DetectiveAlchemist −錬金術師の推理−

在日ミグランス人

EP9 超番外編 勇者ああああの事件(脚本)

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〇黒
ああああ「ウボァー!」
ああああ「新しい世界を創ったのはまだ許せるとして、」
ああああ「飛ばされる説明はないのかよっ!?」
  その時不思議な事が起こった。
ああああ「一言で済ますなぁ〜!!」

〇黒
ああああ「痛たたた・・・・・・」
ああああ「何処だ此処は?」
ああああ「BGM的にダンジョンっぽいな」
ああああ「・・・・・・何も見えない」
ああああ「? 何の音?」
ああああ「まあいいや・・・・・・」
ああああ「ったく、昔のRPGかよ」
ああああ「להאיר אור (照明魔法)」

〇魔王城の部屋
ああああ「・・・・・・なんじゃこりゃ」
ああああ「いきなりボス部屋っぽい・・・・・・」
ああああ「って、えっ!?」
ああああ「いきなり魔王っぽい奴が死んでる!?」

〇黒
  原作・原案
  在日ミグランス人
  提供
  TapNovel

〇魔王城の部屋
ああああ「って違う違う違う違う違う!!」
ああああ「『異世界転生したらいきなり魔王が死んでた件』」
ああああ「じゃねーわ!」
ああああ「どうなってんだ、こりゃぁ・・・・・・」
アブラクサス「これは・・・・・・」
アブラクサス「魔王様!?」
ああああ「ああん?」
アブラクサス「誰だ! 貴様は!」
ああああ「こっちが聞きてーよ」
アブラクサス「我が名は四天王が一人・・・・・・」
アブラクサス「アブラクサスッ!!」
ああああ「あ、そういうのちゃんとやるタイプ?」
ああああ「どうも。勇者ああああです」
アブラクサス「勇者だと!? 一体いつの間に侵入したのだ!」
ああああ「いつの間にっていうか・・・・・・」
ああああ「え〜とEP7を参照して」
アブラクサス「訳のわからん事をっ!」
アブラクサス「魔王様の仇!」
ああああ「違うって」
ああああ「私が来た時には、もう死んでたんだって」
アブラクサス「何・・・・・・ だと・・・・・・ ?」
アブラクサス「デタラメを抜かすな!」
アブラクサス「ぬおおおおっ!!」
ああああ「待て」
ああああ「ちょ待てよ」
ああああ「話せばわかる」

〇魔王城の部屋
アブラクサス「・・・・・・成程」
アブラクサス「にわかには信じられん話だが・・・・・・」
アブラクサス「事実なのだろうな」
ああああ「理解があって助かる」
ああああ「私も言葉を尽くした甲斐があった」
アブラクサス「・・・・・・」
アブラクサス「それはそれとして・・・・・・」
アブラクサス「では一体魔王様を殺害したのは誰なのだ?」
ああああ「魔王殺人事件って事か・・・・・・」
ああああ「ま、ミステリーのジャンルだし」
ああああ「犯人探そっか?」
アブラクサス「軽いな・・・・・・」
ああああ「因みに、この事件が解決されなかったら、どうなるの?」
アブラクサス「魔王様が亡くなったと知れたら、」
アブラクサス「一斉に人間達が攻めて来るだろう」
アブラクサス「そうなれば連中の世だ」
アブラクサス「我々魔族に居場所はなくなる」
ああああ「成程。それじゃあ、つまらないね」
アブラクサス「つまらない?」
ああああ「私の目的は世の中を面白くする事」
ああああ「人間と魔族は永遠に殺し合ってもらわないと❤」
アブラクサス「イカれた奴だ・・・・・・」
ああああ「んじゃ先ずは魔王を調べてっと・・・・・・」
  【名前】  ワルーモン
  【種族】  魔族
  【LV】  1
  【属性】  闇
  【クラス】 魔王
  【HP】    0/9
  【MP】    3/3
  【ステータス】 死
ああああ「・・・・・・弱すぎない?」
アブラクサス「先代の魔王様が崩御し、」
アブラクサス「新たに戴冠されたばかりなのだ」
ああああ「世襲制なんだ・・・・・・」
アブラクサス「人間の貴族だって同じだろう」
ああああ「それもそうねぇ・・・・・・」
ああああ「ラスボスが強いとは限らないか」
ああああ(つまり、誰でも殺せた・・・・・・)
アブラクサス「いつ頃亡くなったのだろうか?」
ああああ「詳しい事はわからないけど、死んで間もない」
ああああ「恐らく私が来る直前ね」
アブラクサス「殺害方法は?」
ああああ「さあ?」
ああああ「見たところ、傷は多い様だけど・・・・・・」
アブラクサス「魔法の類ではない?」
ああああ「たぶん。普通に物理攻撃っぽい」
アブラクサス「ふむ・・・・・・」
アブラクサス「ん? これは・・・・・・」
アブラクサス「血痕?」
ああああ「というよりゲソコンね」
ああああ「犯人が被害者の血液を踏んだまま、気付かずに歩いていったのね」
ああああ「今気付いた? 鳥目?」
アブラクサス「仕方なかろう」
アブラクサス「此処に来た時は、魔王様と貴様の姿しか見えなかった」
アブラクサス「貴様は気付いていたのか?」
ああああ「まあ一応」
ああああ「セーブポイント探してただけだけど」
アブラクサス「セーブポイント?」
ああああ「あ、シーン毎にオートセーブか」
アブラクサス「???」

〇闇の要塞
ああああ「んじゃ聞き込みと行きますか」
ああああ「あ。あんたのアリバイとか聞いてなかった」
アブラクサス「私を疑う気か?」
ああああ「そりゃそうよ」
ああああ「殺そうと思えば殺せたでしょ?」
アブラクサス「動機がない」
アブラクサス「私は魔王様が小さい頃からお世話をしていた」
アブラクサス「殺す筈などない」
ああああ「私が来る直前は何をしていたの?」
アブラクサス「寝ていたよ」
アブラクサス「大きな物音がしたから、それで起きた」
ああああ「つまり私が来た時ね」
ああああ(アリバイはなし・・・・・・ と)

〇魔物の巣窟
アブラクサス「先ずは一人目」
デュラハン「我が名は四天王が一人・・・・・・」
デュラハン「デュラハン!!」
ああああ「逐一名乗るのね」
デュラハン「ボスキャラなんで!」
デュラハン「貴女は? 女の勇者?」
ああああ「まあ色々あってこの世界に転生してきた最強勇者よ」
デュラハン「強くてニューゲーム!!」
ああああ「ってゆーか、どうやって会話してんだ・・・・・・」
アブラクサス「実はな、魔王様が何者かによって殺害されたのだ」
デュラハン「何ですと?」
デュラハン「一体誰が!?」
アブラクサス「それを調べている」
ああああ「少し前に大きな物音がしたと思うんだけど、」
ああああ「貴方はどこで何をしていたの?」
デュラハン「ここで魔法の勉強をしていました」
デュラハン「自分、学がないもんで、資格とか取りたいんですよ」
アブラクサス「そう言えば、お前は叩き上げで四天王の座まで上り詰めたんだったな」
ああああ(学がないっていうか、頭がねぇよ)
ああああ(こいつもアリバイなし、と・・・・・・)

〇水中
アブラクサス「続いて二人目・・・・・・」
シャーク「我が名は四天王が一人・・・・・・」
シャーク「シャーク!!」
ああああ「水中ステージ!?」
ああああ「溺れるわ!」
シャーク「あ、すいません」
シャーク「大気中だとエラ呼吸出来ないもんで・・・・・・」
アブラクサス「安心しろ」
アブラクサス「特殊な魔法が掛かっていて、我々も普通に呼吸も会話も出来る」
ああああ「その魔法、こいつに掛けろよ!」
アブラクサス「実はな、魔王様が何者かによって殺害されたのだ」
シャーク「なっ!? 何時!?」
ああああ「いや、もう絶対犯人じゃないだろ」
ああああ「こいつが殺しに行ったら、あの現場びっしょびしょになるわ!」

〇怪しげな祭祀場
アブラクサス「最後の一人だ」
ケンタ「我が名は四天王が一人・・・・・・」
ケンタ「ケンタウロスのケンタッ!!」
ああああ「・・・・・・」
ああああ「私が知ってるケンタウロスじゃないな」
ああああ「普通、下半身が馬じゃね?」
ケンタ「首から上のパターンです」
ああああ「そんなんある!?」
ああああ「っていうか碌な奴いねーな!」
ああああ「大丈夫か! この魔王軍!」
アブラクサス「実はな、魔王様が亡くなられたのだ」
ケンタ「そんな馬鹿な! 何時の話ですか?」
ああああ「ついさっきよ」
ああああ「それで犯人探してるの」
ああああ「もう目星は付いてるけど」
アブラクサス「えっ?」
アブラクサス「なんと・・・・・・」
アブラクサス「それは一体・・・・・・」
ああああ「他に容疑者は?」
アブラクサス「いないが・・・・・・」
ああああ「んじゃ決まりね」

〇闇の要塞
アブラクサス「どういう事だ。勇者よ」
アブラクサス「もう犯人がわかったとは・・・・・・」
ああああ「そのままの意味よ」
アブラクサス「では早速処刑して・・・・・・」
ああああ「いや逮捕じゃないのかよ」
アブラクサス「魔王様を命を奪ったのだ」
アブラクサス「極刑しかあるまい」
アブラクサス「で? 犯人は?」
ああああ「その前に、ちゃんと謎解きしましょうか?」
アブラクサス「何故だ?」
ああああ「その方が面白いから」
アブラクサス「・・・・・・」

〇黒
ああああ「ん? また真っ暗?」
アブラクサス「そういうダンジョンだ」
ああああ「面倒くさいわね」
ああああ「להאיר אור (照明魔法)」

〇魔王城の部屋
ああああ「ま、今のがほぼ答えみたいなもんだけど」
アブラクサス「どういう事だ?」
ああああ「もう一度ゲソコンを見て」
アブラクサス「これが?」
ああああ「犯人は出口に向かって歩いて行っている」
アブラクサス「うむ」
ああああ「一切迷いがない」
アブラクサス「うむ。だからそれが何だと言うのだ?」
ああああ「わからない?」
ああああ「出入りする度に照明が落ちるんでしょ?」
ああああ「私がこの部屋に来た時も、真っ暗だった」
ああああ「恐らくあれが、魔王の殺害直後だったのね」
ああああ「扉を締めて、出て行く音も聞いたわ」
アブラクサス「?」
ああああ「まだわからない?」
ああああ「真っ暗な中を、どうやって出口まで真っ直ぐ歩いて行くのよ?」
アブラクサス「そ、そうか・・・・・・」
ああああ「そんな事が可能だったのは・・・・・・」

〇魔物の巣窟
デュラハン「そうです」
デュラハン「私が魔王を殺しました」
ああああ「どうなってるのかは知らないけど・・・・・・」
ああああ「見えてるし、聞こえてるのよね?」
ああああ「聞き込みの時も、私が女だとわかった」
ああああ「恐らく暗闇でも問題ない」
デュラハン「そうです」
デュラハン「私に暗闇のステータス異常は通用しない」
デュラハン「真っ暗なダンジョンでも迷わず進める」
アブラクサス「しかしそれだけでわかるとは・・・・・・」
ああああ「もうひとつ」
ああああ「聞き込みの時、魔王が死んだと聞いて、」
ああああ「こいつは『誰が?』と答えた」
アブラクサス「?」
ああああ「普通、知り合いが死んだら『何時?』って聞くものよ」
ああああ「でも聞かなかった。知っていたからよ」
ああああ「そしてそれは犯人以外にありえない」
アブラクサス「なんと・・・・・・」
ああああ「で? 動機は?」
デュラハン「赦せなかった・・・・・・」
デュラハン「魔王の血筋というだけで、将来が安泰で・・・・・・」
デュラハン「下の苦労なんて知る由もなく・・・・・・」
アブラクサス「デュラハン・・・・・・」
ああああ「あ、そういうのいいから」
「え゛え゛!?」
デュラハン「今、イイトコだったんですけど・・・・・・」
ああああ「んじゃ、あんたが次の魔王ね」
ああああ「下剋上、大いに結構」
ああああ「それでこそ魔族っしょ!」
アブラクサス「いや、王位の継承には色々と段取りが・・・・・・」
ああああ「めんどくせーなー」
ああああ「ソレ面白いかぁ?」
アブラクサス「面白いとか、そういう問題ではなくてな・・・・・・」
ああああ「ダメダメ!」
ああああ「面白くないなら、やる価値なし!」
ああああ「קסם חובב קבוע (永続バフ魔法)」
魔王「ええええええええええぇぇ〜っ!?」
ああああ「さ〜て! 戦争よ!」
ああああ「人間共を血祭りにあげるぞぉ!」
「お前本当に勇者かよっ!?」

次のエピソード:EP10 エピソードゼロ的なやつ

コメント

  • ああああも探偵やるんですね(笑)
    魔王軍ものが大好きな私にとても刺さりました! 異世界に飛ばされたら魔王が殺されていた件、魔王殺人事件。長編の設定でも通用するくらい内容が濃いですね!
    あと、RPGあるあるネタに共感しまくりです!

  • 今回も謎解き楽しませてもらいました。ミステリー大好き☺️
    それと、ラストが超展開すぎ〜🤣
    勇者ああああのスピンオフ作品、続きが気になります!

  • やったあ、ああああの番外編\(^o^)/
    ちゃんとミステリーしてて、ツッコミも健在で、ああああの最後までブレないところがいいです!

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