JKだけど、Hな漫画描いてもいいですか?

穂橋吾郎

第十二話 JKだけど、一緒に作ってもいいですか?(脚本)

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〇マンションの共用廊下
花木真奈央「すみません、突然お邪魔してしまって」
氷谷雪子「平気です。あんな啖呵切って、実家には帰れないでしょう」
氷谷雪子「それにあんな偏った物の見方しかできない、昭和の化石みたいなクソ親父のいるモンスターハウスなんかに帰る必要ないです」
花木真奈央「はうっ。美人のお姉さんが言う悪口、ゾクゾクします・・・」
氷谷雪子「もっと口悪いのが中にいますが」
花木真奈央「え?」

〇明るいリビング
折戸久美子「お、来たな、花木真奈央」
花木真奈央「久美子さん!?」

〇明るいリビング
花木真奈央「え、じゃあ、久美子さん、元々はエロ漫画を描かれていたんですか!?」
折戸久美子「ふん、消したい過去だよ」
氷谷雪子「まらすけさんも、久美子さんもかつて青天の新人賞を受賞されてるんです」
氷谷雪子「お二人がいたころの青天は活気がありましたね」
折戸久美子「まあ、あたしはすぐ少年誌に移ったし、まらすけの野郎もあんなんになっちまったけどな」
花木真奈央「なるほど、だから久美子さんとまらすけさんは仲がいいんですね」
折戸久美子「あんな豚とは仲良くねえよ」
花木真奈央「久美子さんと雪子さんもその時からの仲なんですか?」
氷谷雪子「ええ。なぜか懐かれてしまって」
折戸久美子「なんだその迷惑そうな言い方は。 可愛がってやってんだろ。 この家にだって住まわせてやってるし」
氷谷雪子「久美子さんが、調子に乗ってデカい家買ったら広くて寂しい、一緒に居てくれとおっしゃったので、仕方なく住んでいるんです」
折戸久美子「あんだと!」
氷谷雪子「近所迷惑です。騒がないでください」
花木真奈央「美女二人の同棲、絶えないケンカ、SMプレイ。はぁ、妄想が捗ります」
折戸久美子「他人事みたいに言うな。お前も今日からここに住むんだろうが」
花木真奈央「え!」
氷谷雪子「新作を上げるまで、ここを使ってください」
氷谷雪子「漫画の道具は久美子さんのものがあるし、不自由はないはずです」
花木真奈央「いいんですか、嬉しい!」
折戸久美子「ただし、一つ条件がある!」
花木真奈央「・・・わかってます」
花木真奈央「ヌードモデルですよね」
折戸久美子「違ぇよ」
折戸久美子「はぁ、これからこんなやりとりが日常化するのか」
氷谷雪子「しんどいですね」
花木真奈央「すみません、エロが染みついてて」
折戸久美子「はぁ・・・。条件ってのは・・・」

〇古いアパートの一室
まらすけ「なんでその条件が、僕と真奈央が共同で新作を作ることなんだ!」
折戸久美子「大声出すなよ、もう二時だぞ」
まらすけ「そっちが押しかけたんだろ」
鹿嶋紳助「わいもとばっちりで、わけもわからず連れてこられました」
折戸久美子「別に全部描けって言ってるわけじゃねぇよ」
折戸久美子「お前がネーム、真奈央が作画で分担すればいい」
まらすけ「なんで僕がそんなこと・・・」
折戸久美子「お前一人じゃ漫画描かねえだろ。 だからこれきっかけに復活しろ」
まらすけ「別に、一人でだって描くさ・・・」
折戸久美子「そう言って三年だろ。 お前な、恥ずかしいと思わねぇのか」
折戸久美子「師匠とか呼ばれておいて、新作も出してねぇ」
花木真奈央「師匠。やはり私では合作相手として不足ですか!」
まらすけ「いや、そういうことでは・・・」
花木真奈央「悔しいですが、今の私の力では、きっと編集長の身も心も満足させることはできないです」
花木真奈央「だから、お願いします!」
鹿嶋紳助「まあ、せやな。まらさんの修業も途中やし、前屈みは厳しいやろな」
まらすけ「だから、修業はするって・・・」
花木真奈央「いえ、ぜひ合作を!」
まらすけ「な、なんでそんなに合作にこだわるんだ!」
花木真奈央「正直、このお話を聞いた時から、もう体がワクワク、ムラムラ、うずうずしてしまって」
花木真奈央「ああ、早く師匠と深く絡み合いながらキャラを、ストーリーを、シチュエーションを考えたい」
まらすけ「勝手に興奮するなよ」
花木真奈央「師匠と一緒なら、きっと見たことないような傑作を作れる」
花木真奈央「だから師匠、私としよう?」
まらすけ「誤解を招くような言い方するな! 嫌だ。修業の面倒を見るのはともかく、合作なんて絶対嫌だ!」
折戸久美子「じゃあ、一人で描くか?」
まらすけ「そ、それは・・・」
  突如、久美子はまらすけの首を絞めた。
まらすけ「ぐえええ!」
折戸久美子「このブタ野郎。ぶーぶー文句ばっか垂れやがって」
折戸久美子「たった一回ダメだったぐらいで、こんな腑抜け野郎になっちまったのかよ!」
まらすけ「! そ、その話は、やめろ・・・」
折戸久美子「あの時、別にあたしは何も気にしてなかった」
折戸久美子「あんたが勝手にふさぎ込んだんじゃねぇか!」
花木真奈央「・・・鹿嶋さん。久美子さんと師匠ってもしかして」
鹿嶋紳助「お察しの通り、昔付きおうとったんや」
花木真奈央「えええ!!」
鹿嶋紳助「まあ、漫画家同士のカップルは珍しい話でもないねんけど。 この二人に関しては衝撃やったわ」

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