恋するパワード! まほろちゃん!

平家星

#1 合コンで出会っちゃった!(脚本)

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〇おしゃれなレストラン
丸藤のり子「ごめんね。友達、ちょっと遅れてるみたいで・・・。お腹すいてない?」
町田満男「あ、俺がこんな見た目だから、腹空かせてると思ったんでしょ?」
町田満男「それ、大正解! でも、まだまだ待てま~す!」
丸藤のり子「・・・アハハ、良かった」
丸藤のり子(キャラ濃いな、この人・・・)
丸藤のり子「涼くんは大丈夫?」
島本涼「・・・・・・」
島本涼「・・・・・・」
島本涼「・・・・・・」
島本涼「・・・大丈夫」
丸藤のり子(こっちはこっちで、違ったキャラの濃さ・・・・・・)
丸藤のり子(大学で声かけられて、つい合コンOKしちゃったけど、まほろ、早く来てくれ~)
???「のり子、お待たせ~!」
丸藤のり子「まほろ! 遅いわよ、あんた何やってたの・・・」
丸藤のり子「・・・って・・・」
城田まほろ「・・・・・・」
丸藤のり子「・・・・・・」
城田まほろ「・・・どうかした? のり子」
丸藤のり子「いやいやいや! そのカッコ!」
城田まほろ「えへへ。うちのパパ、天才博士じゃん」
城田まほろ「新開発のパワードスーツのテスターになってみないかって言うから、気軽に着てみたのよ」
城田まほろ「そしたらこのとおり、脱げなくなっちゃった!」
丸藤のり子「脱げなくなったって・・・・・・お父さんに頼んで何とかしなさいよ!」
城田まほろ「それがさ~、スーツを着た時、うっかりパパを殴っちゃって。 それ以来、記憶喪失になっちゃったの!」
丸藤のり子「あんた、そんなに軽く・・・」
丸藤のり子「ってか、合コンなんか来てる場合じゃないでしょ!?」
城田まほろ「・・・だって、来たかったんだもん」
丸藤のり子「あんたねぇ~・・・」
丸藤のり子「あっ、二人ともゴメンね。紹介します。こちらは、私の中学時代の同級生の、城田まほろ(しろたまほろ)」
町田満男「まほろちゃん、やっほ! 俺は町田満男(まちだみつお)。 そのスーツ、カッコいいねぇ~!」
島本涼「・・・島本涼(しまもとりょう)、よろしく」
城田まほろ「・・・・・・」
城田まほろ「はぁーん!」
島本涼「・・・・・・」
城田まほろ「涼きゅん・・・理想的超絶美男子ーッ!」

〇おしゃれなレストラン
  まほろがキラキラした目で、じっと涼を見つめている。
町田満男「しつもーん! そのスーツ脱げないんでしょ? じゃあ、トイレどうしてるの?」
丸藤のり子「いきなりそんな質問・・・ いくらまほろでも──」
城田まほろ「ポッ・・・。涼くん・・・」
島本涼「・・・・・・」
丸藤のり子「それどころじゃ無さそうね」
城田まほろ「涼くんは、彼女とかいるんですか?」
島本涼「・・・いないよ」
城田まほろ「カッコよ・・・。好きな女性のタイプは?」
島本涼「・・・特になし」
城田まほろ「カッコよ・・・。好きなカレーは?」
島本涼「・・・キーマ」
城田まほろ「めちゃカッコよ・・・」
  そこへ、ピザが運ばれてきた。
城田まほろ「あっ、私取り分ける! そういうことできる女は、好感度が上がるから!」
丸藤のり子「必死ね。作戦だだ漏れてるけど・・・」
町田満男「あれ、ピザカッターがないね」
城田まほろ「大丈夫! 任せて!」
  チュンッ!
  まほろは指先から、レーザーを照射してピザを焼き切った。
城田まほろ「かんたん、かんたん。ほれ!」
  しかし次の瞬間、テーブルが切り裂かれバラバラになってしまった。
城田まほろ「アウチッ! 出力を間違えてテーブルまで切っちゃった・・・」
町田満男「え!? 涼、大丈夫か! 足が!」
  満男が指差す先、涼のつま先がレーザーで切り取られていた。
島本涼「・・・・・・」
丸藤のり子「う、うわぁ!」
城田まほろ「た、たいへん!! 私、涼くんのつま先をぶった切って・・・」
島本涼「・・・大丈夫」
島本涼「・・・ブカブカの靴、履いてたから」
城田まほろ「はぁーん! キュンキュンキュン!」
丸藤のり子「どこにキュンキュン要素があるってのよ・・・」

〇カラオケボックス
町田満男「店も変わったことだし、しつもーん! そのスーツ脱げないんでしょ? じゃあ、トイレどうしてるの?」
丸藤のり子「またその質問・・・。どんだけ聞きたいんだ・・・」
城田まほろ「うーん、××は○○しちゃうんだけど、△△するときは、%%しちゃうね」
丸藤のり子「電子音に阻まれて、肝心なところが聞こえない!?」
城田まほろ「あーそうだった。NGワードを言うと、スーツにかき消されちゃうのよね」
丸藤のり子「なに、その安全仕様・・・」
町田満男「き、気になるぅ~!」
城田まほろ「のり子、@@だよ! ++が、**を##がグルグルにしちゃうみたいにね! ムフフフッ!」
丸藤のり子「なにを言っているかわからないけど、下品なことは確かみたいね・・・」
  ~♪
町田満男「誰だ~? 会話の流れぶった切って、曲入れたのは~?」
島本涼「・・・俺だ」
  涼はマイクを持って立ち上がり、ぼそぼそと歌い出した。
島本涼「ボソ・・・ブソ・・・ベソ・・・」
丸藤のり子「な、なんだか個性的な歌声ね・・・」
町田満男「相変わらず涼の歌は、風呂でこいた屁みたいだなぁ~」
城田まほろ「うっ・・・うっ・・・」
丸藤のり子「まほろ・・・えっ!? 泣いてる!?」
城田まほろ「だって・・・心にしみる歌なんだもん」
  のり子がまほろの胸のパネルを見ると、「ノイズキャンセリング機能発動中」と表示されていた。
丸藤のり子「ノイズキャンセリング・・・」
丸藤のり子「まほろには涼くんのこの歌が、どんな風に聞こえているんだろう・・・?」
島本涼「ボソ・・・ブソ・・・ベソ・・・」
城田まほろ「もう! 泣かせないでよう、涼くん!」

〇開けた交差点
  まほろとのり子が、涼と満男の後ろ、少し離れたところを歩いている。
城田まほろ「ねぇ、のり子・・・」
丸藤のり子「ん? なぁに?」
城田まほろ「私、実はね・・・涼くんのこと、いいなって思ってるの」
丸藤のり子「見てりゃわかるよ」
城田まほろ「狙ってもいい?」
丸藤のり子「私は最初からそんなつもりないし、好きにしたら?」
城田まほろ「やった~! 涼くん、絶対落とすぞッ!」
パワードスーツ「ターゲット設定完了シマシタ。ミサイル、発射準備」
城田まほろ「えっ?」
丸藤のり子「えっ?」
パワードスーツ「発射」
  次の瞬間、先を歩く涼に向けて、まほろの肩から3発のミサイルが発射された。
城田まほろ「うそん! マズい!」
  まほろは慌てて背中のブーストを噴射し、前方に飛び立った。
城田まほろ「涼くーんッ! 危ないーッ!」
町田満男「ギョエピュッ!」
  まほろは満男を突き飛ばし、涼を抱きしめた。
島本涼「・・・・・・」
城田まほろ「!!!」
  まほろは間一髪のところで、3発のミサイルを背中で受け止めた。
城田まほろ「りょ・・・涼くん、大丈夫!?」
島本涼「・・・大丈夫。俺、ボーイスカウト入ってたから」
城田まほろ(りょ、涼くんの顔がこんなに近くに・・・)
丸藤のり子「まほろ、涼くん、無事なの!?」
城田まほろ「大丈夫! 涼くんがボーイスカウトに入ってたから!」
丸藤のり子「ボーイスカウト・・・なにそれ、関係ある?」

〇豪華なリビングダイニング
予告坊や「第1話、いかがでしたか?」
予告坊や「まほろちゃんの恋は、始まったばかり・・・」
予告坊や「次回のまほろちゃんは、涼くんを自宅に誘うようです」
予告坊や「さらにパワードな展開が待つ第2話、どうぞお楽しみに!」

次のエピソード:#2 おうちに招待しちゃった!

コメント

  • たまに出る挿絵ってどうやって作ってるの?
    気になる

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