バッサリ系ヒーローとナンパ怪人(脚本)
〇黒
平和な日常を脅かす存在
『怪人』
今日もまた善良な市民に
魔の手が迫っていた
〇センター街
ナンパ男「ホレましたァーッ!」
女の子「え、いきなりなに?」
ナンパ男「驚かせちゃってごめんなさい」
ナンパ男「あなたの瞳から運命を感じます」
ナンパ男「だからオレと」
ナンパ怪人「付き合ってくださァーい!」
女の子「きゃあああああッ!」
女性警察官「すぐにそいつから離れて!」
女性警察官「まさか怪人がナンパとはね 女の子をさらってなにをするつもり!?」
ナンパ怪人「美しい」
女性警察官「はっ?」
ナンパ怪人「ホレました、一目惚れです」
ナンパ怪人「オレの心はいま アナタという監獄に囚われました」
ナンパ怪人「オレを逮捕してくださァい!」
女性警察官「くっ 県警本部、至急応援願う!」
ナンパ怪人「ああ、待ってくださいお嬢さん」
ナンパ怪人「せめてお名前だけでも──」
ナンパ怪人「クゥ~~~ン・・・」
待てェーーーーーイ!!
ナンパ怪人「なんだッ!?」
???「悪の怪人ゆるさない 正義にきらめく六本刀」
「俺たち六人そろって」
「剣豪戦隊バットウジャー!!」
ナンパ怪人「げぇっ! ヒーロー!?」
ナンパ怪人「あれ? 五人しかいなくない?」
ナンパ怪人「キャインッッッ!」
柳生アイリ「隙あり」
ナンパ怪人「いたたた・・・はっ」
ナンパ怪人「この衝撃はまさしく恋」
ナンパ怪人「そこの黒髪のお姉さん オレと──」
柳生アイリ「超新陰流奥義『斬魔一刀・無限斬り』」
ナンパ怪人「ギャワアアアアアンッッッ!!」
柳生アイリ「任務完了」
宮本「待て待て待て!」
柳生アイリ「隊長、なにか?」
宮本「なにかじゃないよ」
宮本「なんで一人で仕掛けたの?」
柳生アイリ「そのほうが効率的だと判断しました」
宮本「いや、そういうことじゃなくて」
宮本「俺たちチームなんだからさ」
柳生アイリ「ヒーローの責務は 怪人の早期排除です」
柳生アイリ「この程度で非効率的に歩調を 合わせる必要はないと判断しました」
柳生アイリ「私が言ってること、間違ってますか?」
宮本「間違っちゃいないけどさ」
柳生アイリ「では事後処理に移ります」
宮本「・・・」
上泉「とりつく島もないな」
富田「追加要員だかなんだか知らないけど ほんと生意気よね」
丸目「怖くて近寄りがたいですぅ」
宮本「優秀なやつなんだけどな」
林崎「ヒーロー学校、首席卒だっけ?」
富田「成績が良ければ いいってわけじゃないでしょ」
柳生アイリ「先輩、手が空いているなら 野次馬の対応をお願いします」
富田「なによぉ 新入りのくせに命令しないでよ」
柳生アイリ「先輩の言動はヒーロー服務規定24条 現場保持義務に反します」
富田「にゃァーにィをォー!?」
宮本「おい喧嘩はよせ」
宮本「もう怪人は倒したんだ 身内で争ってどうするんだよ」
宮本「まったく・・・ん?」
ナンパ怪人「うぅーん、お姉さァん」
宮本「おいおい、マジかよ」
〇黒
一ヶ月後
〇研究所の中枢
塚原司令官「さて、先月お前たちが仕留めそこねた ナンパ怪人もとい」
塚原司令官「『不死身怪人マノガルフ』だが」
塚原司令官「ついにナンパ被害が三桁に達した」
宮本「ペース上がってますね」
塚原司令官「いいかげん 緊急出動を命じるのもうんざりだ」
宮本「正直、俺たちも限界です」
富田「もう30回ぐらい倒してるわよアイツ」
丸目「死なない怪人なんて反則だよぅ」
上泉「とはいえ捕縛することもできず」
林崎「最近は夢にまで出てくる」
柳生アイリ「申し訳ありません司令官」
塚原司令官「お前たちを責めているわけではない」
塚原司令官「だが死傷者が出ていないとはいえ」
塚原司令官「迷惑行為を繰り返す以上 マノガルフへの対処は必要だ」
柳生アイリ「やはり排除すべきと」
塚原司令官「市民の安寧を守るため 異物を切り捨てる」
塚原司令官「それがヒーローだ」
塚原司令官「無論この一ヶ月 指をくわえて見ていたわけではない」
塚原司令官「ヤツの不死能力に関する分析結果が出た」
柳生アイリ「では次こそ マノガルフの息の根を止められると」
塚原司令官「であればよかったんだがな」
塚原司令官「お前たちは 『美女と野獣』を知っているか」
丸目「はいはぁ~い あたし知ってまぁ~す」
宮本「あらすじぐらいなら」
富田「童話がどうかしたんですか?」
塚原司令官「あれは実話だ」
「えええええッ!?」
柳生アイリ「吸血鬼や妖怪をはじめとする民間伝承は」
柳生アイリ「『怪人』の存在を秘するため 時の政権が意図的に流布したものである」
塚原司令官「その通りだ よく学んでいるな」
富田「初耳なんですけど?」
柳生アイリ「すべて教本に載っています」
富田「にゃァにをォ!」
塚原司令官「そこらへんにしておけ」
塚原司令官「重要なのはマノガルフだ」
塚原司令官「ヤツの不死能力の正体は 強力な呪いであることが判明した」
丸目「つまり『野獣』と同じってこと?」
塚原司令官「その通りだ 解析班によると」
塚原司令官「“真実の愛” それがマノガルフの弱点だ」
「“真実の・・・」
「愛”・・・?」
宮本「ずいぶん曖昧ですね」
塚原司令官「正確には副交感神経が 呪いを抑制するということらしいが」
塚原司令官「ようするに愛の力でヤツは死ぬ」
柳生アイリ「では具体的にどのような作戦を?」
塚原司令官「作戦は本部が立てる 私にはわからん」
塚原司令官「わかっていれば 婚活パーティーに50回も参加しない」
上泉「ヤブヘビだったな」
塚原司令官「あとは誰が実行するかだが」
柳生アイリ「私がやります」
富田「ちょっと、内容も聞かずに」
柳生アイリ「作戦遂行はヒーローの責務です」
富田「そりゃそうだけどさ」
林崎「いいんじゃない? 本人がやりたいって言ってるんだし」
塚原司令官「うむ、ではアイリ お前に任せよう」
塚原司令官「なにか質問はあるか?」
柳生アイリ「はい、早速ですが一点伺います」
柳生アイリ「『美女と野獣』とはなんですか?」
塚原司令官「・・・」
(大丈夫かコレ?)
〇黒
翌日
〇商店街
真野ガルフ「どうかこのオレと熱い一夜を!」
真野ガルフ「愛の起源について語り明かしましょう!」
おばあちゃん「あれま」
おばあちゃん「おばあちゃんを からかうんじゃないよ」
真野ガルフ「オレはいつでも本気ですよ!」
柳生アイリ「そこまでです 不死身怪人マノガルフ」
真野ガルフ「ウォオン!?」
真野ガルフ「あなたは、麗しのアイリさん!」
真野ガルフ「今日もまたお会いできて光栄です」
真野ガルフ「顔を合わせるたびに 斬り刻まれること34回」
真野ガルフ「でもそのたびに 思いは強くなるばかり」
不死身怪人マノガルフ「今日こそオレの愛 受け取ってくださァい!」
柳生アイリ「了解しました」
不死身怪人マノガルフ「へっ?」
柳生アイリ「私も愛していると申し上げています」
不死身怪人マノガルフ「あの、オレのことからかってます?」
柳生アイリ「いたって真剣です」
不死身怪人マノガルフ「ほんとに? いつもみたいに斬ったりしない?」
柳生アイリ「斬りません 愛していますので」
不死身怪人マノガルフ「わ・・・わ・・・」
不死身怪人マノガルフ「ワオォォォーーーン!」
不死身怪人マノガルフ「ごめんなさい 嬉しさのあまり遠吠えが」
柳生アイリ「体調に変化はありませんか?」
不死身怪人マノガルフ「心臓がドキドキしてます」
柳生アイリ「心拍と血圧の上昇あり」
柳生アイリ「他にはどうですか?」
不死身怪人マノガルフ「他?」
柳生アイリ「死にそうですか?」
不死身怪人マノガルフ「あの、仰ってる意味がわかんないです」
柳生アイリ「一定の効果を認める」
柳生アイリ「では次のフェーズへ移行します」
柳生アイリ「同行を許可しますので ついてきてください」
不死身怪人マノガルフ「ちょっ、アイリさん!?」
・・・
「・・・」
丸目「死なないね」
富田「そりゃね」
〇黒
・・・
〇ハチ公前
柳生アイリ「フェーズ6 『待ち合わせ』を実行します」
真野ガルフ「アイリさん オレここにいるんですけど」
柳生アイリ「『ごめーん、待った?』」
真野ガルフ「あ、もう始まってるんですね」
真野ガルフ「『オレも今来たところですよ!』」
〇黒
一週間後
〇テーブル席
真野ガルフ「アイリさん ここのケーキ美味しいんですよ」
柳生アイリ「では口をあけてください」
柳生アイリ「フェーズ48 『あーん』を実行します」
柳生アイリ「さがっていてください」
真野ガルフ「刀でケーキ切る人は初めて見ました」
柳生アイリ「『はい、あーん』」
真野ガルフ「あーん!」
〇黒
二週間後
〇水中トンネル
真野ガルフ「足もと暗いから気をつけてくださいね」
柳生アイリ「了解しました」
柳生アイリ「フェーズ159 『手をつなぐ』を実行します」
真野ガルフ「あっ」
柳生アイリ「どうしましたマノガルフさん?」
柳生アイリ「死にますか?」
真野ガルフ「いえ、なんでもないです」
真野ガルフ「あ、タコ タコですよアイリさん」
柳生アイリ「刺身にしましょう」
真野ガルフ「いいですね」
柳生アイリ「・・・」
真野ガルフ「まさか本気じゃないですよね?」
〇黒
三週間後
〇シックなバー
真野ガルフ「アイリさん、もうそのへんで」
柳生アイリ「だいじょぶれす」
柳生アイリ「これも任務遂行のため」
柳生アイリ「うっ」
真野ガルフ「アイリさん!?」
〇見晴らしのいい公園
柳生アイリ「・・・」
真野ガルフ「大丈夫ですか?」
柳生アイリ「問題ありません」
真野ガルフ「そういう風には見えないですね」
真野ガルフ「水買ってくるんで、待っててください」
柳生アイリ「・・・」
富田「ちょっとあんた、ヘロヘロじゃない!」
柳生アイリ「作戦遂行に支障はありません」
富田「バカ言ってんじゃないわよ」
富田「いまマノガルフに襲われたら どうすんのよ」
柳生アイリ「しかし」
富田「しかしじゃない!」
富田「監視役として、これ以上の 作戦継続は許可できないわ」
柳生アイリ「つまり失敗、と」
柳生アイリ「私を笑いにきたのですか?」
富田「・・・!」
柳生アイリ「・・・」
柳生アイリ「同僚への暴力は ヒーロー服務規定35条に」
富田「あんたが心配だからに決まってんでしょ」
富田「言っとくけど」
富田「あたし、後輩のミスを笑えるほど 出来たヒーローじゃないから」
富田「とにかくマノガルフ暗殺作戦は中止──」
真野ガルフ「・・・」
富田「げっ!」
柳生アイリ「マノガルフ・・・さん」
真野ガルフ「アイリさん・・・」
柳生アイリ「あの、これは」
真野ガルフ「あはは」
真野ガルフ「わかってましたよ、最初から」
真野ガルフ「オレを殺そうとしてたってことぐらい」
柳生アイリ「・・・」
真野ガルフ「やだなーもう、バレバレでしたよ」
真野ガルフ「だってアイリさん 隠すの下手すぎるもん」
真野ガルフ「・・・」
真野ガルフ「オレ正直、アイリさんになら 殺されてもいいって思ってました」
真野ガルフ「楽しかったです、とても」
真野ガルフ「楽しかった、です」
真野ガルフ「それじゃ、またどこかで」
柳生アイリ「待ってください」
柳生アイリ「たしかに私は、任務のため あなたに近づきました」
柳生アイリ「でも、私は」
真野ガルフ「アイリさん」
真野ガルフ「それ以上は言わないでください」
不死身怪人マノガルフ「オレは、しょせん怪人です」
不死身怪人マノガルフ「自分で言うのもなんですけど オレ、悪いやつなんで」
不死身怪人マノガルフ「それにこういうの慣れてますから」
不死身怪人マノガルフ「あはは」
不死身怪人マノガルフ「・・・」
不死身怪人マノガルフ「それじゃあ、お元気で」
柳生アイリ「あっ・・・」
柳生アイリ「・・・」
富田「やれやれ 戦いにならなくてホッとしたわ」
柳生アイリ「・・・」
ワオオオォォォォォォン・・・
・・・ォォォォォン
富田「遠吠えだ・・・」
柳生アイリ「そうですね」
富田「帰ろう、アイリ」
柳生アイリ「・・・はい」
???「悪いがそうはさせねえ」
怪しい男「待ってたぜ、この時をよ」
富田「なによあんた! いったい・・・」
富田「ぐあっ!?」
柳生アイリ「先輩!」
怪しい男「くはは、女ふたり相手じゃ 負ける気がしねえな」
角竜怪人ガイトプス「俺様はあの犬っころみたいに甘くねえぜ」
角竜怪人ガイトプス「囲め、野郎ども!」
「ウィー!」
富田「くっ、さすがにこの数相手じゃ」
柳生アイリ「私がやります」
富田「酔っぱらいは引っ込んでなさい!」
富田「ここはあたしが食い止めるわ」
角竜怪人ガイトプス「おいおい あんまり舐めてもらっちゃ困るぜ」
角竜怪人ガイトプス「必殺! トプスマシンガン!」
富田「ぐはァッ!」
柳生アイリ「先輩!」
角竜怪人ガイトプス「もういっちょいくぜオラァ!」
柳生アイリ「くっ」
〇黒
柳生アイリ「・・・」
柳生アイリ「・・・」
柳生アイリ「・・・!?」
〇見晴らしのいい公園
不死身怪人マノガルフ「・・・」
柳生アイリ「マノガルフさん!」
角竜怪人ガイトプス「んだとォ!?」
角竜怪人ガイトプス「オイこらてめェ なに俺様のジャマしてくれてんだ!」
不死身怪人マノガルフ「やれやれ」
不死身怪人マノガルフ「そりゃこっちの台詞です」
不死身怪人マノガルフ「アイリさんに なにしてくれてんだゴラァァァッッッ!!」
角竜怪人ガイトプス「ひっ、ひぃぃッ!」
角竜怪人ガイトプス「なんでこんなことにィ」
角竜怪人ガイトプス「グギャアアアアッッ!」
・・・
不死身怪人マノガルフ「ご無事ですか」
柳生アイリ「問題ありません」
不死身怪人マノガルフ「そりゃよかった」
柳生アイリ「それよりマノガルフさん、どうして」
不死身怪人マノガルフ「あはは」
不死身怪人マノガルフ「未練がましく 戻ってきちゃいました」
不死身怪人マノガルフ「その挙句がこのざまです」
柳生アイリ「!?」
柳生アイリ「その傷は さっき私をかばったときに」
柳生アイリ「でも再生してない どうして!」
柳生アイリ「まさか」
不死身怪人マノガルフ「みなまで言わないでください」
不死身怪人マノガルフ「こんなときは男のほうから かっこつけてこう言うもんです」
不死身怪人マノガルフ「ありがとう あなたを愛してよかった」
不死身怪人マノガルフ「なん、て・・・」
不死身怪人マノガルフ「・・・」
柳生アイリ「マノガルフさん!」
柳生アイリ「なぜです!」
柳生アイリ「私はあなたの命を 奪おうとしていたんですよ」
柳生アイリ「なのにどうして」
柳生アイリ「どうして・・・」
塚原司令官「お前たち無事か」
塚原司令官「宮本、丸目 富田の応急手当を」
丸目「りょ、了解ですぅ!」
塚原司令官「・・・」
塚原司令官「マノガルフは死んだか」
柳生アイリ「はい」
柳生アイリ「任務完了です」
塚原司令官「そうか、ご苦労だった」
柳生アイリ「はい」
柳生アイリ「・・・」
柳生アイリ「私はヒーローとして 正しかったのでしょうか」
塚原司令官「・・・」
塚原司令官「お前は正しい」
塚原司令官「と、言ってやるべきなのだろうな」
塚原司令官「酷な命令を下した私を恨むか」
柳生アイリ「いえ」
柳生アイリ「ヒーローの責務ですから」
塚原司令官「・・・」
塚原司令官「冷えてきたな そろそろ基地に戻ろう」
柳生アイリ「私は」
柳生アイリ「もう少しだけ、ここにいます」
塚原司令官「・・・」
不死身怪人マノガルフ「・・・」
不死身怪人マノガルフ「オォン!?」
不死身怪人マノガルフ「キャリアウーマンな天使が目の前に! ここは天国ですか?」
不死身怪人マノガルフ「ホレましたァ!」
不死身怪人マノガルフ「オレはあなたと出会うため 地獄からよみがえったに違いありません」
不死身怪人マノガルフ「オレと一緒に堕天しましょう!」
不死身怪人マノガルフ「て、あらっ」
柳生アイリ「超新陰流奥義」
不死身怪人マノガルフ「違うんですよアイリさん 聞いてください」
不死身怪人マノガルフ「オレは心の底からあなたを」
柳生アイリ「『斬魔一刀・無限斬り』」
不死身怪人マノガルフ「愛してまァァァァァす!!」
〇黒
平和な日常を脅かす存在
『怪人』
今日もまたどこかで
怪人は爆発している
END
バッドエンドかと思いきや、切り返しスゴッ!
マノガルフが復活して良かったです!(ん?じゃあ、アイリへの愛は・・・)
富田さんとアイリのニャニオ〜!みたいな掛け合いも可愛いし、面白かったです。
全キャラが個性的で、泣けるし笑えるし、最高!
マノガルフさん、どんどん好きになってきました。人間に危害を加えたり、破壊行為を行ったりはせずに、とにかくナンパというのが!「真野ガルフ」というお名前もツボです!
マノガルフ、お前のその惚れっぽい性格のせいで、呪い解けねぇんだよ!
女であれば誰でもいい、は相手に失礼!
いっそのこと、男の人と付き合えば…(アタマクサッテテ、ゴメンナサイ)(^_^;)