恋するパワード! まほろちゃん!

平家星

#5 ショッピングデートしちゃった!(脚本)

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〇ファンシーな部屋
  ピロン
  メッセージアプリの通知音を聞き、のり子はグループチャットを開いた。
丸藤のり子「あ・・・。満男くん風邪か~。明日の買い物は厳しそうね」
  のり子がふと窓の外を見ると、まほろが部屋の外をホバリングしている。
丸藤のり子「えっ!?」
丸藤のり子「あんた、何してんのよ?」
城田まほろ「へ? の、のり子の顔を見たくなっただけだよ・・・」
城田まほろ「ところでのり子、オムツくんからのメッセージ見た?」
丸藤のり子「見た見た。風邪だってね」
城田まほろ「アレだったら明日、あたしと涼くんだけで行ってくるけど」
城田まほろ「あたし、涼くんと二人で行きたいわけじゃ、なくもなくもないんだけど」
丸藤のり子「構文おかしくなってるよ、まったく。 それを言いに来たんでしょ? 涼くんと二人で行ってくれば?」
城田まほろ「その言葉、待っておりました・・・! やっふぃー! 買い物デートだぁ~ん!」
  まほろは歓喜しながら、夜空をグルグルと飛び回った。
丸藤のり子「分かりやすい奴・・・」

〇田舎のショッピングモール
城田まほろ(涼くんと二人きり・・・。 胸がドキドキ・・・)
城田まほろ(ああ、いかんいかん。 すぐ爆発するからな、あたしは)
島本涼「・・・お待たせ」
城田まほろ「いえっ! ぜんぜーん、待ってません! これっぽっちも!」

〇試着室
  服屋に来た二人。涼はシャツを自分の体にあてて、まほろに見せた。
島本涼「・・・似合うかな?」
城田まほろ「きゅん・・・す、素敵です。カシャ」
島本涼「・・・こっちは?」
城田まほろ「そっちも、きゅん・・・。カシャ」
  涼が別の服を見に移動すると、まほろのパワードスーツのお尻から音がする。
  ビーッ
  ポラロイドカメラのように、お尻から写真が吐き出される。
城田まほろ「ムフフ・・・宝物にしよ・・・」

〇宝石店
城田まほろ「ほぉ~・・・可愛いネックレス・・・」
島本涼「・・・それ、欲しいの?」
城田まほろ「え? いやいやいや! こういう女の子っぽいのは、あたしには似合わないから!」
城田まほろ「ほら、あたしって、ファニーでコミカルなキャラクターじゃんね!」
島本涼「・・・・・・」
城田まほろ「ほらほら涼くん、次の店に行こ!」

〇ゲームセンター
  クレーンゲームをしている二人。
  アームの力が弱いのか、ぬいぐるみはすぐに落ちてしまう。
城田まほろ「あーん! 落としちゃった!」
島本涼「・・・残念」
城田まほろ「このアーム、全然力ないじゃん!」
城田まほろ「よし!」
パワードスーツ「ピポピポ、ピピピピ・・・」
城田まほろ「アームさん・・・聞こえる? スーツを介して、語り掛けています」
アーム「・・・・・・」
城田まほろ「あなたは、強く強く掴んで、ぬいぐるみを放さない」
城田まほろ「いい? あなたはもっと、頑張れる」
アーム「・・・・・・」
城田まほろ「・・・暗示完了」
  まほろは再びクレーンゲームに挑戦する。
  アームはがっちりとぬいぐるみを掴むと、取り出し口の上へと移動した。
城田まほろ「イエス!」
  しかし、アームはぬいぐるみを放す気配がない。
城田まほろ「・・・あれ?」
島本涼「・・・放さないね」
城田まほろ「アームさん。もう大丈夫よ、放して」
アーム「・・・・・・」
城田まほろ「ほら、放せようっ! 頑張りすぎだろ、おいっ!」
  まほろは興奮してクレーンゲームをガンガン揺らし始める。
島本涼「・・・ねぇ、まほろちゃん。あれ」
城田まほろ「ん?」
  涼の指さす方、店の外には、泣きじゃくる子供がいた。
男の子「ママ? ママ~!」

〇モールの休憩所
城田まほろ「おもちゃ屋を覗いてたら、ママを見失っちゃったの?」
男の子「うん。ママ、いなくなっちゃった・・・」
島本涼「・・・可哀そう」
城田まほろ「大丈夫! お姉さんに任せなさい! すぐにママを見つけてあげるからね!」
  まほろはパワードスーツの捜索レーダーを起動した。
城田まほろ「ママはどんな人?」
男の子「・・・眼鏡をかけていて、青いワンピースを着ているの」
パワードスーツ「何人か、該当者を発見しました」
城田まほろ「イエス! 連れてくるね!」

〇モールの休憩所
城田まほろ「この人がママ?」
オヤジ「え? わし?」
男の子「ママじゃない」
城田まほろ「違うか」
島本涼「・・・惜しい。眼鏡は合ってる」

〇モールの休憩所
城田まほろ「この人?」
女の子「なぁに~?」
男の子「ママじゃない」
城田まほろ「違うか」
島本涼「・・・惜しい。青い服は合ってる」

〇モールの休憩所
城田まほろ「この人?」

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