ラブメッセージ

本田すみれ

エピソード4(脚本)

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本田すみれ

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〇一人部屋
遊垣悠斗「何もやることないな〜」
  えりちゃんからだ。
  どうしたんだろう
幸田えり「どうしよう い、一郎が血を吐いてか細く鳴き続けているの」
遊垣悠斗「それは大変だね」
幸田えり「あの後心配だったから学校に居残って面倒見てたら突然・・・」
遊垣悠斗「ってことはまだ学校なのか?」
幸田えり「ええ、そうよ」
遊垣悠斗「色々心配だからそっち行くわ」
  僕は部屋着のまま急いで飛び出した

〇お嬢様学校
遊垣悠斗「どこだ、えりちゃんは」
  階段を登りきり、えりちゃんらしき影を発見した僕は近寄る
幸田えり「い、一郎が動かなくなっちゃった・・・・・・」
遊垣悠斗「息してない・・・ 人工呼吸してもムリか?」
  僕は動かない猫に必死に人工呼吸をした。
  人間のそれを猫にやって効果があるとは思えなかったが
  約5分後、僕は力尽きていた。
遊垣悠斗「えりちゃん、すまないけどもう一郎は・・・」
幸田えり「そ、そんなぁ。明日から私何を糧にして生きてけば・・・」
遊垣悠斗「もう夜も遅いし家に帰らないと幸田さんの両親が心配する」
幸田えり「一郎埋めてからにする。今までありがとね」
  校庭の木の下に一郎を埋めてその上に太い木の枝を刺して墓代わりにしたのであった
幸田えり「明日の放課後、私を慰めてくれませんか?」
遊垣悠斗「そんなことならお安い御用さ」
  えりちゃんと明日も会うことになった。
  どんどん恵留ちゃんと話す機会がなくなっていく。

〇商店街の飲食店
幸田えり「やっぱり一郎のこと考えると泣きそうになる。今日学校休んじゃったし」
遊垣悠斗「一郎くんもそれだけ想ってくれる主人がいて幸せだったんじゃないかな」
幸田えり「だといいですけど・・・」
  約3分ほど時間が流れてえりちゃんはびっくりすることを言い出した
幸田えり「そうだ、悠斗さん一郎になったつもりで鳴いてみてくれませんか?」
  どういう無茶ぶりだ
  しかし僕はそれに従うことにした
遊垣悠斗「にゃ、ニャーお」
幸田えり「もっと甲高い声で鳴いて」
遊垣悠斗「ニャー!」
幸田えり「ちょっとだけ一郎に似てた」
遊垣悠斗「にゃん🐱」
幸田えり「いいわ、いいわよ〜」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「悠斗さん、何をやって・・・」
遊垣悠斗「これは猫を亡くした女の子を慰めるためにやってるのであって」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「あまりシンジラレませんね・・・ なんだか悠斗さんが女の子と一緒にいるの見てしまってガッカリです」
  怒ったまま恵留ちゃんは去っていってしまった
幸田えり「彼女、怒らせてしまったみたいけれど大丈夫?」
遊垣悠斗「ああ、明日じっくり説明するよ。 それより今はえりちゃんを1人にさせられない」
幸田えり「ありがとう」
遊垣悠斗「あんまり泣いてばかりだと一郎くんが心配するかもよ」
幸田えり「そ、そうだよね 前を向かないといけないよね でもまだ引きずっちゃうな」
遊垣悠斗「えりちゃんの心優しいところ一郎くんにも伝わってたんじゃないかな? だから懐いてたんだと思うよ」
幸田えり「そっかな・・・ そう言われるととてもうれしい」
遊垣悠斗「恵留さんに猫の鳴き真似してるの見られたのけっこう恥ずかしいな」
幸田えり「あの子って悠斗くんとどんな関係なんですか?」
遊垣悠斗「クラスメイトだよ 友達っちゃ友達なのかな」
幸田えり「私じゃダメですか?」
遊垣悠斗「え?」
幸田えり「私が悠斗くんのカノジョになっちゃダメですか?」
遊垣悠斗「スマン、今はまだ結論を出せそうにない。 えりちゃんとまだ出会って間もないし」
幸田えり「そう・・・ あきらめないから」
  そう言うとえりちゃんはどこかに行ってしまった。
遊垣悠斗「やれやれだな」

〇図書館
遊垣悠斗「あっ、昨日は・・・」
絵瑠譜恵留(エルフエル)「あなたとはハナシタクないです」
菊一文字隆介「嫌われたもんだな」
菊一文字隆介「なんかマズイところ見せたんじゃね〜の?」
  ズバリと図星を突いてくる親友。
遊垣悠斗「亡くなった猫の鳴き真似して女の子を慰めてただけなんだ 恵留ちゃんの誤解解くにはどうしたらいいかな」
絵瑠譜恵留「そうですか? なんだかイチャイチャしてたように 見えたのですが」
  恵留ちゃんを説得するにはそこそこ時間がかかりそうだ
遊垣悠斗「信じてくれよ」
絵瑠譜恵留「ここじゃ面白い本もつまらなくなってしまうわ。 それじゃ後でね隆介くん」
菊一文字隆介「今回はかなりヤバめだな」
遊垣悠斗「ああ、まいったよ」
菊一文字隆介「悠斗、お前はどっちを攻略したいんだ? 恵留ちゃんはどうでもいいのか?」
遊垣悠斗「本当は恵留ちゃんと結ばれたいよ」
菊一文字隆介「言えたじゃねえか しゃ〜ねぇ〜な、男隆介 一肌脱いでやっか」
  どんな計らいをしてくれるのだろう?
  ここはコイツに任せるしかないのか
遊垣悠斗「何かいいアイデアあんのかよ」
菊一文字隆介「花火でもしようぜ 3人で」
遊垣悠斗「正気か?」
菊一文字隆介「ああ、お前を助けてやりたくてな」
遊垣悠斗「恩に着る 隆介をダチにしててよかったわ」
  花火といっても花火大会なのか手でやる花火なのかどっちなのか気になりつつ、彼との話題を過ごした

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