APAS討伐部~パートナーになったのは、最凶最悪の怪異でした~

菜鳥オウル

12.料理は準備も大変です。①(脚本)

APAS討伐部~パートナーになったのは、最凶最悪の怪異でした~

菜鳥オウル

今すぐ読む

APAS討伐部~パートナーになったのは、最凶最悪の怪異でした~
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇おしゃれなキッチン(物無し)
玲奈「という訳で、特訓よ!」

〇開けた交差点
玲奈「それで時雨、何か作りたいものはある?」
時雨「んー。前に玲奈ちゃんが作ってた、ご飯の上にふわふわの卵が乗ってるやつがいい!」
玲奈「オムライスかしら。なら買わないといけないのは、卵と玉ねぎと・・・」
猫「ニャー」
玲奈「きゃっ!?」
時雨「わっ、大丈夫!?」
玲奈「ええ、なんとか」
玲奈(猫ね。びっくりした。 急に飛び出してくるから・・・)
玲奈「あら?」
猫「ニャー!」
おばあさん「おやおや、今日も来たのかい?」
おばあさん「ちょっと待ってねえ、今ご飯を・・・」
玲奈「なるほど、餌が貰えるから急いでたのね」
玲奈「でもあの猫、なんだか普通の猫とは違うような?」
時雨「あー。あの猫、怪異だよ」
時雨「多分まだ力が足りないんだろうね。姿を実体化させる方に集中してるからか、妖力を隠しきれてない」
玲奈「へえ、そんなことよく分かるわね」
時雨「そりゃキミたち人間と比べたら、怪異の方が妖力探知能力は上だから」
時雨「中でも僕は特別感覚が鋭いほうだもの。妖力の強さを知る以外にも、妖力を識別して相手を特定するとか、いろいろできるよ」
玲奈「そうだったのね。ならこの先、妖力探知が必要になった時は頼むわよ」
玲奈(それにしても)
玲奈(怪異がどうやって生活してるかなんて全然知らなかったけれど、意外と上手く生きてるのね・・・)

〇スーパーの店内
時雨「すごい! いつも行くスーパーよりも広い!」
玲奈「ここの方が品揃えがいいからね。お休みの日には時々来るのよ」
時雨「品揃えがいい!? ってことはスイーツコーナーも──!」
玲奈「駄目よ」
玲奈「目的を忘れないで。今日は何の為に買い物に来たの?」
時雨「僕の料理の特訓のため?」
玲奈「そう。だから今日は絶対に必要なものしか・・・」
時雨「え・・・」
玲奈「もの、しか・・・」
時雨「・・・」
玲奈「・・・はぁ、分かったわよ。ひとつだけだからね」
時雨「やったあ! よーし、買い物頑張るよ!」

〇スーパーマーケット
時雨「ふふっ、新商品の「とろける極上シュークリーム」食べるの楽しみだなぁ」
時雨「あっ、もちろん玲奈ちゃんに料理教えて貰うのも楽しみだよ?」
玲奈「なによ、そんな取って付けたように──」
玲奈「わっ!?」
???「す、すみません! 急いでいたもので・・・」
玲奈「いえ、こちらこそ不注意ですみません」
玲奈「じゃあ時雨、帰るわよ」
玲奈「──時雨?」
時雨「・・・なんだか、変な感じがする」
???「なにをしとるんじゃ!!」
「──!?」

〇開けた交差点
おばあさん「いつもいつもわしに纏わり付きおって! わしのものを取る気か!?」
猫「ニャ、どうして──!?」
玲奈「さっきの怪異とおばあちゃん!?」
玲奈「ちょっと、落ち着いてください!」
おばあさん「退くんじゃ! 邪魔をするな!」
玲奈(駄目、全然聞いてくれない。 どうすればいいの──?)
時雨「えいっ!」
おばあさん「うっ!?」
玲奈「時雨!? なにしてるの!!」
時雨「玲奈ちゃん、APASに連絡して。この人、幻術にかかってた」
玲奈「──!!」
玲奈「分かったわ」
猫「APAS・・・?」

次のエピソード:13.料理は準備も大変です。②

ページTOPへ