〇水中
古蝶　藍(こちょう　らん)（沈んでいく・・・ 私の意識が・・・ 遠くなっていく・・・）

〇水中
古蝶　藍(こちょう　らん)（私の・・・ この悲しみから流れる涙と共に・・・ 深く深く落ちていく・・・ 落ちていく・・・）

〇美しい草原
転生ヒロイン「う・・・」
　　目を覚ました、藍は周囲を見回す
転生ヒロイン（えっ？ こ、ここは何処なの？ 凄く自然が綺麗な場所だけど・・・？）
転生ヒロイン（それに・・・ 鋏と葵は一体何処へ？ 私達車に跳ねられたはずじゃ・・・？）
　　藍は周囲をゆっくりと探索していくことに

〇湖畔
　　少し歩き
　　
　　運よく水場を発見する藍
転生ヒロイン（ふう・・・ とりあえず水は確保できたけど・・・ って・・・）
　　藍は池に写った己の姿を見て
　　
　　たいそう驚く
転生ヒロイン「え・・・ えええええええええええええええっ！」
　　それもそのはず、スーツ姿だったはずが
　　
　　いつの間にか、着たことも無いドレスを
　　
　　己が纏っていたのだから・・・
転生ヒロイン（あ、あははは・・・ そ、そう！　これは夢よ・・・ うん、きっとそう・・・）

〇美しい草原
　　藍は何故か元居た場所に戻る事に
転生ヒロイン（・・・ 優しい風が気持ちいいし 花のいい香りがする・・・）
　　藍は目をそっと瞑り
　　
　　視覚以外の感覚を感じ
　　
　　これが現実である事を知る

〇美しい草原
転生ヒロイン（そういえば、ここ鋏と昔一緒にいった 高原と少し似てる・・・）
　　藍は数年前の
　　
　　鋏との楽しかった思い出を
　　
　　思い出してしまう・・・

〇美しい草原
古蝶　藍(こちょう　らん)「今日は楽しかったね・・・」
刈園　鋏(かりぞの　つるぎ) 「良かった！ 藍が楽しかったなら何よりだよ！」
（・・・）
　　藍は自然に咲く花が大好きで
　　
　　このような場所を好んでいたし
　　
　　彼氏の鋏もそれを知っていた
刈園　鋏(かりぞの　つるぎ) 「あ、あの良かったらまたここに 行こうよ・・・」
古蝶　藍(こちょう　らん)「え・・・？ いつ・・・？」
刈園　鋏(かりぞの　つるぎ) 「藍と、その・・・ 一緒に暮らすようになってから か・・・な・・・？」
古蝶　藍(こちょう　らん)「あ・・・」
古蝶　藍(こちょう　らん)「う、うん・・・」
刈園　鋏(かりぞの　つるぎ) 「あ、あと これ・・・」
古蝶　藍(こちょう　らん)「え・・・？」
刈園　鋏(かりぞの　つるぎ) 「今日は藍の誕生日だったろ？」
古蝶　藍(こちょう　らん)「あ・・・」
刈園　鋏(かりぞの　つるぎ) 「あはは・・・ やっぱり忘れてたか・・・ 藍らしいっちゃらしいけど」
古蝶　藍(こちょう　らん)「あ、ありがとう・・・」

〇美しい草原
転生ヒロイン（・・・）
転生ヒロイン（鋏・・・）

〇美しい草原
　　その時だった・・・
　　
　　何者かが近づいて来る・・・
レッド・リスト「おー！ あったあった！ この花でいいかー！」
レッド・リスト「って・・・ あ・・・」
レッド・リスト「え・・・」
レッド・リスト（この子・・・な、泣いてる・・・？ それに ここいらでは見かけない顔だな・・・）
レッド・リスト「あ、あの・・・」
転生ヒロイン「あっ・・・」
レッド・リスト「あ、あの・・・ 唐突で申し訳ないんですが・・・ な、何かあったんですか・・・？」
　　藍は迷っていた
　　
　　見ず知らずのしかもここが何処かも
　　
　　わからない場所で知らない人と会話
　　
　　していいものか・・・
転生ヒロイン（あ、でも よく考えたら 相手の会話内容は理解出来てる・・・!!）
転生ヒロイン（それに この人悪い人には見えないし・・・ 折角だから 少し会話してみようかな・・・？）
転生ヒロイン「あ、あの・・・ 実は・・・」
　　第２話　ここは何処？　完