不倫密告掲示板

カイト

第1話 平和な日常(脚本)

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〇おしゃれなリビングダイニング
???「おはようママ」
???「はいおはようみきちゃん」
  眠そうな目を擦りながらそう言ってきたのは私の娘の幹だ。
  幹はいつも通りテーブルの横に置いてある小さな椅子に座る。
???「2人ともおはよう~」
  大きな口を開けながらあくびをして幹の隣の椅子に座る。
???「今日の朝ごはんは目玉焼きかぁ美味しそうだな!」
幹「パパ目玉焼き大好きだもんね!」
  幹が純粋な笑顔を顔に浮かべてそういう。
???「ああ、パパは目玉焼きが大好きだからな」
  同じように笑顔で言葉を返す。
  何気ない娘と父親のやり取りを見ているだけでなんだか微笑ましくなってくる。
???「それじゃあ朝ご飯が冷める前に食べちゃいましょうか」
  楽しそうに喋っていた2人にそう声をかける。
???「そうだなせっかくママが作ってくれた朝ご飯が冷めちゃうから早く食べちゃおう」
  いただきます
  いただきます
  いただきます
  3人のいただきますの声が揃い朝ごはんを食べ始める。
???「みきちゃん口の周り汚れてるよ」
  私はそう言いながら近くにあったティッシュを取りティッシュで幹の口の周りを綺麗にする。
???「ほらこれで綺麗になった」
幹「ありがとうママ」
  笑顔で言う。
???「それじゃあそろそろ会社に行ってくるよ」
  そう言って椅子から立ち上がりスーツに着替える。
???「いってらっしゃい」
幹「いってらっしゃいパパ」
???「ああ、行ってくるよ」
  そういったあと家を出て行った。
  それからしばらくして時計の方を見てみるともうそろそろゴミを回収しに来る時間だと気づく。
???「もうこんな時間!みきちゃん今ママゴミ捨てに行ってくるからいい子でお留守番できる?」」
幹「いい子でお留守番できる!」
???「それじゃあママ今からゴミ捨てに行ってくるからちょっと待っててね」
  私はそう言ってキッチンの前に置いておいた二つのゴミ袋を持って家を出てマンションの階段を早足で降りる。

〇中規模マンション
  あたりを見渡してみるとまだゴミを回収に来てはいないようだった周りにゴミがまだ残っている。
  ほっと胸を撫で下ろして両手に持っていたゴミ袋をゴミ置き場に置く。
  反対に足を向けて家に戻ろうとしたその時!
???「深雪さんおはようございます」
  私にそう声をかけてきたのは同じマンションに住んでいる菊地亜美さんだ。
  いつも優しく笑って私に話しかけてくれる。
深雪「亜美さんおはようございます」
深雪「すいません今家出娘に留守番を任せているので今度ゆっくりお話しでも」
  そう言ってなるべく早足で家と戻る。
???「ねえねえ知ってる『最近不倫密告掲示板 』ていうのが流行ってるらしいよ」

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コメント

  • 嵐が起きる前の静けさといった感じのプロローグでした。人間、知らなければ幸せなままのことが多いのに、好奇心には勝てないものですね。

  • まるでテレビコマーシャルに出てくるような家庭の朝の明るく楽しい雰囲気、きっとこの後何か不幸なことが起きるんだろうなあと予感させられるほど完璧な描写でした。期待感!

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