収監魔人イッシューカン

快亭木魚

俺が収監!イッシューカン!(脚本)

収監魔人イッシューカン

快亭木魚

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〇新興住宅
  202X年・・・巷では原因不明の災害が多発していた。
逃げる男性「大変だ!火元不明の火事だ!」
逃げる女性「逃げてー!」
チューズデカ「カッカッカ!逃げろ人間ども!皆焼いてやる」

〇空
宇井行男「はしゃいでいるな。火妖魔人(かようまじん)のチューズデカよ」
宇井行男「お前を収監する」
チューズデカ「誰だ貴様?焼くぞ!」
宇井行男「俺は宇井行男(ういいくお)!」
宇井行男「ヨウビチェンジ!」
イッシューカン「またの名は!」
イッシューカン「収監魔人!イッシューカン!」
チューズデカ「なんだと!」
チューズデカ「火で燃やしてやる!」
イッシューカン「あぶねえ!火には水で対抗だ!」
イッシューカン「ヨウビチェンジ!」
ウェンズデスイ「呼び出されましたウェンズデスイ」
ウェンズデスイ「勢いある火を消します」
ウェンズデスイ「水妖魔法!龍水高路(りゅうすいこうじ)!」
チューズデカ「くそ!水の龍に俺の炎が喰われた!」
イッシューカン「いいぞ!この調子でチューズデカを捕らえる!」
イッシューカン「ヨウビチェンジ!」
ウェンズデスイ「おっと。もう交代ですか」
サーズデモク「ちょっと!体洗い中!」
サーズデモク「沐浴中はサーズデモクを呼ばないでって言ったのに〜」
サーズデモク「火のあいつを捕まえるわけね」
サーズデモク「木妖魔法!木巻頭志(きまきずし)!」
チューズデカ「木が手足に巻きつく!」
チューズデカ「このまま捕まってたまるか!」
チューズデカ「火妖魔法!火妖刺変直(かようさすぺんす)!」
サーズデモク「強い火で木が燃やされる〜!」
イッシューカン「流石だなチューズデカ。選手交代だ」
イッシューカン「ヨウビチェンジ!」
フライデキン「へいへーい!キンキンなおいら、フライデキン様のお出ましだ!」
フライデキン「金妖魔法!金妖牢戸勝(きんようろうどしょう)」
チューズデカ「くそ!金でできた牢で身体が縛られた」
イッシューカン「観念しろチューズデカ!ヨウビチェンジ!」
イッシューカン「収監妖魔法!吸収監行(きゅうしゅうかんこう)!」
チューズデカ「うぐわぁぁ!吸い込まれる!」
イッシューカン「収監完了!」
イッシューカン「問題がある妖魔人を一箇所に収監する!これが俺の!一収監(いっしゅうかん)!」

〇ホテルのエントランス
チューズデカ「ちくしょう!捕まえるとは不覚!」
ウェンズデスイ「安心してください。意外とこのイッシュー監獄は快適ですよ」
ウェンズデスイ「スイスイ泳げる室内プールもありますし」
サーズデモク「温泉もあって毎日沐浴できるよ」
フライデキン「ゲーム機も3Dプリンターもあってキンキンに楽しいぜ〜!」
フライデキン「見ろよ!3Dプリンターでおいらの等身大フィギュア作ったんだ!よく出来てるぅ!」
チューズデカ「いらねえそんなもん!」
チューズデカ「火を使いてえ!俺は常に燃えていたいんだ!」
サーズデモク「キッチンがあるからそこで肉を焼くといいよ」
チューズデカ「なら良し!早速ステーキを焼くぜ!」

〇見晴らしのいい公園
イッシューカン「よし、チューズデカは暴れてないようだ」
イッシューカン「この姿を見られるとまずいな。人間の姿に戻ろう」
宇井行男「よし。水妖、木妖、金妖に続いて火妖も捕まえた」
宇井行男「残りは土妖、日妖、月妖!」
宇井行男「土妖と日妖は『終末の天鬼(てんき)』を名乗っている」
宇井行男「人があふれる週末にこの世を終末にしようと企んでいる恐ろしいふたりだ」
宇井行男「月妖もこのふたりに合流したという。急がないと」
宇井行男「ここまで来るのは長かったぜ・・・」

〇岩山の中腹
  一年前、行男は山中を歩いていた。
宇井行男「俺はどこまでも行く男、行男だ。山道なんざ怖くねえ」
宇井行男「しかしずっと歩いて疲れたな。休める場所はないか」

〇洞窟の入口(看板無し)
宇井行男「洞窟があるぞ。ここで休もう」

〇洞窟の深部
宇井行男「洞窟の奥に何かありそうだな」
宇井行男「小さなほこらがある。何かが置いてあるな」
宇井行男「古ぼけた缶だ。中に何が入ってるんだ?クッキーかな」
宇井行男「・・・」
宇井行男「開けてみよう。誰も見ちゃいないだろう」
宇井行男「なんだこれは!まぶしい!」
宇井行男「うわー!」

〇洞窟の深部
イッシューカン「うーん・・・むにゃむにゃ」
イッシューカン「はっ!気を失っていた!」
イッシューカン「・・・」
イッシューカン「なんだこの姿は!俺の身体が変化してる!」
シュウ「あなた!イッシュー缶を開けましたね!」
イッシューカン「え?誰?」
シュウ「私は一週間の女神、シュウです」
シュウ「あなたが開けた缶はイッシュー、問題がある妖魔人を封じ込めていたものです」
イッシューカン「ようまじん?」
シュウ「妖魔人は曜日の妖力を持った魔人のことです」
シュウ「日妖から土妖まで7体。全て解き放たれました」
シュウ「妖魔人は放っておくと妖魔法を使い、人間を人知れず襲います」
シュウ「地震や火事、水害など・・・全て妖魔人の仕業」
シュウ「このままでは人間界は終末を迎えます。あなたは何としても妖魔人を収監しなければなりません」
イッシューカン「収監?どうやって?」
シュウ「あなたは今、収監する魔人、イッシューカンとなっています」
シュウ「イッシューカンなら自分の体内に妖魔人を封じ込めることが出来ます」
シュウ「収監した妖魔人はヨウビチェンジで一時的に呼び出し戦わせることが出来ます」
シュウ「全ての妖魔人を収監してこのほこらに戻って来なさい!」
シュウ「さもなくばあなたは人間に戻れません!」
イッシューカン「なんだってー!」
宇井行男「あ、戻った」
イッシューカン「あ、また変身した!」
シュウ「人間界で動くには不便でしょう。だから少しの間だけは人間の姿に戻れます」
シュウ「さあ行きなさい!7体の妖魔人を全て収監するのです!」
イッシューカン「ひえー」

〇見晴らしのいい公園
宇井行男「長かった・・・」
宇井行男「ウェンズデスイに水に沈められそうになったりサーズデモクの木で窒息しそうになったり・・・」
宇井行男「だがそれももうすぐ終わる!」
宇井行男「あと3体を収監して・・・俺は元の身体に戻る!」

〇山間の集落
体格のいい男「天気ええなあ」
暗い男「・・・拙者は憂鬱な気分だ」
暗い男「人間が嫌いだ・・・」
体格のいい男「そやな!人間は滅ぼすべきや!」
体格のいい男「ほな明るく行こうや!暴れるには丁度ええで!」
宇井行男「待て!お前らを暴れさせはしない!」
体格のいい男「なんや兄ちゃん?初対面で感じ悪いなあ」
暗い男「変な奴に絡まれて気分はブルーだ・・・」
宇井行男「俺の一収監妖気予報がお前ら妖魔人の気を捕らえた!」
暗い男「憂鬱だ・・・始末するしかない・・・」
宇井行男「危ねえ!いきなり斬撃喰らわしてくるなんて!ギリでよけた」
宇井行男「本気を出すしかねえな」
宇井行男「ヨウビチェンジ!」
体格のいい男「イッシューカンやないか!よう追ってきたな!」
体格のいい男「バレちゃ仕方あらへん!」
サタデード「このサタデードが相手したる!」
暗い男「憂鬱だ・・・!月の突きを避けられるなんて!」
マンデゲツ「拙者、マンデゲツの恐ろしさを思い知らてやろう・・・!」
イッシューカン「ふたりいっぺんはキツい!ヨウビチェンジ!」
サーズデモク「まずはサタデードの動きを封じるんだね」
サーズデモク「木妖魔法!木散止(きばらし)!」
サタデード「おっきい木を生やして行く手を封じおった!」
サタデード「わいの足は土でできとるから木が絡まってしゃあない!」
イッシューカン「よし!木は土に効きやすい!ヨウビチェンジ!」
ウェンズデスイ「マンデゲツ!平和な実力者、平実(へいじつ)と呼ばれた君が」
ウェンズデスイ「なぜ終末の天鬼のふたりと手を組むのですか?」
ウェンズデスイ「斬撃も水のごとく華麗によけます」
マンデゲツ「憂鬱だ・・・水のようによけられて・・・」
マンデゲツ「人間はすぐ・・・「月曜に学校行きたくない」「月曜の仕事は最悪」「月曜は嫌」と言う・・・」
マンデゲツ「月曜日が悪く言われ過ぎて・・・!憂鬱な気分になってしまった・・・!」
マンデゲツ「許せん・・・!人間を攻撃し平日も休日もなくし・・・毎日終末にしてやる・・・!そう誓った・・・!」
イッシューカン「喋っている隙に収監だ!」
マンデゲツ「うわあ・・・こんなかたちでやられて・・・憂鬱・・・」
サタデード「ひどいやっちゃ!本気で行くでぇ!」
サタデード「土妖魔法!土地転駕士(とちころがし)!」
イッシューカン「地面が大きく揺れた!」
イッシューカン「サーズデモクが作った大木の壁が一瞬で壊された!手強いぞ!」
サタデード「土妖魔法!土俵張利手(どひょうはりて)!」
イッシューカン「痛い痛い痛い!力士ばりの張り手がくる!」
イッシューカン「距離をとって戦う」
サタデード「逃げたらあかん!」
イッシューカン「ヨウビチェンジ!」
チューズデカ「火妖魔法、火球的炭焼化(かきゅうてきすみやか)!」
サタデード「アチチ!あっついあっつい!火球投げてくるなんて卑怯や!」
チューズデカ「サタデード。おめえの怒りは分かるぜ」
チューズデカ「俺もかつては人間に怒りを感じていた」
チューズデカ「だが最近料理に目覚めた俺は!人間が作るレシピの多さに感動している!」
チューズデカ「人間を滅ぼす必要はねえ!」
チューズデカ「火を使った料理のフルコースをお前にもご馳走するぜ!だから来い!」
イッシューカン「収監!」
サタデード「ほんま手慣れておるわ」
イッシューカン「よし!残るはサンデニチのみ!」
イッシューカン「なんだ?強い日差しだ!」
イッシューカン「衝撃波がきた!よけるぞ!」

〇岩山
イッシューカン「危なかった。間一髪でよけたが周辺が荒野になるほどの威力!」
サンデニチ「この私、最強の終末の天鬼ことサンデニチを呼ぶのは貴様か?」
イッシューカン「サンデニチ!お前を収監する!」
サンデニチ「人間は醜い!週末に出かけても争ってばかりだ」
サンデニチ「真の終末の世界を見せて滅ぼすべきだ」
サンデニチ「日妖魔法、焦炎散出(しょうえんさんで)!」
イッシューカン「いやーよけるのに必死」
イッシューカン「ヨウビチェンジ!」
サンデニチ「太陽の熱さを持つ私には火球など効かない」
チューズデカ「やべえパス」
ウェンズデスイ「ええーここでチェンジですか」
サンデニチ「太陽の以下略、水龍など効かぬ!」
ウェンズデスイ「ああー無理です交代」
イッシューカン「え!ちょっと待ってよ、他に誰か出れないの?」
サーズデモク「今度こそ沐浴中なので無理で〜す」
サタデード「一緒に行動しとったからサンデニチの強さはよう知っとる」
サタデード「わいは敵わんのでパスや」
イッシューカン「ちょっとみんなひどくない?」
マンデゲツ「接近してくれれば・・・拙者の一太刀でやれるやも・・・」
イッシューカン「よし!頑張って近づく!」
イッシューカン「ヨウビチェンジ!」
マンデゲツ「月曜魔法、雄撃月妖(ゆううつげつよう)!」
マンデゲツ「憂鬱な気分を勇気に変え勇ましく撃つ剣・・・!」
サンデニチ「月の突きなど所詮その程度か」
サンデニチ「日妖魔法、日奔刀(にほんとう)!」
マンデゲツ「拙者の剣が折れた・・・!」
マンデゲツ「・・・」
イッシューカン「ええ!ちょっと無言で引っ込まないでよ!」
イッシューカン「ぐわあ!奔放な斬撃が痛い!」
フライデキン「おいらに秘策がある!もし勝てたら新しいゲーム機置いてくれよ!」
イッシューカン「分かった、約束する!信じるぞ、フライデキン!」
イッシューカン「ヨウビチェンジ!」
フライデキン「見せてなかった秘策があるのさ!」
フライデキン「金妖魔法、砂金天国!」
サンデニチ「何?砂金になったというのか?」
サンデニチ「斬撃に手ごたえがない!」
サンデニチ「衝撃波が当たってるかも分からない!」
フライデキン「はい!背後に現れてはがいじめ成功!」
サンデニチ「まさか!両手を取られるとは!」
イッシューカン「でかしたフライデキン!今のうちに収監する!」
サンデニチ「やられた!」
イッシューカン「よし!ついに全員を捕らえた!」

〇岩山の中腹
宇井行男「はあはあ。山道は疲れる」
宇井行男「もうすぐほこらだ!」

〇洞窟の深部
宇井行男「はあはあ・・・。やっとこのほこらに戻って来たぜ」
宇井行男「シュウ様、出てきてくれ!」
宇井行男「妖魔人を全員捕まえたぞ!」
シュウ「やりましたね。ご苦労様でした」
シュウ「ではイッシューカンに変身して捕らえた者を見せて下さい」
イッシューカン「どうだ?俺の中に全員入ってるだろ?」
シュウ「うーん・・・」
シュウ「ひとり足りないようですね・・・」
イッシューカン「何?そんなバカな!」

〇ホテルのエントランス
イッシューカン「おいおい!全員いるよな?」
サンデニチ「まだまだ修行が足りないな!」
マンデゲツ「流石!強い・・・!憂鬱になりそう・・・!」
イッシューカン「サンデニチとマンデゲツは剣の稽古をしてる」
サタデード「土俵際の攻防!くぅ!惜しかった!」
イッシューカン「サタデードは相撲中継観てて」
チューズデカ「よし!いい焼き加減!」
イッシューカン「チューズデカは焼きそば焼いてるだろ」
サーズデモク「いい湯だねえ〜」
イッシューカン「サーズデモクは沐浴中で」
ウェンズデスイ「次は平泳ぎに挑戦」
イッシューカン「ウェンズデスイはプールで水泳」
イッシューカン「フライデキンはずっと新しいゲーム機に夢中」
ウェンズデスイ「おや?」
ウェンズデスイ「これフライデキンの等身大フィギュアですよ!」
イッシューカン「なんだってー!」
イッシューカン「そう言えばほこらに来る途中の山道で砂金が飛んでいったような・・・」
イッシューカン「フライデキンの野郎!砂金になって逃げたな!」
イッシューカン「脱獄する為にゲーム好きキャラの印象つけてたのか!ちくしょう!」

〇渋谷のスクランブル交差点
フライデキン「うまく逃げれた!」
フライデキン「人間の姿にならないとね!」
パリピな男「おいら頑張ったし!今日は金曜の夜だし!」
パリピな男「ちょっとぐらいハジケてもいいよね!」
  かくして行男が人間に戻れる日は遠のくのであった。
宇井行男「ちくしょう!渋谷の人混みじゃ探しきれん!」
ウェンズデスイ「落ち込まないであの決め台詞言って下さいよ。「これが俺の一収監!」ってやつ」
宇井行男「うるせえバカヤロー!」
  頑張れ行男!戦えイッシューカン!

コメント

  • とても楽しく読めました!😆
    ノリが最高に良くて、一気読みです。
    オチも見事でした!感服ー☺️

  • 一週間とその各曜日をとてもコミカルに名付けていて言葉遊びが粋でした!さすが、フライデキン、華の金曜日はだれでもが羽を伸ばしたいですよね。

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