いじめられっこ、魔王軍に転生する

坂井とーが

6話 世界の理(脚本)

いじめられっこ、魔王軍に転生する

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〇魔王城の部屋
魔族「ニンゲン、タベテイイ?」
魔族「ダメ! マオウサマ、オコル!」
二宮叶恵(宿利くん、早く帰って来て・・・!)
二宮叶恵「宿利くんっ!」
二宮叶恵「大丈夫だった? 怪我はしてない?」
宿利ユウ「・・・平気だよ」
二宮叶恵「嘘。平気って顔してない。 いったい何があったの?」
  色々あり過ぎて、何から説明すればいいのかわからない。
アマデウス「異世界人たち、そろっているな」
アマデウス「まずは、我々と人間族の戦いに巻き込んでしまったことを詫びよう」
ヴィオ「詫びることなどありませぬ。 人間どもが勝手にやったこと──」
アマデウス「突然見知らぬ世界に放り出されて、不安に思ったことだろう」
アマデウス「よくここまで無事に生き延びたな」
宿利ユウ「・・・」
宿利ユウ「あの、あなたの魔法で召喚者を元の世界に送り返すことはできないんですか?」
アマデウス「できない。世界の壁を越える技術は、人間しか持っていないのだ」
ヴィオ「ユウ、貴様は元の世界に帰りたいのか? 魔王軍に入りたいと言ったくせに」
宿利ユウ「僕は帰らない――いや、きっともう帰れないよ」
アマデウス「そうだろうな。魔族が異世界に渡ったという前例はないはずだ」
アマデウス「たとえ元人間のゴースト族でもな」
二宮叶恵「・・・」
アマデウス「ユウ以外を元の世界に返すには、人間たちから方法を教えてもらう必要がある」
ヴィオ「『教えてくれる』とはとても思えませぬが」
宿利ユウ「人間側にそんな技術があるなら、戦い方も知らない僕らを召喚しなくても・・・」
ヴィオ「前にも言ったが、この世界の人間はレベルシステムに対応しておらぬ」
ヴィオ「そんな種族が魔法を鍛えたところで、魔王様には太刀打ちできまい」
ヴィオ「だが、異世界人であれば、サピエンスの域を超えてステータスを強化することができる」
ヴィオ「スキルの使用も、この世界の人間にはできぬことだ」
クラスメイト「スキル? ステータスって・・・?」
  まだ気づいていなかったのか。
二宮叶恵「あの、もしかしてこれのことですか?」
アマデウス「そうだ。それがレベルシステムによるステータスだが・・・」
アマデウス「ほう。さすがは異世界人だ。レベル1とは思えない数字だな」
ヴィオ「『回復』とは、珍しいスキルを持っておるな」
  待って。ステータス、高くない?
クラスメイト「カナエ、それどうやるの?」
二宮叶恵「えっと、ゲームでメニューボタンを押すみたいに──」
クラスメイト「は? 意味わかんない」
アマデウス「システムへの適応には個人差がある」
アマデウス「ステータスを開けない者は、自分自身に問いかけよ。自分は何者か、と」
板東「あ、できたぞ!」
  僕よりもずっとステータスが高い・・・!
  二宮さんや板東だけじゃない。
  他のみんなも──
ヴィオ「ユウ。貴様は早くからステータスの存在に気づいていたのだろう?」
ヴィオ「見せてみろ。さぁ、早く」
宿利ユウ「うっ・・・」
ヴィオ「まさか、見せられぬほど低いわけではあるまいな?」
宿利ユウ「い、いや、そんなことっ」
  レベルも上がってるし、さすがに最下位ではないよな?
「・・・」
アマデウス「・・・少し見劣りするな」
ヴィオ「レベル7でこれとは、救いようがありませんな」
ヴィオ「このステータスで魔王軍に入ろうなどと申しておったとは」
宿利ユウ「ぐっ・・・」
  ひどい言い様だ。魔王に言われるならまだ仕方ないけれど──
宿利ユウ「『このステータス』相手にビビって攻撃できなかった奴は誰だよ?」

〇魔王城の部屋
  結局、全員のステータスが出そろっても、僕のステータスが最弱だった。
  レベル差があるはずなのに・・・。
  やっぱり僕は、ここでも落ちこぼれなのか・・・?
アマデウス「やはり異世界人だ。並みの魔族を上回る初期ステータスを持っている」
アマデウス「わが軍に入れば、重宝するだろう」
ヴィオ「魔王様!?」
ヴィオ「まさか、ユウのみならず、他の人間たちまで引き込むおつもりですか!?」
アマデウス「双方にとって利のある話だろう」
アマデウス「我々は貴重なスキルを持つ人材を手に入れられる」
アマデウス「そしてお前たちは、厳しい自然の中で生き抜く必要がなくなるのだから」
ヴィオ「ですが、危険ですぞ!」
ヴィオ「こやつらは人間。いつ裏切って奴らの側に付くかわかったものではありません!」
クラスメイト「それってヤバくない? 白崎を敵に回すってことよね」
板東「あのー、俺のダチがあっち側にいるんッスけど・・・」
ヴィオ「ほら、言わんこっちゃない。 やはりこやつらは、今すぐ処け──」
アマデウス「敵味方に関係なく、異世界の人間は異世界に帰す」
アマデウス「それがこの世界の理(ことわり)だ」
二宮叶恵「あのっ」
二宮叶恵「私、魔王軍に入ります!」
クラスメイト「ちょっと、カナエ!?」
二宮叶恵「だって、さっきから聞いてたら、この世界の人間たちの方が身勝手に思えるから」
二宮叶恵「それに、私は白崎くんのこと間違ってると思ってるよ」
二宮叶恵「私はもう、あんな人の言いなりになりたくない」
アマデウス「ならば、帰還のときまでの暮らしは保証しよう」
ヴィオ「やれやれ。敵種族を保護するなど、魔王様は何を考えておられるのやら」
アマデウス「ヴィオ」
アマデウス「人間族を迫害するようなことを言うな」
アマデウス「俺が作りたいのは、種族による格差のない世界だと言っているだろう」
宿利ユウ「!!」
ヴィオ「は、申し訳ありません」
アマデウス「魔族も人間族も、ともに手を取り合って生きていければ・・・」
アマデウス「そう思わないか?」
  魔王に取り入ろうと思ったのは、僕自身が復讐を果たすためだった。
  でも、それを差し引いても、この人になら付いて行ってもいいんじゃないだろうか──

〇闇の要塞

〇闇の闘技場
ヴィオ「付いてこられるか!?」
宿利ユウ「ぐっ」
  魔王軍に入るとは言ったけど・・・
ヴィオ「遅いぞ! ここだ!」
宿利ユウ「うわっ!」

〇空
  訓練にまるで付いていけない・・・。

次のエピソード:7話 レベル上げ

コメント

  • 二宮さん、何気に称号が主人公と同じく
    【ゲーム廃人】なんですね…笑

    道理で異世界への対応がはやい!

  • 魔王様、めちゃくちゃイケメン😍ルックスがまず好みですけど、中身も最高ですね✨いつか魔王様でアナザーストーリーお願いします🙇
    というか、ユウ……だいぶステータスが……白崎と戦えるのか😭

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