだ くだらん会話はしていないから安心しろ」
中野葉月「ならいいけど・・・」
小島美咲「杏子!」
小島美咲「おにぎりとサンドイッチ作ってきたけど どっちがいい?」
林杏子「いらん」
佐藤達彦「じゃあ僕がもらうよ」
中野葉月「あんたら結構楽しんでるじゃん・・・」
真鳥久須「ついにこの時が来たな」
井上卓「・・・真鳥君。君、本当に怪人なの?」
真鳥久須「・・・お前は本当にストライマンか?」
井上卓「・・・そうだよ」
真鳥久須「そうか・・・」
真鳥久須「ならやるしかねぇな!」
小島美咲「はじまった!」
中野葉月「卓!?ああん負けちゃうの!?」
林杏子「いいや・・・」
真鳥久須「驚いた 短期間でそこまで力をつけるとは」
井上卓「本気出しなよ 真剣勝負なんだろ?」
真鳥久須「言ってくれるなぁ井上!」
中野葉月「すぐる~!!!」
林杏子(真鳥があれ程のパワーを!?下手な怪人よりよっぽど強い・・・どういう事だ・・・)
真鳥久須「どうした?お前の本気はそんなもんか?」
中野葉月「やばいやばい!死んじゃうよ卓!!」
林杏子(大丈夫だ・・・お前なら勝てる!お前はストライマンなんだぞ!自分を信じろ!!)
井上卓「僕は・・・」
井上卓「僕はストライマンだ!」
井上卓「うおぉぉぉぉ!!!」
中野葉月「勝った!勝ったよすぐ・・・」
林杏子「卓!!!」
林杏子「やったな!すごいじゃないか卓!」
井上卓「ママのおかげさ!」
教師「お前達!」
教師「何をやっているんだ!」
小島美咲「やば!? そりゃこんなに騒いでたら先生来るよね!」
真鳥久須「やるなぁ・・・楽しくなってきた」
林杏子「まだやる気か!」
真鳥久須「今のはまだ本気じゃねぇ なぁ?お前もそうだろ?ストライマン」
林杏子「貴様、今なんと・・・」
真鳥久須「さぁ!こっからが本当の戦いだ!」
中野葉月「あ、あれ・・・!?」
小島美咲「もしかして・・・」
佐藤達彦「怪人!?」
林杏子「貴様・・・あの時の!?」
井上卓「本当に怪人だったんだね 真鳥君」
マトリクス「次はお前の番だ井上。ストライマンに変身しろ。真の力で俺と戦え。戦わなければ・・・」
マトリクス「人間共を殺す!」
林杏子「なんだと!?貴様気は確かか!」
マトリクス「・・・くく それはこっちのセリフだよ杏子ちゃん」
マトリクス「あんたも正体を現したらどうだ? なぁ総統!」
中野葉月「なんか言ってる?全然聞こえない・・・」
井上卓「ど、どういう事?」
マトリクス「やはり井上には隠していたのか ならば教えてやるよ」
林杏子「やめろ!!」
マトリクス「林杏子の正体は・・・」
林杏子「やめろぉぉ!!!」
マトリクス「レジスタンスの総統 ウォリアンだ」
井上卓「ウォリ・・・アン?」

次のエピソード:エピソード10 ママと呼ばないで

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